今宵は貴方と【ハウレス ⇋ 主 ← ボスキ & アモン ✉】
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「主様、お怪我はありませんか?」
ハウレスの言葉に頷く。
「うん、大丈夫だよ」
会場から聴こえてくる音楽に、張りつめていた緊張が解けていく心地を覚えた。
「踊りたいのか?」
ニヤリと口角を持ち上げるボスキ。
「うん……。この日のために練習したもの」
微笑む彼女に手を差し出す。
「踊って……頂けませんか」
「……喜んで」
◆◇◆◇◆◇◆◇
優雅な旋律に合わせ、踊るふたり。
(ハウレスのやつ……最初とは比べ物にならないくらいに上達したんだな)
それもすべて、主様のためだろう。
ちくりとわずかな棘が胸を刺す。目を逸らすことなく、ふたりを見守っていると。
「ボスキさん……睨みすぎっすよ」
苦笑交じりに告げるアモン。
「うるせえよアモン。ただ、みてるだけだ」
棘のある言葉とは裏腹に、その瞳は優しい。
「主様が選んだなら、オレ達は祝福するべきっすよ」
「……そうだな」
(たとえ、もう届かないとしても——。)
俺は変わらず、あんたを慕いつづけるよ。
さぁ……と吹き抜ける風が、彼の想いを、咲き誇る花の匂いをさらう。
ひらり。黒薔薇の花びらが静かに散った。
ハウレスの言葉に頷く。
「うん、大丈夫だよ」
会場から聴こえてくる音楽に、張りつめていた緊張が解けていく心地を覚えた。
「踊りたいのか?」
ニヤリと口角を持ち上げるボスキ。
「うん……。この日のために練習したもの」
微笑む彼女に手を差し出す。
「踊って……頂けませんか」
「……喜んで」
◆◇◆◇◆◇◆◇
優雅な旋律に合わせ、踊るふたり。
(ハウレスのやつ……最初とは比べ物にならないくらいに上達したんだな)
それもすべて、主様のためだろう。
ちくりとわずかな棘が胸を刺す。目を逸らすことなく、ふたりを見守っていると。
「ボスキさん……睨みすぎっすよ」
苦笑交じりに告げるアモン。
「うるせえよアモン。ただ、みてるだけだ」
棘のある言葉とは裏腹に、その瞳は優しい。
「主様が選んだなら、オレ達は祝福するべきっすよ」
「……そうだな」
(たとえ、もう届かないとしても——。)
俺は変わらず、あんたを慕いつづけるよ。
さぁ……と吹き抜ける風が、彼の想いを、咲き誇る花の匂いをさらう。
ひらり。黒薔薇の花びらが静かに散った。