第20章
1
「……魔矢もやられたようね」
凰呀と白羅を呼び出し、麗玲は言った 。
「次はどちらが動くのかしら? 」
「……では、次はこの白羅にお任せ下さい」
「……失敗は許されないわよ」
「……はい。……そのかわり、使わせていただきたいものがあるのですが」
そう言った白羅に、凰呀が視線を向ける。
「まさか、あれを使うつもりか!? 」
「……ああ」
それを聞いて、麗玲は目を細めた。
「……別にいいけど、戻れなくなる可能性もある。それも覚悟してのことかしら? 」
「…………はい」
頷いた白羅に麗玲は彼をじっと見つめた後、立ち上がった。
「……いいわ。ついてきなさい」
そう言って、麗玲は白羅をつれて歩き始めた。
2
麗玲が白羅をつれてやって来た部屋、そこには禍々しい光を放つ玉があった 。
「さぁ、その前へ行ってみなさい。きっとあなたに合う力を与えてくれるわ 」
「……はい」
頷いた白羅が玉の前に立つ。
その瞬間、玉が更に光を放ち、白羅の身体を包んだ後、その姿を変えていく 。
光が止んだ時、それは一本の黒い大剣になっていた。
「これは!? 」
「……あなたに合わせて、その形を変えたのよ」
そう声を掛けながら、麗玲は改めて大剣に視線を向ける。
剣の鍔になる部分には黒い水晶があり 、その中に今は目を閉じているが、顔のようなものが見えた。
「……軽い」
現れた大剣を握った白羅が呟く。
「言ったでしょ?あなたに合う力を与えてくれるって」
試しているのか、何度か振っているのを見ながら言う。
「……流石は魔宝具ってところか」
「そう……。我々の先祖が創り出した宝具。その力はかなりのものよ。但し 、あなたが手にしたものは中でも一番危険なもの。あなたが不甲斐なさを見せれば、忽ちその身体を乗っ取ろうとするでしょうね」
「……わかってます」
「……ならいいけど」
手にした大剣を見つめる白羅に、麗玲はそう呟くと踵を返した。
「……魔矢もやられたようね」
凰呀と白羅を呼び出し、麗玲は言った 。
「次はどちらが動くのかしら? 」
「……では、次はこの白羅にお任せ下さい」
「……失敗は許されないわよ」
「……はい。……そのかわり、使わせていただきたいものがあるのですが」
そう言った白羅に、凰呀が視線を向ける。
「まさか、あれを使うつもりか!? 」
「……ああ」
それを聞いて、麗玲は目を細めた。
「……別にいいけど、戻れなくなる可能性もある。それも覚悟してのことかしら? 」
「…………はい」
頷いた白羅に麗玲は彼をじっと見つめた後、立ち上がった。
「……いいわ。ついてきなさい」
そう言って、麗玲は白羅をつれて歩き始めた。
2
麗玲が白羅をつれてやって来た部屋、そこには禍々しい光を放つ玉があった 。
「さぁ、その前へ行ってみなさい。きっとあなたに合う力を与えてくれるわ 」
「……はい」
頷いた白羅が玉の前に立つ。
その瞬間、玉が更に光を放ち、白羅の身体を包んだ後、その姿を変えていく 。
光が止んだ時、それは一本の黒い大剣になっていた。
「これは!? 」
「……あなたに合わせて、その形を変えたのよ」
そう声を掛けながら、麗玲は改めて大剣に視線を向ける。
剣の鍔になる部分には黒い水晶があり 、その中に今は目を閉じているが、顔のようなものが見えた。
「……軽い」
現れた大剣を握った白羅が呟く。
「言ったでしょ?あなたに合う力を与えてくれるって」
試しているのか、何度か振っているのを見ながら言う。
「……流石は魔宝具ってところか」
「そう……。我々の先祖が創り出した宝具。その力はかなりのものよ。但し 、あなたが手にしたものは中でも一番危険なもの。あなたが不甲斐なさを見せれば、忽ちその身体を乗っ取ろうとするでしょうね」
「……わかってます」
「……ならいいけど」
手にした大剣を見つめる白羅に、麗玲はそう呟くと踵を返した。