砂糖菓子の鳥籠 Ⅰ【君という名の鳥籠 予告中編 ♟】
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そして、その三時間後………。
「ナルス殿、大丈夫かしら。しっかりなさってくださいませ……!」
一度ゴブレットを置いたヴァリスが、その腕に指をかける。
「んんんー? その声はアリエ殿ではありませんか……!
さぁ……私の傍においで。抱きしめて差し上げます」
「きゃっ……! い、いけないわ、ナルス殿ったら。
しっかりして頂戴……!」
「ナルス、アリエ殿に近づきすぎだ」
その手のなかのゴブレットを奪い、ぐい、と一気に飲み干したのはボスキだった。
そんな彼をみて、すこしばかり不満そうに淀む互い違いの双眸。
「アリエ殿〜、そんな仏頂面より私のほうがいいでしょおぉ……。」
へろへろに酔ったその瞳が熱を閉じ込めみつめている。
普段ならばなにかを隠すように、
瞳を覆っている透けるようなヴェールが、酒に酔うことですっかり取り払われていた。
「あんたは飲みすぎだ」
ぺしっ、と額を弾くと、己のワインも飲み干した。
「ベリアル、それ以上飲むのはもう無理だろう。
負けを宣言して、休んでいたほうがいいよ」
「いえ……ルシウス殿、そういう訳には………、」
「目の焦点が合っていないし、フラフラじゃないか。
限界が来ているのではないのか?」
「ベリアル殿、ルシウス殿の言う通りよ。
貴方……元々お酒に強くないでしょう」
ヴァリスも口を揃えるけれど、頑なにゴブレットを離さない。
「いいえ、アリエ殿もこのように奮闘なさっておいでなのです。
私も貴女を見習わなければ……はい、アリエ殿、
大丈夫です。ベリアルはまだまだ頑張ります……!」
「それはアリエ殿ではなく囚われびとの聖像なのだけれど」
泥酔したベリアンは、先ほどから傍の聖像に話しかけているのである。
「ナルス殿、大丈夫かしら。しっかりなさってくださいませ……!」
一度ゴブレットを置いたヴァリスが、その腕に指をかける。
「んんんー? その声はアリエ殿ではありませんか……!
さぁ……私の傍においで。抱きしめて差し上げます」
「きゃっ……! い、いけないわ、ナルス殿ったら。
しっかりして頂戴……!」
「ナルス、アリエ殿に近づきすぎだ」
その手のなかのゴブレットを奪い、ぐい、と一気に飲み干したのはボスキだった。
そんな彼をみて、すこしばかり不満そうに淀む互い違いの双眸。
「アリエ殿〜、そんな仏頂面より私のほうがいいでしょおぉ……。」
へろへろに酔ったその瞳が熱を閉じ込めみつめている。
普段ならばなにかを隠すように、
瞳を覆っている透けるようなヴェールが、酒に酔うことですっかり取り払われていた。
「あんたは飲みすぎだ」
ぺしっ、と額を弾くと、己のワインも飲み干した。
「ベリアル、それ以上飲むのはもう無理だろう。
負けを宣言して、休んでいたほうがいいよ」
「いえ……ルシウス殿、そういう訳には………、」
「目の焦点が合っていないし、フラフラじゃないか。
限界が来ているのではないのか?」
「ベリアル殿、ルシウス殿の言う通りよ。
貴方……元々お酒に強くないでしょう」
ヴァリスも口を揃えるけれど、頑なにゴブレットを離さない。
「いいえ、アリエ殿もこのように奮闘なさっておいでなのです。
私も貴女を見習わなければ……はい、アリエ殿、
大丈夫です。ベリアルはまだまだ頑張ります……!」
「それはアリエ殿ではなく囚われびとの聖像なのだけれど」
泥酔したベリアンは、先ほどから傍の聖像に話しかけているのである。