目次

• 夜明け前のこと

  中学1年生9月〜1月
  
  “あの夏のおわり、
  いまでもはっきりと
  おもいだせる公園での日々。
  
  ぼくは、1匹のこねこに
  ひろわれました。”

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• 犬と猫の暮らす家

  中学1年3月
  
  “ぼくらの なまえは グリと グラ
  このよで いちばん すきなのは
  おりょうりすること たべること
  グリ グラ グリ グラ”

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• 恋には足りず愛には過ぎる

  中学2年5月
  
  “「愛よ。あのひとがわたしにあげたかった贈り物は、愛だったの。
  旅になんか出なくたってわたしはちゃんとわかっていて、旅に出なければあのひとはわからなかった。わたし、行かなくちゃ」”

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• 猿の堅実、犬の逡巡

  中学2年9月
  
  “ラララン ロロロン
  わたしの すてきな ワンピース
  ラララン ロロロン ランロンロン”

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• こまどりは俯瞰する

  中学2年9月
  
  あきは、こんを だきあげて、「こん、だいじょうぶ？」と、ききました。こんは、
  「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と、ちいさなこえで いいました。
  「ほら、うみが みえるよ」
  あきが いうと、こんは また、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と、いいました。

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• 決壊が望むもの

  中学2年10月
  
  “かみさまは ノアに おっしゃいました。
  「ひとびとは みんな わるいことばかりしているから、だいこうずいで ほろぼします。」
  ノアは みんなに いいました。
  「みんな わるいことは やめなさい。かみさまは わるいひとたちを ほろぼすそうだよ。」”

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• 踊りましょう、あの炎が消えるまで

  中学2年・文化祭
  
  “「フレデリック、どうして きみは はたらかないの？」みんなは きいた。
  「こう みえたって はたらいてるよ。」と フレデリック。
  「さむくて くらい ふゆの ひの ために、
  ぼくは おひさまの ひかりを あつめてるんだ。」”

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• 神様のいない街

  中学2年12月
  
  1しゅうかん すぎ、2しゅうかん すぎ、
  ひとつき ふたつき ひが たって、
  1ねんと 1にち こうかいすると、
  かいじゅうたちの いるところ。

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• 箱庭迷路

  中学2年1月
  
  「そうか！ ヒゲだ！
  ほんもののピカピカのヒゲを手にいれよう！
  ぼくはもっと愛されて
  せかいいちのねこになって
  男の子が大きくなっても
  いっしょにいるんだ！」

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• 目覚めよ、と呼ぶ声あり

  中学2年2月
  
  “ちいさな いえに こどもが うまれた
  こどもが こどもが こどもが うまれた
  
  それから それから こどもが こえをだした
  あぁぁ あぁぁ あぁぁぁ
  こどもが こどもが こえをだした”

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