月嗤歌【All Character(別邸組)♟】
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二人きりになった室内で、ヴァリスは自分の身体を抱きしめるように指をかけ震えていた。
「ミヤジさんをお呼びいたしますね」
身を翻した袖口をつかむ。おずおずとそれを引きながら唇をひらいた。
「何処へも、いかないで」
みひらく瞳。きゅ、と彼の袖口を握りしめる指はかすかに震えていた。
「主様……。」
その表情をみることも、その指を外させることさえ出来ずにいた彼に、さらに声を重ねた。
「一人にしないで………、」
「このままここにいたら、………私は、
きっと貴女に触れずにはいられないでしょう。
———だから、」
「まだ感触が残って、気持ち悪いの」
その言葉に心が揺さぶられた彼の瞳がゆらめく。
彼女が組み伏せられている場面を目撃した時のことを思い出したようで、
フェアリーストーンの瞳に焔が宿りはじめた。
「この手で、………貴女に触れていいと言うのですか」
微笑って見せる。
けれどそのおもてはあまりに寂しげで悲しそうで、力強く抱き寄せられた。
「お願い、………全部忘れさせて」
その胸に顔を埋めながら囁く。
花が降るように優しく、彼女を抱き上げる。
けれどそれはあまりに性急な所作で、驚いた彼女はとっさに彼の服をつかんだ。
続き部屋へと彼女を運んでいく。
花を手折るよりも優しい手付きで、寝台へと彼女を横たえさせた。
心は、既に期待を打ち鳴らしていた。
「ミヤジさんをお呼びいたしますね」
身を翻した袖口をつかむ。おずおずとそれを引きながら唇をひらいた。
「何処へも、いかないで」
みひらく瞳。きゅ、と彼の袖口を握りしめる指はかすかに震えていた。
「主様……。」
その表情をみることも、その指を外させることさえ出来ずにいた彼に、さらに声を重ねた。
「一人にしないで………、」
「このままここにいたら、………私は、
きっと貴女に触れずにはいられないでしょう。
———だから、」
「まだ感触が残って、気持ち悪いの」
その言葉に心が揺さぶられた彼の瞳がゆらめく。
彼女が組み伏せられている場面を目撃した時のことを思い出したようで、
フェアリーストーンの瞳に焔が宿りはじめた。
「この手で、………貴女に触れていいと言うのですか」
微笑って見せる。
けれどそのおもてはあまりに寂しげで悲しそうで、力強く抱き寄せられた。
「お願い、………全部忘れさせて」
その胸に顔を埋めながら囁く。
花が降るように優しく、彼女を抱き上げる。
けれどそれはあまりに性急な所作で、驚いた彼女はとっさに彼の服をつかんだ。
続き部屋へと彼女を運んでいく。
花を手折るよりも優しい手付きで、寝台へと彼女を横たえさせた。
心は、既に期待を打ち鳴らしていた。