第3章 捻れた現実
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アモンの先導で、街を離れて先を往く。
さく、さく、と長靴の踵が草木を踏みしめる感覚に森のなかへと入ったのだと悟る。
(何処へつれていってくれるのかな……。)
視界が黒曜に支配されていても、
アモンの手の温もりを感じているからか、怖くはなかった。
「さぁ……着いたっす。——ラムリ」
するりとラムリの手が離れ、ゆっくりと瞼をひらくと。
「わぁ……っ!」
そこは、美しい薔薇の園。
見渡しても、見渡しても、美しい花びらが咲き誇っている。
「素敵な場所………。」
心からの言葉に、アモンも嬉しそうに目元を和らげた。
「気に入っていただけて、オレも嬉しいっすよ」
さぁ……と吹き抜ける風が、花びらを、彼女自身が纏う甘い芳香を運んでくる。
「やっと、微笑ってくれましたね」
手を伸ばして、その頬にふれる。
まだ乾ききっていない涙の軌跡をなぞるように撫でると、
「くすぐったい」とその唇が柔らかく綻んだ。
さく、さく、と長靴の踵が草木を踏みしめる感覚に森のなかへと入ったのだと悟る。
(何処へつれていってくれるのかな……。)
視界が黒曜に支配されていても、
アモンの手の温もりを感じているからか、怖くはなかった。
「さぁ……着いたっす。——ラムリ」
するりとラムリの手が離れ、ゆっくりと瞼をひらくと。
「わぁ……っ!」
そこは、美しい薔薇の園。
見渡しても、見渡しても、美しい花びらが咲き誇っている。
「素敵な場所………。」
心からの言葉に、アモンも嬉しそうに目元を和らげた。
「気に入っていただけて、オレも嬉しいっすよ」
さぁ……と吹き抜ける風が、花びらを、彼女自身が纏う甘い芳香を運んでくる。
「やっと、微笑ってくれましたね」
手を伸ばして、その頬にふれる。
まだ乾ききっていない涙の軌跡をなぞるように撫でると、
「くすぐったい」とその唇が柔らかく綻んだ。