気高き華【ボス主 ← ベリアン & アモン】
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向かった先は診療所だった。
片手でノブを回すと、奥にあった処置台へと彼女を下ろす。
「う……。」
瞳を閉ざしたまま、その唇が苦しげに歪む。
額にかかった髪を払うと、彼らへと視線を投げかけた。
「あんた達、この薬草を出してくれ。………私は傷の具合を診ているから」
走り書いたメモを渡され、棚から瓶を取り出す。
吸い葛にヨモギ、オトギリソウ………。
瓶を受けとった彼は、傍らのすり鉢を手にとった。
「幸い、急所は外れている。傷を縫製すれば、いずれ目を覚ますだろう」
「リュシカ、彼らを別の部屋につれて行ってくれ」
「はい、父さん。………ほら、いくわよ」
ぐいぐいと背を押し、退室を促す。
(……ヴァリス、)
導かれるままに歩きながら、彼女をみつめる。鎖のような自責の思考を抱えたまま。
◆◇◆◇◆◇◆◇
通された部屋で、手を組み合わせるベリアン。
「主様……どうか、」
祈りを捧げていると、響いた声は。
「きっと大丈夫っすよ。主様を信じましょ?」
明るい声が、室内に漂う空気を覆い隠す。
「……そうだな」
応えたものの、ボスキの胸のなかは混沌としていた。
(ヴァリス……。)
「もう……! 揃いもそろって暗い顔してるわよ」
カップを配る村娘。
温かな紅茶で満たされ、その匂いに張り詰めていた空気がわずかに解ける。
片手でノブを回すと、奥にあった処置台へと彼女を下ろす。
「う……。」
瞳を閉ざしたまま、その唇が苦しげに歪む。
額にかかった髪を払うと、彼らへと視線を投げかけた。
「あんた達、この薬草を出してくれ。………私は傷の具合を診ているから」
走り書いたメモを渡され、棚から瓶を取り出す。
吸い葛にヨモギ、オトギリソウ………。
瓶を受けとった彼は、傍らのすり鉢を手にとった。
「幸い、急所は外れている。傷を縫製すれば、いずれ目を覚ますだろう」
「リュシカ、彼らを別の部屋につれて行ってくれ」
「はい、父さん。………ほら、いくわよ」
ぐいぐいと背を押し、退室を促す。
(……ヴァリス、)
導かれるままに歩きながら、彼女をみつめる。鎖のような自責の思考を抱えたまま。
◆◇◆◇◆◇◆◇
通された部屋で、手を組み合わせるベリアン。
「主様……どうか、」
祈りを捧げていると、響いた声は。
「きっと大丈夫っすよ。主様を信じましょ?」
明るい声が、室内に漂う空気を覆い隠す。
「……そうだな」
応えたものの、ボスキの胸のなかは混沌としていた。
(ヴァリス……。)
「もう……! 揃いもそろって暗い顔してるわよ」
カップを配る村娘。
温かな紅茶で満たされ、その匂いに張り詰めていた空気がわずかに解ける。