12月24日の灯り

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 老人は乾いた笑いをしてしばらくおいた後、は、と小さく息を吐いて、薄暗がりの向こうの僕を真っ直ぐに見つめた。



「わたしは…昨年で役目を終えたんだ。
 わたしが思い描いた通りなら…



 願いを、叶えにきてくれたのかね…?」



 同じように僕もしばらくおいてから、言った。



「そうさ。



 ……そうともさ」



 そして僕はゆっくりと、自分と彼との距離を縮め始めた。

 ──彼の灯火の貯蓄と、それに値する何かを、引き換える為に。





 なんでもかなえてアゲル



 さァ



 アナタは



 ナニヲ



 ネガウ?










黒須の行く先々に〈完〉



[リアルタイム執筆期間]
2017年12月25日~2018年5月27日

[改稿終了日]
2021年6月6日






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