砂糖菓子の鳥籠 Ⅱ 【君という名の鳥籠 予告中編 ♟】
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「すぅ、………すぅ、」
穏やかな寝息が聴こえる頃、ルカスはボスキとベリアンを振り返った。
「ベリアン、………ボスキくん。私達が覚えている範囲のことをまとめようか」
何か、あの時のことで覚えていることはあるかな、と告げる。
「なぜかあの靄達、主様を欲しがってましたね」
ボスキの言葉にベリアンも頷く。
「えぇ。………あの方達は、一体何だったのでしょう」
ルカスは顎に手を当てる。
「あれが、『月の廃園』がいわく付きである理由としたら………、」
けれど思い出そうとして、ある違和感に気づく。
「「!」」
割れるような痛みが思考を支配する。
ぐらりと傾いたその身は痛みに耐えきれず床へと倒れ込んだ。
ヴァリス様、と唇を動かした直後、ふっと意識を手放した。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「ふふっ……やっと魔法が効いてきた御様子だ」
鏡に映した彼らの姿に、カレッセン公は愉快そうに笑う。
(あの方のことにはまだ気づいていないようだ)
鏡へと冷たい指を滑らせる。
「上手に踊って、僕 を楽しませてくれたまえ」
浮かべ笑みは闇に溶けていった。
穏やかな寝息が聴こえる頃、ルカスはボスキとベリアンを振り返った。
「ベリアン、………ボスキくん。私達が覚えている範囲のことをまとめようか」
何か、あの時のことで覚えていることはあるかな、と告げる。
「なぜかあの靄達、主様を欲しがってましたね」
ボスキの言葉にベリアンも頷く。
「えぇ。………あの方達は、一体何だったのでしょう」
ルカスは顎に手を当てる。
「あれが、『月の廃園』がいわく付きである理由としたら………、」
けれど思い出そうとして、ある違和感に気づく。
「「!」」
割れるような痛みが思考を支配する。
ぐらりと傾いたその身は痛みに耐えきれず床へと倒れ込んだ。
ヴァリス様、と唇を動かした直後、ふっと意識を手放した。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「ふふっ……やっと魔法が効いてきた御様子だ」
鏡に映した彼らの姿に、カレッセン公は愉快そうに笑う。
(あの方のことにはまだ気づいていないようだ)
鏡へと冷たい指を滑らせる。
「上手に踊って、
浮かべ笑みは闇に溶けていった。
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