当該世界の余録と補遺(概要)


当該世界の余録と補遺


目次



あらすじ


10人と子馬1匹で世界を救う旅が終わり1年。
救世の旅はこれといった理由もなく、歴史を遡り、世界から失われ、人々の記憶も消えてしまった。
失われた旅をしていたシオンは、仲間だったロイの頼みで、微かに残った日常と仲間達の記憶を通じて失われた旅の輪郭を辿る余録と補遺を作り始める。
余録と補遺が完成した時、失われたものを在るかのように語った時、世界に何が残り得るのか。
募る自問とまどろっこしい空論を詰め込む果てに、世界と誰かと「わたし」の運命を歪に編み上げて、世界と「わたし」の関係をもう一度掴む話。


登場人物


◇旅の仲間達

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◇世界に居るひと達

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世界観


◇現象・概念

*因果律
世界の第一原則。例えば自然法則や因果関係の事。

*不条理
人物、物、概念等々、世界に存在するものが消える世界の生理現象。
過去に遡り、始めから存在しない事になり、人間の認識は原則改竄される。
喪失には前触れもなければ特段意味もない。

*現代魔法・魔術
生まれつき持っている、または空気中に漂う魔素(エーテル)を因果律の中で任意の現象に変換する技術。
基本誰でも使えるが、全く使えない人もいる。
質量の保存の法則と変換効率に準ずるため、魔素の量と洗練された変換技術に応じて威力が増す。
なお現代で言う魔法と魔術は完全に同一である。

*魔術師
魔術を扱うプロ。大抵専門の学校を出ている。
現代では魔法使いと呼ぶ方がメジャー。

*大賢者
ものの道理を一つでも知る者に与えられる栄誉。
大抵の大賢者は魔術を究めている傾向がある。

*魔法
古代に確かに存在していたらしい、と近年の研究で明らかになってきた力。技術と呼ぶには取得方法の再現性が疑わしいと評価されている。
魔術に酷似しており、混同されやすいが、因果律の外から事象を動かす点が異なる。
因果律それ自体を改竄し得る、忌むべきもの。

*魔法使い
魔法が使える者。現在は存在しないとされている。
古文書では矩を越えた狂人として扱われる。
また魔術の始祖は魔法使いであったらしい。

*祝福
因果律とは全く独立して働く先天性の力の事。
それを善のために行使するなら祝福と呼ばれる。
因果関係を無視した効果が得られる。
例えば回復魔法は細胞に働きかけ治すが、これなら負傷者に何の負担もなく治すことができる。
力の保持者は大変貴重。かつ本人の意志のみが行使できるため、保持者の誘拐事件等は未だに多い。

*呪い
因果律とは全く独立して働く先天性の力の事。
それを悪のために行使するなら呪いと呼ばれる。
つまり祝福と呪いは全く同一の存在である。
世間には忌まれるがニーズはある。
ちなみに力を使えるのは保持者ではなく、保持者の意志であるため、外野が強制しても発動しない。
ある意味で純粋な意志の力と言える。よって大抵の誘拐事件は無意味。



◇種族

*人間
一番一般的な種族。得手不得手は個人に依存する。
不条理を認識できない。

*人外
広義では人間ではないもの全て。
狭義では生物の理から外れながらも、他者の認識に依存せず存在している者を指す。
なお広義の人外は不条理を認識できる。
例えば獣人、吸血鬼、クローンなど。

*怪異
不条理を体現したような存在。
存在自体が人間と世界の認識に過度に依存しており人間や世界に仇なす事で生き延びようとしている。
例えば幽霊、都市伝説、不可視の何かしらなど。

*神様・管理者
不条理の観測や怪異の管理をする者と配下の事。
曰く、世界の保持と秩序維持を使命としている。
因みに因果の管理は世界の仕組み上、不可能。
よってこの神様に祈っても意味も効果もない。
例えば概念としての神や天使、悪魔、聖人が近い。



◇国

*魔術の国
失われた旅が始まって終わった国。
物流と人の流れが盛んで賑やかで豊か。
古来から魔術研究が盛んで現在も最先端を征く。
平和だが、やや保守的で、国際的風潮に逆らい今も首切り役人を登用している。

*遺址の国
遺跡と古文書が出土する砂漠の王国。
豪華絢爛な城下町と満目荒涼のスラムが隣立する。
王の暗殺未遂、二大貴族ディセルタ家の跡継ぎ争い等々情勢が不安定。
二大貴族のもう一方であるアリストス家が実質的に政権を握り、治安は更に悪化している。

*学殖の国
文理問わず学問と研究が盛んな帝国。
科学技術が他国より頭一つ抜けている。
自由な学問と研究を重んじる国柄から、学者と研究重視の魔術師が多く住む。
現在遺址の国のアリストス家と対立している。
戦争も強く、厄介。

*精霊の森
精霊やエルフが住む森。
人間社会から隔絶した森の中に集落がある。
大体森の奥にある上に気まぐれで移動する。
人間の事は今は好きでも嫌いでもないが、積極的に関わる利点も特にないので自分からは関わらない。
皆、魔法を知っているが使えないし使わない。