魔女たちの仮面☩マスケラ☩【ボスキ → 主 ← アモン】
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四方八方から彼女へと向けられる、好奇の視線。
蝶モチーフの仮面の下で、落ち着きなく瞳がさ迷う。
身の置き場を図りかねて、身体を小さくしていた彼女の手を、アモンが包んだ。
「!」
「(大丈夫っすよ、主様。ここで何が起きても、オレ達が守りますから)」
唇の動きだけで、そう告げる彼。
やがて、ヒールの高い靴が、床を打ち鳴らす音が響く。
「皆様、ようこそおいでくださいました。
心ばかりの御持て成ししかできませんが、どうぞ心ゆくまでお楽しみください」
現れたその影は、黒曜のドレスを身に纏った、とても美しいひとだった。
結い編んだ白銀の髪を彩る、薔薇の髪飾りも印象的で。
(だけど、どうしてなんだろう)
美しい弧を描いた唇は、どこか冷たいものを滲ませているように視えた。
紫玉の瞳が招待客を見渡す。
その瞳がヴァリスをとらえた時、さっと動揺が浮かび上がる。
けれどそれは一瞬のことで、すぐにその色を消し去った。
「さぁ、今宵も始めましょう………『その香の蜜を』」
その言葉を合図に、硝子の小瓶を並べたワゴンが運ばれてくる。
噎せ返るような甘い香りに誘われるごとく、招待客たちが次々と立ち上がった。
「!?」
やや遅れて立ち上がり、そして当惑する。
視線の先ではそれを飲み干した貴婦人たちが、ドレスを脱ぎ捨てて女領主の傍らに侍りはじめたのだ。
「ふふ……いい子ね。今宵も楽しみましょう」
暗い笑みを湛えながら、その手が素肌を撫で上げる。
唖然とする彼女を他所に、女性従者がその背後に近づいた。
「主様!!」
すかさずボスキが押さえつける。
彼女の前に立ち塞がり、庇うように片腕を広げたのはアモンだった。
「あらあら……。
やはり紛れ込んでいたのね……ねぇ? 可愛らしい鼠さん?」
その言葉に短剣を突きつけるボスキ。
瞳のひかりを消し去り、その喉に切っ先を向けた。
「……撤回しろ」
地を這うような一声が場を震わせる。
従者たちへの見せしめのように、さらに強く宛がった。
蝶モチーフの仮面の下で、落ち着きなく瞳がさ迷う。
身の置き場を図りかねて、身体を小さくしていた彼女の手を、アモンが包んだ。
「!」
「(大丈夫っすよ、主様。ここで何が起きても、オレ達が守りますから)」
唇の動きだけで、そう告げる彼。
やがて、ヒールの高い靴が、床を打ち鳴らす音が響く。
「皆様、ようこそおいでくださいました。
心ばかりの御持て成ししかできませんが、どうぞ心ゆくまでお楽しみください」
現れたその影は、黒曜のドレスを身に纏った、とても美しいひとだった。
結い編んだ白銀の髪を彩る、薔薇の髪飾りも印象的で。
(だけど、どうしてなんだろう)
美しい弧を描いた唇は、どこか冷たいものを滲ませているように視えた。
紫玉の瞳が招待客を見渡す。
その瞳がヴァリスをとらえた時、さっと動揺が浮かび上がる。
けれどそれは一瞬のことで、すぐにその色を消し去った。
「さぁ、今宵も始めましょう………『その香の蜜を』」
その言葉を合図に、硝子の小瓶を並べたワゴンが運ばれてくる。
噎せ返るような甘い香りに誘われるごとく、招待客たちが次々と立ち上がった。
「!?」
やや遅れて立ち上がり、そして当惑する。
視線の先ではそれを飲み干した貴婦人たちが、ドレスを脱ぎ捨てて女領主の傍らに侍りはじめたのだ。
「ふふ……いい子ね。今宵も楽しみましょう」
暗い笑みを湛えながら、その手が素肌を撫で上げる。
唖然とする彼女を他所に、女性従者がその背後に近づいた。
「主様!!」
すかさずボスキが押さえつける。
彼女の前に立ち塞がり、庇うように片腕を広げたのはアモンだった。
「あらあら……。
やはり紛れ込んでいたのね……ねぇ? 可愛らしい鼠さん?」
その言葉に短剣を突きつけるボスキ。
瞳のひかりを消し去り、その喉に切っ先を向けた。
「……撤回しろ」
地を這うような一声が場を震わせる。
従者たちへの見せしめのように、さらに強く宛がった。