【ss】補給班幹部と飯炊き番の日常(非エロ)
時刻は、深夜の1時を回ったころだろうか。
晩酌の後、いつもの流れから始まった夜伽を終えて、飯炊き番は身支度を整えていた。
お腹の上に出された彼の白濁液や、舐め尽くされた首筋。ベタつく体液を、自前の布巾でただ黙々と拭っていく。
その白い背を見つめるのは、自分の腕を枕に仰向けで寝転がる、補給班の幹部であった。
彼女と激しくまぐわい、正に精を吐いたところなので、何かと冷静になっている。
今日も良かったな、だとか、なぜこいつはこうも柔いのか、とか。飯炊き番のすっと天井に向けて伸びる背中を肴に、最中のことをついつい思い返してしまう。彼女との逢瀬はいつも満足感が高く、肌を重ねれば重ねるほど、相性が良くなっていくような覚えさえあった。
実際、初夜では入りきらなかった自分の半身を、この頃はぴったり吸いつき締め付けてくる彼女の中は、まごうことなく何度も伽を繰り返した故に、形を変えたのであろう。
彼女の背を見ていると、初夜から今までの逢瀬の数々すら思い出され、なんとなく感慨深くなってしまうものだ。
しかし、そんな愛しい彼女との逢瀬でも、少々腑に落ちないことがある。
まぐわってる最中は全てをさらけ出すように乱れるのに、終わったとなるとそそくさと背中を向けて、支度を整える飯炊き番。それが幹部は少し許せない。もう少し抱き合っていても、罰なんて当たりはしないだろうに。
彼女曰く、誰がいつ来るとも分からない男部屋で、いつまでも裸でいられるわけがない、との弁。
まぁ、彼女の言い分も分かる。自分だって、他の男に彼女の裸体を見せたいわけじゃない。いや、まぁ、自慢したい気が、無いわけでもないのは確かだが。その小さな体をすっぽり自分が覆ってやれば、不安なんて気にならないのではなかろうか?いつぞや彼女に提案したこともあるが、彼女はその言葉さえも否定した。幹部が腑に落ちず、燻る思いを滾らせるのは、当然・・・かもしれない。
彼女の、傷ひとつない白い背中は目の保養になる。くびれから続くむちっとした尻も好きだった。
後ろから覗く尻の割れ目が愛しくて、思わず幹部はそっと一指し指を挟ませる。
その途端、「何するんですかッ」と矢の如く鋭い文句が飛んできた。何度もまぐわい、あられもない姿を見せているはずなのに、未だ尻を触ったくらいで生娘のように、自分の恋人は照れるのだから。
その愛い反応に堪らず幹部は後ろから抱き着いた。支度の終わる手前、飯炊き番はスーツを着ようとしていたところだったが、構わず首筋に顔を埋める。
舌を這わすと「ん」と彼女の喉奥から甘い声が漏れたので、これは良いという合図だなと、幹部は耳を甘噛みした。
「ま・・・っ、ダメですっ」
「いいだろう、もう一度・・・」
「あ、ま・・・もう・・・」
晒された柔らかい乳房を大きな手で覆い、同時に耳へ舌を這わした。
両胸の頂きを指で擦れば、たちまち柔らかい丘にこりこりとした突起が現れる。つまみやすくなった頂きを優しく捕まえ、人差し指と親指でくにくにと弄っていく。逃げるように身体をくねらせても、自身を覆う幹部の巨漢から、飯炊き番が逃れることは叶わない。
こうすれば、彼女は絶対靡くだろうと、幹部は今までの経験で知っていた。身体を密着させ、彼女が一段とよがる首筋や乳首を虐める。それだけでも彼女の情欲に火をつけることはできるだろうと、恋人ならば分からないわけがない。
実際、幹部の愛撫に飯炊き番は、口から漏れる嬌声を抑えられなかった。
耳に届く切ない声に、むくむくと幹部の半身も徐々に頭をもたげていく。先ほど指でいじった尻の割れ目に、今度は大きく血の通った一物を押し付ける。
「ダーメーでーすッ!!!」
と、その途端、彼女は渾身の力を使って、まとわりつく彼の腕を押しのけた。
驚いたのはその力。そして、拒否されたという事実。まさかここまで良い雰囲気になっているのに拒否されるとは思わず、恋人というだけでなく、飯炊き場を管理する役職としても、目を白黒させるばかり。
「な、なぜだ」と狼狽したのを億尾にも隠さず、胸を隠しながら幹部と距離を取る飯炊き番に、所在なくなった腕を慌てさせた。
「夜伽は一度まで!私の身体がもちませんッ」
「お前・・・それは殺生だ・・・」
「何とでも言ってください、明日の業務に障るのです!」
ぷいと背を向けた飯炊き番は、続け様「貴方の陰茎は大きすぎるので・・・何度もできません」と呟いた。
「まて、今なんといった?」
「え・・・」
「もう一回言ってくれ。何といった?」
言葉尻を捕まえる、という言葉がこれほど似合うこともないだろう。彼女の呟きを聞いた途端、幹部は真剣な様相で、飯炊き番へと迫った。
その重苦しい声音に加え、覆いかぶさんとするほど迫る巨漢に、今度は飯炊き番が目を白黒させる。
彼の気に障っただろうか?いや、そこまで大したことは言っていないはずだ。
とはいえ、彼の気を損ねたかもしれないと、一抹の不安は拭えない。小さな声で「貴方の陰茎は大きすぎるので、何度もできないと・・・言いました」と縮こまった。
その瞬間、幹部は天井を仰ぎ、「はあー」とため息。まるで分かっていない。とでも言うように、大げさに頭を振って見せる。その芝居がかった様子に何なんだと問いかけたが、大仰に腕を組んだ彼の口から出る言葉の方が先だった。
「お願いだ。陰茎とは言うな。ちんこで言い直してほしい」
「ちッ・・・はぁ!?」
「陰茎などと言われては男が廃る。・・・あぁそうだ。ちんぽでも良いぞ。これで頼む」
面食らう飯炊き番をよそに、幹部は至って真剣な声色だった。
冗談めかして言っているようではない。本当に、日中の”幹部”として、部下に指示を告げているかのような雰囲気。しかし・・・なんという頼み事なのかと、飯炊き番は耳を疑う思いだった。
彼は彼女と接する中で、ときたまこういった姿を見せる。まるで真剣な様子で、その実、考えていることといったら助平なことばかり。
付き合う中で、彼がそういった一面を持つと理解しているのだが、時折真実が含まれているのも厭らしい。それを全て計算づくでやっているのだから、尚更。
正直、愛しの彼でなかったら、これほど軽蔑することもない。心の距離は開いていたが、あまりに真剣な声色。
一考する余地があるのかと、一瞬でも考えてしまったのが運の尽き。
「・・・うー・・・」
「何を嫌がる。普通のことだろう。皆ちんこかちんぽで言ってる。お前だけだぞ、陰茎なんて口にするのは」
「そんな下品な言葉、他の方が仰ってるのを聞いたことありません。貴方だけでしょう、また私を騙そうとして」
「騙そうとしてなんかない。ただ、これは男の矜持の問題だ。陰茎なんて言われたら男が廃る」
「それくらいで廃るのであれば、廃った方が良いのでは?」
「分かった。俺も妥協しよう。ちんこか、ちんぽか、ちんちんでも良いぞ。これで言い直してほしい。頼む」
「・・・貴方、自分で何を言っているか、分かってますか?」
「ふ・・・女には分からぬだろうな」
そんなの分かってたまるかという気もしたが、やはり幹部は真剣な様相を崩さない。真正面から飯炊き番の顔を見据え、身動きすらしないのだ。
彼女の過ちは幾つかあるが、彼の真剣な様子を見て、それほど大事なことなのかと思ってしまったのは良くなかった。
飯炊き番が「じゃあ・・・」と口にした瞬間、彼が密かに拳を握ったことには、絶対に気付かないのだろう。
いやしかし。飯炊き番は思い直した。
このような言葉、やはり正面切って口にするのは憚れる。彼女は過去、宮仕えとして城に従事していた身。
正直このような下品極まりない言葉など、口にしたこともない。付き合いのあった男の人からだって、こんな言葉は聞かなかった。
イーガはそういう集団なのかと、席を置いて暫く経つ身ではあるが、改めて今まで過ごしていた世界との違いを突きつけられる思いであった。
「あ」と口にして、言い淀む。彼の真正面で言葉を紡ぐのも、勇気が出なかったのだ。
その場で膝を抱えるように座り込み、彼の目から逃れるよう視線を逸らし、腕に力を入れた。
「貴方のち、・・・ちんちん、おっきいから・・・何度もできませんっ・・・」
言うだけ言って、飯炊き番は抱えた膝に顔を突っ伏させた。
耳を赤く染める彼女の様子に、幹部はまたもや「はあー」とため息を吐きながら天井を仰いだ。
なんと淫猥な台詞だろうか。なんといかがわしい様子だろうか。
純粋に彼は、彼女にいやらしい言い方をして欲しかっただけ。「宮仕えでー」と過去の環境を言い訳に、徹底的に下品な言葉や行動を避ける彼女に、猥褻極まりない言葉を口にして欲しかっただけ。
自分が促した通りにつつがなく達成されて、これほど昂らされることもない。
彼女からの視線が逸れたのを良いことに、幹部は小さく丸まった飯炊き番の上に覆い被さった。
聞いたことの無いような悲鳴が耳に聞こえたが、もう構わないことにする。どれだけ腕で押しのけられようが、蹴られようが、軽蔑の目を向けられようが、なんでも良い。
今はとにかく、昂る下半身を彼女に慰めて欲しい。彼女の下品な言葉に反応した、そそる半身の責任をとってもらわねばなるまい。
幹部はどうにか二度目の夜伽を受け入れてもらおうと、彼女をその気にさせるため、傷ひとつない素肌に舌を這わせるのだった。
コメント
こういう小さいところから調教を始めていって、エロエロ幹部好みのドエロイ女に仕立て上げられていくんだなぁ。