LoRの自司書達

名前:気楽な復習者
分類:O-09-■■■
リスクレベル:ALEPH
職員が即死する恐れあり
職員が変異する可能性あり

どうして私だけ助かったの?
どうして私だけ生きていられるの?
どうして私だけ死ねなかったの?

気楽な復習者は、写真立てに入った母子家庭の家族写真の様なツール型アブノーマリティーです。
写真には顔が赤く塗りつぶされている人達と茶髪で髪を団子状にまとめてこちらに笑顔を向ける人の2種類があります。

特殊能力:
①気楽な復習者の能力は、職員が収容室に入った時に発動します。

 気楽な復習者はその写真を視認した者を最大3人まで記録します。
 その時、視認した者同士が部屋一つ分離れるとどちらか片方が正体不明の何かによって解体されて死亡します。
 その後、最初に視認された3人のうち2人が死亡すると残った一人は目から大量の涙を流しその涙が地面に広がってからしばらくして残った一人が涙の中に沈みます。
 そして、涙の中から絵の具が滲んだような見た目の心の歪みと言う名前のWAWクラスアブノーマリティー(後述)が生成されて涙は消えます。

 心の歪みは絵の具を滲ませたような見た目のアブノーマリティーです。
 脱走中の心の歪みは200ポイントのHPを持ち、使われている色は最初に視認した3人のうちの一人の色になりますが、誰になるかはランダムです。
 心の歪みは攻撃対象を見つけると自身の体から水滴を流して周囲に10ポイントのBLACKダメージを複数回与えます。

 収容違反は、一日を終えるか鎮圧されるまで続きます。

由来:
アブノーマリティーの主が普段は明るく楽しい性格なのに過去に強い憎しみを覚えている事から名付けられたと言われています。

脱走情報:
RED:普通(1.0)-WHITE:普通(1.0)-BLACK:普通(1.0)-PALE:弱点(1.5)

ストーリー:
ある職員を元に作られたアブノーマリティーです。
 ・中の写真は決して色褪せる事の無いその当時のままで残っています。
 ・しかし、中央の笑顔の女性以外の人物の顔は赤で塗りつぶされていてどんな顔なのか把握出来ません。

 ・以下はこれを視認した職員たちの音声記録です。
    (中略)
  職員バベル:
   この写真を見てると…
   何故か非常に寂しい気持ちになるな…
  職員ソロモン:
   そうか?俺はやる気が出る気がするけど…
   こう、人の役に立ちたいって感じかな?
  職員イブ:
   私はいつも笑顔で居たいって思ったわ。
   何故だか笑顔で居なければいけない気がするの。
  職員バベル:
   みんな違った事を感じるのか?これは報告するか…
  職員イブ:
   この程度の事で報告するの?
   気が早くないかしら?
  職員ソロモン:
   まぁ、早くて悪いってことは無いだろ?とりあえず俺が代わりに行ってくるよ。
   無性に誰かの役に立ちたくてさ…
  職員バベル:
   分かった、ありがとう。
  職員イブ:
   ありがとう、助かるわ。
  職員バベル:
   あのさ…悪いんだけど、イブさんと少し一緒に行動していいかい?
   一人ぼっちになるのがなんか怖くてさ…メインルームまででいいんだ。
  職員イブ: 
   そう、分かったわ。
  職員バベル:
   ありがとう、ごめんな。
  (メインルーム前まで移動)
  職員イブ:
   あら?向こうが騒がしいわね、行ってみましょう。
  職員バベル:
   待ってくれ!俺を置いてくな…
  職員イブ:
   バベル?どうしたの急に静かになって…
  職員バベル:
   どうなってるんだ!やめ…
   (その後何かが飛び散るような音とイブの叫び声が聞こえて記録が途切れた。)

  音声記録からこのアブノーマリティは職員同士が離れすぎると何らかの手段で殺す事が判明した。
  しかし、妙なのが何度新しく増やしてもイブだけ死なないと言う事だ。
  理由を確かめる為イブに話を聞いてみることにしてみる。

 ・ (音声記録)
  職員リーフ:
   イブさんはあのアブノーマリティーを見てどう思いましたか?
  職員イブ:
   いつも笑顔で居なければならないような気がしたんです。
   泣いたりせずに常にニコニコしていなければならない様に感じました。
  職員リーフ:
   他の人はそれぞれ違った事を言ったそうですが…何と言ってましたか?
  職員イブ:
   …バベルは寂しい気持ちで…ソロモンは誰かの役に立ちたい、でしたね。
  職員リーフ:
   そうですか…一つ聞いていいですか?
  職員イブ:
   なんでしょうか?
  職員リーフ:
   ここ最近、大量の涙を流しているのは何故ですか?
  職員イブ:
   え…?涙…?
   (その後、イブは涙に気づいた瞬間その中に沈んで心の歪みが現れた所で記録は途切れた。)

 ・ <気楽な復習者の考察>
   気楽な復習者は3人家族でありその中で母親が寂しがりや、姉が頑張り屋、妹が陽気と言った感じなのだろう。
   その中の母親と姉が死んで妹だけが生き残ったから顔が塗りつぶされて居ないと考えられる。
   そして、解体されて死ぬ事からこの家族の出身は路地裏であると考えられる。

フレーバーテキスト:
 ・”気楽な復習者は<Name>に寂しさを感じさせた。”
 ・”気楽な復習者は<Name>のやる気を引き出した。”
 ・”<Name>は気楽な復習者を見て笑顔で居ようと思った。”

余談:
 ・気楽な復習者は、アダム職員の過去を基に作られたアブノーマリティーである。
 ・ALEPHクラスアブノーマリティーの中で唯一ツール型である。
 ・アダムの家族は二人とも死んでしまってその最期に笑顔を見せてあげられなかったのが心残りだった為、常に笑顔で居られるようにしようと思うようになった。
 ・心の歪みと言うのは涙で滲んで見えなかった家族の事であり、笑顔で居られればハッキリ見えたのに泣いていたせいで最期にどんな顔をしているのかすら思い出せない為それを心の歪みと呼んで涙を流していた。
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