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 私が物心ついた時から知っている老女が礼をし、寂しく置かれたしょうの上に横たわっている妻が、弱々しく手を上げて人払いを指示した。

「おかえり、なさいませ、奉孝さま」

 妻は身体を左に傾けながら臥せっていたのを、背中だけでも起こそうとしたのだろう。

とうとう起き上がることはできず、私が手を貸した。

美帆の腹は、瓜を呑み込んだように膨らんでいた。
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