LoRの自司書達

図書館の休みで眠い達は久々に外出をした。
眠いは巣の店を少し見て回っていると見覚えのある人影が見えた。
眠い「ん?あれって…お~い!」そう呼びかけると振り返ったのはやはりサンチェスだった。
サンチェス「あ、眠いか…」明らかに動揺しているサンチェスに眠いは近づいて言った。
眠い「どうしてここに居るんだ?お前確か寿司屋行くんだろ?」言っていた事と反対側に居る理由を聞くとサンチェスは少し悩んでから言った。
サンチェス「あ~…実は妹に久々に会ってこようかなってここで待ち合わせで…でも下手についてこられると色々面倒でさ…」
眠い「面倒ってどういう事?」
サンチェス「…俺の妹はちょっと特殊でさ、ある意味俺に似てる。」
眠い「へぇ~挨拶ぐらいいいだろ?」
サンチェス「はぁ…まぁ良いよ、挨拶だけならいいかな…」
そう言って渋々眠いと待ち合わせをしていた、するとサンチェスが言ったサンチェス「ん?あ、いたいた。お~い!」(青色の短髪細目の人に声をかけた)
???「あ、兄さん久しぶり…あれ?この人誰?」
サンチェス「職場の同僚の眠いだ、たまたまあったから挨拶だけでもって。」
眠い「初めまして、眠いと申します。」(お辞儀)
アシュリー「僕はアシュリーって名前です、よろしく。」(握手をする)
眠い「あれ?サンチェスからは妹って聞いたけど…」
アシュリー「あ~僕一応女性なんですよ、ただちょっと…ね?」(そう言って頭を掻きながら少し笑った)
サンチェス「な?ある意味似てるだろ?」
眠い「確かにこれは似てるし色々面倒だろうね…」そんな話をしているとアシュリーは。
アシュリー「そろそろ帰ってゆっくり話そうよ?眠いさんも来ますか?」と言うとサンチェスが。
サンチェス「え?あ、うん…良いけど…両親も結構癖の強い奴だぞ?」
眠い「うーん…正直慣れた。」そう言って家に上げてもらう事になった。

大きな家の前にて、サンチェスが言った。
サンチェス「到着したな、相変わらず芝の長さは長いままだな。」(20センチぐらいの高さの草が折れ曲がっている)
眠い「え?この家ってサンチェスの家なの?結構豪邸じゃない?」
サンチェス「何気にうちの親金だけはあるんだよ…その代わり結構癖のある親だけど…」
アシュリー「でも実際これだけデカくても2部屋ぐらいあまっちゃうからね…」
眠い「サンチェスの親って何してんの?」
サンチェス「あんまり話してくれないけど…確か色々な機械作って売ってんだったかな?」そう言った時にアシュリーが。
アシュリー「あ、それ最近はやってないね…今は整備士として働くことが多いかな?」
サンチェス「あ~まぁ、だいぶ貯金してるって言ってたしゆっくり休んでも良いと思うけどなぁ…」
アシュリー「まぁ、親の事にはとやかく突っ込まない方が良いよ。」そんな話をしながら家に入ると大きな玄関ホールがあった。
奥から来たスーツ姿の人が言った。
???「お帰りなさいませ、おや?こちらの方は?」
サンチェス「俺の同僚の眠いだ、ちょっと色々あったんだ。」
眠い「眠いと申します、よろしくお願いします。」
ハル「あ、そうなのですか。私はここでお手伝いなどをさせていただいてるハルと言います。」
アシュリー「話はこれぐらいで部屋行こうよ?」
サンチェス「なら俺の部屋にするか、久々に俺も部屋見たい。」
アシュリー「了解、行こうか。」

サンチェスの部屋に着いた後眠いが言った。
眠い「お前…こんな凄い奴だったのか…?」
サンチェス「親がこれだから殆ど不自由なく過ごしてこれたんだけどさ、流石にこう言う平和に囲まれてるとちょっと強い人とかにあこがれるじゃん?だからフィクサーになるのが夢だったんだ。」
アシュリー「そうなんだよね、あんなにか弱いサーちゃんがこれだけ強くなったんだもんね。」
眠い「サーちゃん?サンチェスそう呼ばれてんの?」
サンチェス「俺って見た目があれだろ?だから家族にはこう言われたりするな…後、か弱いってなんだよ。」
アシュリー「だって僕よりも背が小さかったり瓶の蓋開けられなくて僕に…」
サンチェス「お願いだからそれ以上はやめてくれ…俺の心に結構キテるから…」(顔を抑えながら言っている)
アシュリー「…僕に開けて~って泣きついて来たでしょ?」(二ヤつきながら言った)
サンチェス「お前言いやがった!」(アシュリーの方を見て言った)
アシュリー「ふふっ、変わらないね。どうせならまたあれやる?」
眠い「…(仲良いんだな~めっちゃ楽しそう。)」
サンチェス「良いぜ?今回は負けねぇ!」(そう言って立ち上がった二人)
アシュリー「制限時間は10分!にっげろー!」(ものすごい速度で走り去っていった。)
サンチェス「待ちやがれ!あはは!」(生き生きとした笑顔で追いかけて行った)
眠い「俺もついて行こうかな、サンチェスがあんなに生き生きしてるの久々に見た。」

別な部屋にてアシュリーが書斎に逃げた。
アシュリー「ここで隠れよう。」(部屋のクローゼットに隠れた)すると足音がして扉が開いた。
サンチェス「こっちか…?」(書斎を探していてクローゼットに近づいて来た)
サンチェス「…ここだ!」(クローゼットを開ける)
アシュリー「見つかった!」(わざとらしい顔を隠すふり)
サンチェス「捕まえた…」(腕をつかんだ)
アシュリー「甘いよ!兄さん!」(掴まれた手を回して逆につかんでからサンチェスの腕を後ろ側から押さえつけた上で壁に押し付けた)
サンチェス「痛いって!マジで!」(じたばたと暴れる)
アシュリー「さーて!後5分間だから待ってねぇ~ちょっとお体触りますねぇ~」(押さえつけながら軽くくすぐったりしながら言った)
サンチェス「あははは!やめ、やめろって!力入んないから…なんてな、もうその手は食らわねぇよ!」(全力で足で壁を蹴ってバランスを崩した)
アシュリー「あ…危ない!」(倒れかけたから咄嗟に手を放して受け身を取った)
サンチェス「手が離されたから体の位置を変えて…」(体を半回転させてアシュリーの手を引いて壁に引き寄せた)
サンチェス「今回は…俺の勝ち!」(壁際のアシュリーの進行方向の壁にドン!と言う音を鳴らしながら手を打ち付けた)
アシュリーはその後にその場に座り込んで言った。
アシュリー「はぁ~今回も勝ったと思ったのに~」(座り込んで言った)
サンチェス「俺だって結構強くなったんだ、昔とは違うんだ。さあ、帰ろうか。」手を出してそう言うとアシュリーは言った。
アシュリー「うん、帰ろっか。」(サンチェスの手を掴んで立ち上がった)
その後二人で部屋に帰る時に眠いがいた。
眠い「あ、どこ行ってたの?めっちゃ汗かいてるけど。」
アシュリー「運動。」
サンチェス「言い方に悪意あるだろ、まぁ壁に押し付けられるのめっちゃ痛いからなぁ…ちょっとは手加減してくれよ…」
アシュリー「この体格差で?」
眠い「痛い所突くね…これは確かに体格差的には手加減すべきじゃないね。」
サンチェス「あれ見てたらそんな事言えないよ、こっちは結構辛いんだからさ…」(手首をさすりながら言った)
アシュリー「いや~途中までは勝ってたんだけどなぁ…」(笑顔で言った)
眠い「やっぱりアシュリーさんってサンチェスと似てるよな、この笑顔とか特に。」
サンチェス「本当に自慢の妹だよ…説明は色々めんどいけど…」
アシュリー「僕の自慢の兄さんだからね!強くなってくれて僕も嬉しい!」
眠い「良い家族だよね…そう言えば両親の姿ないけど…」
アシュリー「あ!そう言えば今日は予定ある夜まで帰って来ないんだった!」
サンチェス「それならそれでよかった…てか、今何時?」
眠い「待って…あ、帰る時間まで後1時間だ。」
サンチェス「なら帰るか…久々に会えてよかったよ。」(アシュリーに握手をしようと手を出した)
アシュリー「僕も久々に会えて楽しかったよ!…折角だしもう一回やっておこう!」(サンチェスの手を掴んで後ろに回して押さえつけた)
サンチェス「痛いってだから!油断も隙もねぇ妹だよ本当にさ!」(痛みをこらえながら言った)
眠い「サンチェスがこんなに綺麗に組み伏せられる事ってないのに…流石だな…」
サンチェス「ここからさっきは何とか出来たんだけどな…こう言う感じでさ!」(全力で足で壁を蹴ってバランスを崩した上で手を引き壁に寄せた)
眠い「大胆に返した!」
サンチェス「これで…」(壁に手を打ち付けようとした)
アシュリー「何度も食らわないよ!」(右手の下をくぐる様に抜けて後ろ側から押さえつけた)
眠い「近年稀にみるサンチェスの苦戦…一応、妹なんでしょ?」
サンチェス「あぁ…やっぱり勝てないのか…」(膝から崩れ落ちて俯いてしまった)
アシュリー「まだまだだね、次会う時は僕に勝ってほしいな!」(二ヤついて言った)
サンチェス「…ふっ、分かったよ。次は絶対に勝ってやる!」
アシュリー「よし!その意気で仕事頑張ってね!」

その後アシュリーに見送られてサンチェスの家を後にした。
帰る途中で眠いが言った。
眠い「アシュリーって強いよな、何であんなに強いんだ?」
サンチェス「さあな、昔っからずっと強いんだよ…どこに力があるんだか。」
眠い「ふーん…不思議だな…」

サンチェスの家に親が帰宅。
父親「ただいま、アシュリーは居るかな?」
アシュリー「ここだよ、父さん。」
父親「おぉ、いたいた…ほれ、お前が欲しがってたパーツだ。」(金属製のパーツを渡した)
アシュリー「ありがとうお父さん!」
父親「これでまた肉体改造するのかい?アシュリーも飽きないねぇ。」
アシュリー「兄さんより強くなりたいんだもん!早速使ってみよう!」(腕のカバーを外して機械の部品を付けた)
父親「やはりわしの作った機械なだけあって完璧だ。」(笑顔になった)
アシュリー「僕の事兄さんには言わなくて良いの…?」
父親「…サンチェスには知らせない方が良いだろう、妹が事故で亡くなってその体からロボットとして作ったなんぞ言える訳がない。」
アシュリー「…そうだね…人を使ったロボットなんて信じて貰えないよね…」



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