砂糖菓子の鳥籠 Ⅱ 【君という名の鳥籠 予告中編 ♟】
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ふら、その身から力が抜け落ちて、傾きかけたヴァリスの身体をボスキが抱き留める。
「っと……大丈夫かよ、アリエ殿」
力強く支えながら見下ろしてくる。その腕に掴まりながら、彼女は体制を整えた。
「平気よ」
彼の腕から指を解くと、ベリアンが駆け寄ってくる。
「アリエ殿……!」
手袋に包また指が頬にふれる。心配そうにゆらめく瞳に、ヴァリスは微笑んで見せた。
「来てくれてありがとう」
それからカレッセン公へと視線を向ける。
「…… カレッセン公」
紅に彩られた唇をひらく。その瞳の先で、彼は僅かに瞳を曇らせた。
「この状況を、どう説明なさるおつもりかしら?」
上辺は穏やかでもその言葉のふしぶしに針が宿る。
空気さえもひりつく中、彼はその薄い唇に弧を描いた。
「!」
ぐっと手を引かれ距離か近づく。気づいた時には彼の腕のなかだった。
密着する身体の逞しさに、ふれるその身の温かさに、ヴァリスが身を固くしているとその耳元で囁いた。
『眠れ』
その言葉を聴いた途端、ふら、と弛緩した身体が傾く。
瞼が重くなっていき、その内に鉛を流し込まれたごとく、
猛烈な気怠さが全身を支配した。
「アリエ殿!」
皆の声を辛うじてとらえらることが出来た刹那。
なんで、と唇を動かして、意識が混濁へと呑み込まれていった。
「っと……大丈夫かよ、アリエ殿」
力強く支えながら見下ろしてくる。その腕に掴まりながら、彼女は体制を整えた。
「平気よ」
彼の腕から指を解くと、ベリアンが駆け寄ってくる。
「アリエ殿……!」
手袋に包また指が頬にふれる。心配そうにゆらめく瞳に、ヴァリスは微笑んで見せた。
「来てくれてありがとう」
それからカレッセン公へと視線を向ける。
「…… カレッセン公」
紅に彩られた唇をひらく。その瞳の先で、彼は僅かに瞳を曇らせた。
「この状況を、どう説明なさるおつもりかしら?」
上辺は穏やかでもその言葉のふしぶしに針が宿る。
空気さえもひりつく中、彼はその薄い唇に弧を描いた。
「!」
ぐっと手を引かれ距離か近づく。気づいた時には彼の腕のなかだった。
密着する身体の逞しさに、ふれるその身の温かさに、ヴァリスが身を固くしているとその耳元で囁いた。
『眠れ』
その言葉を聴いた途端、ふら、と弛緩した身体が傾く。
瞼が重くなっていき、その内に鉛を流し込まれたごとく、
猛烈な気怠さが全身を支配した。
「アリエ殿!」
皆の声を辛うじてとらえらることが出来た刹那。
なんで、と唇を動かして、意識が混濁へと呑み込まれていった。