「アンタはもっと食べた方がいい」
　この言葉と共に私の二倍はあるであろう量が乗った皿からおかずを少し分けてくれるのは、おそらく小林先生の親切心なのだろう。先生が規格外に食べる方なだけだと思います、という言葉は胸のうちだけに留めておいて、ありがとうございますと返した。
　それにしても、別に自分の体型は極めて健康的で標準だと思っているけれど、こう言われてしまうということは小林先生からしてみれば痩せすぎに当たるのだろうか。
　私に倒れてほしくないが故の心遣いなのだとしたら、無下にするほうが失礼というものだ。これからも食べきれる程度に受け取ろうと思う。