確認のキスは波乱のあとで【アモン → 主 ← ラト ✉】
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かのように思われたが。
室内に悲鳴が響き渡った。
彼女が叫んだのではない。
彼女にのしかかっていた彼らが突き飛ばされ、後方を振り仰いでいた。
けたたましい音を立てて扉が破壊される。ついでふた組の足音が響いた。
「主様……!!」
姿をみせたのはアモンとラトだった。
ふらつく足を叱咤して、彼らのもとへと駆け寄る。
しがみつく彼女を、力強い腕が抱き留めてくれる。
薔薇の花と、図書室の古書の香りがした。彼らの匂いだ。
他のどんな芳香よりも、彼女を安心させる香り。
「主様、もう大丈夫ですよ」
アモンに抱きしめられ、彼女は泣きながら頷いた。
「アモンくん……この羽虫をどう甚振りましょうか」
楽しげな声がして、彼女はラトを見上げた。
くふふ。紅い唇をつり上げて、じりじりと彼らを追い詰める。
「なっ……あんた達………!」
彼らのおもてからは先刻までの威勢の良さは跡形もなく消え去り、
後ずさる背が壁とぶつかった。
「そうっすね……。オレ、優しいっすから、何度死にたいか聞いてあげますよ」
「駄目だよ、ふたりとも!」
驚く瞳が彼女へと注がれる。
「わ、わたしは大丈夫だから……。その人たちを傷つけないで………。」
「何言ってるんだ……!?」
胸倉をつかんだ手が壁へと叩きつける。
「運のいい羽虫さんですね……。次は見逃しませんからね?」
にこりと微笑むけれど、その眼は微笑っていない。
「っくそ……!」
悪態をついて、我先にと逃げ出していく。
室内に悲鳴が響き渡った。
彼女が叫んだのではない。
彼女にのしかかっていた彼らが突き飛ばされ、後方を振り仰いでいた。
けたたましい音を立てて扉が破壊される。ついでふた組の足音が響いた。
「主様……!!」
姿をみせたのはアモンとラトだった。
ふらつく足を叱咤して、彼らのもとへと駆け寄る。
しがみつく彼女を、力強い腕が抱き留めてくれる。
薔薇の花と、図書室の古書の香りがした。彼らの匂いだ。
他のどんな芳香よりも、彼女を安心させる香り。
「主様、もう大丈夫ですよ」
アモンに抱きしめられ、彼女は泣きながら頷いた。
「アモンくん……この羽虫をどう甚振りましょうか」
楽しげな声がして、彼女はラトを見上げた。
くふふ。紅い唇をつり上げて、じりじりと彼らを追い詰める。
「なっ……あんた達………!」
彼らのおもてからは先刻までの威勢の良さは跡形もなく消え去り、
後ずさる背が壁とぶつかった。
「そうっすね……。オレ、優しいっすから、何度死にたいか聞いてあげますよ」
「駄目だよ、ふたりとも!」
驚く瞳が彼女へと注がれる。
「わ、わたしは大丈夫だから……。その人たちを傷つけないで………。」
「何言ってるんだ……!?」
胸倉をつかんだ手が壁へと叩きつける。
「運のいい羽虫さんですね……。次は見逃しませんからね?」
にこりと微笑むけれど、その眼は微笑っていない。
「っくそ……!」
悪態をついて、我先にと逃げ出していく。