償いの薬師
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その夜。
乱太郎は寝付けずに仰向けのまま目を開けていた。
体は疲れ切っているはずだが、頭が寝付こうとしてくれない。
眠れるはずが無かった。
見上げた先は星空でも樹木でもなく、野中の陣張りの幕として使っている自分の深緑の衣。
忍術学園と同様に、隣にはしんべヱ、その隣にはきり丸が横たわり、眠っている。
―土井先生は、不安じゃないんすか?
先程のきり丸の言葉が引っ掛かっていた。
拗ねたような顔をあのきり丸がしていた。
出発前も、きり丸は何かを思い出したかのようにハッとした表情をしたまま黙っていた。
うーん。
何故だか引っ掛かる。
しかし、何故か引っ掛かること自体、自分でも分からないのだ。
まぁ、いいや。
それよりも早く寝よう。明日も早いのだから。
なんとしてもコガネ城の出城に行かなきゃ。
乱太郎は目を閉じて、眠りの世界に落ちていくのを静かに待ち続けた。