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第2話 運命の相手

屋上にきて、あれからどれくらい時間がたったのだろう。。。
あの時、、、どうして逃げてしまったのか
自分でもわからない。またあの時みたいに
僕を捨てるって…思ったからなんだろうね。。

そう思って見上げると、雲ひとつない青空が広がっている。小さい頃から好きだった。鳥のように飛んで自由になりたいと
どれくらい願ったっけ。。?

「僕は…幸せになっちゃいけないの?…」
思わず言葉に出ていた。

__________________________

病室から出たあいつが逃げだして、何時間たったのだろう…

でも花屋でみたあの瞳、そしてあいつの笑顔…
どこかで会っている気がしたんだ。

[そうか…すべて思い出した…]

『どうした?冬弥』

[俺たちが小さい頃、公園で迷子になって
泣いてた時に助けてくれた男の子。それから
二回しか会わなかった…だろ。仲良くなったと思っててさ…]

『ああ…遊べる相手がいない俺たちにとっては
大事な存在だったな。。。初めての友達…いや初恋だった。一生懸命探したけど二度と会えることがなかった。』

【俺たちの大事な存在を。。】

大事な思い出をずっとしまってきた…
ホストのオーナーが親父で、、、半グレで青春してきた俺たちは、どこにも居場所なく
ホストとして働いていたし、、、
女から金をもらうだけの生活。。正直もう限界がきている、俺も冬弥も
俺たちの小さな希望の光を持ちながら、あいつに会えるって思ってここまで人生歩んできたんだ。

《俺たちの、あの初恋のあいつを、
今、とり戻す時だ…!》

俺たちの思いは、どうやらいっしょだったようだ。


『冬弥、こういう時だけ思い出すんじゃねーよ。おまえの悪い癖だな(笑)』

[ははっ。おまえもだろ、大雅。俺はクールで何も動かない、大雅、おまえはギャル男のわりに、真剣な所がある。正反対の俺たちだけど、いざという時は動くみたいだ。]

『いこうか、あいつのもとへ。そして俺たちの気持ちを伝えよう、冬弥。まだ幼かった頃の大切だったあの日々を、、、取り戻す。』

[ああ。覚悟は決まった。]

それから俺たちは、あいつを探した。
あの初恋の人をーーーー。

そして屋上にたどりついた。。。

「…誰?」
顔を伏せながら、体育ずわりをして泣いていた。。。

《俺たちだよ。さっきはごめん。君は覚えていないだろうけど、俺たちは出会っている》

「え…?」
驚きを隠せない僕は…その場で固まっていた。
どこかで会っていたの?…


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