あの子と祭りに行くのなら
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これは、京の町に今年も夏が訪れようとしていた頃の話。
もうじき夏祭りも始まるという時期になったせいか、屯所の空気さえ、なんとなく浮き立ってきたように感じられる。
大人の男達でも、やっぱり祭りってのは不思議と心弾むものらしい。
この頃新選組は、特に大きな危機に直面する事もなく穏やかな毎日を送っていたんだが……俺にはひとつだけ気掛かりな事があった。
それは、祭りが始まっても遊びに行く暇もなく働き詰めな彼奴の事────。
「日が暮れると、漸く涼しくなってきたな」
「今日は特に暑かったよね。昼間の巡察は結構堪えたよ」
俺の言葉に、総司が相槌を打つ。
ところで、と平助。
「総司、お前何持ってんだよ?」
「ん?スイカ。巡察中に、以前助けた時のお礼にもらったんだ」
そう言って総司はスイカを見せてくれる。