俺ら木の葉高校の生徒だってばよ!!
こうして東高へと乗り込んだキバ、ナルト、サクラ。
空気を読まずに三人は声高らかに言い放った
「「「たっのもーう!!」」」
東高の皆はアホじゃねーの? と言う眼差しで見つめた後、ソソクサとその場を立ち去っていった。
「なぁ、俺らもしかして…赤っ恥さらしてんじゃねーか?」
「何故か、皆の反応が思ったより薄いわよね…極悪な奴等ばっかりと思ってたからこれは予想外な展開だわ…」
二人のそんな不安を他所に、ナルトはまったく気にせず、生徒に聞き込み(脅し)をしていた。
「だーかーらー! 豆みたいな格好した奴等の仲間がココにいれば、案内しろってさっきから言ってンボ?!」
バキ! という鈍い音がした。次にカラン…と落ちる無残に折れた野球用のバット…
「すみません、どうか今のは気にしないでください…オラナルト! 何やってんのよアンタ?! 脅迫してどうすんのよ?! 聞いてんのかアア?!」
「サクラ? それ以上ナルトの頭揺らしたら、取れるんじゃねーか? と言うより、皆が恐怖で強張った顔してるぞ。」
そんな馬鹿トリオの前に一人の男子生徒が近づく。
はたから見れば、絶対関わりあいたくない事この上ない、他校の生徒三人にも関わらず。
「豆軍団の人達に、何か御用ですか?」
ニコニコと笑いながら話しかけてくる彼を見たキバは震え上がった。
(…目の前の事を見てもちっとも動揺しねーって事は…コイツ…ぜってー強えぇ…笑ってるはずなのに、眼が鋭い…シカマルみたいな眼だ…俺達じゃあ、まず勝ち目は…無いに等しいぜ…どうする…?)
「あら、知ってるの? えと…」
「ああ、失礼しました。俺、カズキと言います。」
「私はサクラ」
「俺はナルト! ところでさ、漆黒の影って奴知らねぇか?」
その言葉にピクリとカズキは反応した。
「俺、そいつから木の葉を守るために決闘しようと遥々…」
ブン! と風が切れる音がした。
そこには、どこから出したのか、長い剣をナルト目掛けて振り落としたカズキと…それをスンでのところで両手で受け止めたナルトがいた。
「へぇ。俺の一刀両断を素手で受け止めるなんてね…」
「てめぇ、なんのつもりだってばよ…?」
「さぁ? 平和を乱す輩から学校を守る生徒…じゃないかな?」
「誰が平和を乱すってんだ! お前らが乱してんじゃねーのか?」
やばい! このままじゃ、ナルトのヤツ…! 殺られる!
「てめぇ! ナルトから離れやがれ!」
そうキバが言いつつ笛を吹いた。
ぴぃーと音が響くと同時にそこ等辺の野良犬たちが出てくる。
「ナルトから身を引け! じゃなければこいつらを仕向けるぞ!!」
周りは色んな犬達がカズキを取り囲み、ウゥ~と唸る。
「へぇ…君が木の葉高、元四天王、『犬使いの赤い獅子』か…噂では自分よりポテンシャルがある新しい芽にその座を託したって聞いたけど…まさか、新しい新米四天王は…この子?」
ナルトの方を見て、ナルトはニヤリと笑った。それも嬉しそうに。そして元気良くその場を離れる。たちまち野良犬たちはカズキを取り囲む。
「はじめまして! この俺様こそが木の葉高校最強の存在にして一流四天王の一人! 『九つの閃光』のうずまきナルトだってばよ! 以後、よろしく!!」
敵に向かってなんて素敵スマイル…とにもかくにも、サクラは仕切り直しをした。
「たんなる東高の男子生徒じゃないようね? コレだけの数の人に成れていない猛犬たちを目にしてそこまで冷静なんて…」
そう言いながら桃色の髪の女子が前へ出る。
「私達に攻撃を仕掛けたこと…後悔させてやるわよ?」
笑いながら手に黒い手袋。それを見ながら木の葉の二人は、ゲッ! と声を漏らした。ソソクサと端へ避難する二人。
「格闘家か?!」
そうカズキの声が聞こえた途端に間合いを詰めて拳を振りかざす。
「しゃーんなろー!!」
彼女の雄たけびが木霊する。すかさず避けるカズキ。そしてそのまま地面へ衝撃が入る。
ズッドーーン!!
「な、なんという馬鹿力…」
地面にヒビが入り、それと同時に変な現象が発生
「何だこの甘ったるい香り…?」
周りを見れば一面に桜の花びらが舞っていた
ヒラヒラ…
ヒラリヒラ…
おかしい。カズキは思考をフル回転させていた。
この季節に桜など…
動きを止めた瞬間に右腕と左腕に激痛が入った。
そしてよく見れば姿はブレているが犬が噛み付いている
「そうか…お前があの有名な木の葉孤立学園の園長の弟子...! 『桃色の幻想馬鹿力死神』か!!」
「誰が死神だアアン?! ふざけんじゃないわよ! しゃーんなろー!!」
そこで何かを見切ったカズキは動き、一瞬にして、サクラの腕を掴んだ。とたんに消える桜達。
「ちっ! 私とした事が…居場所を教えるように大声をだして…ミスったわ」
「いい線いってるね。凄いな木の葉の生徒達は。」
ダメージは負っているが、何故か敵さんも無駄に良い笑顔。
サクラは無理やり振りほどき、後ろへ下がる。そして今度はナルトが前へ。どうやら今度は彼が戦う番らしい。
「さっきの剣は使わねーのか」
「うーん…使わせてくれるんなら、使うけど?」
「だったらコッチも道具を使わせてもらうってば!」
バッと手を開き見せびらかすナルト
「…その全部の指についてる丸い物体って…」
「ナルト特性Yoyo破裂星だってば!!」
ずいぶんと、ユニークな武器(おもちゃ)だな…
「まあ、いい。」
そう言いつつナルトの真正面まで来たカズキは、不気味に笑いながら剣をかざそうとした―――…が。
「ここだってばよ!!」
「なに?!」
いつの間にか彼は移動していた。おかしい。今さっきまでココにいたはず。
すかさず、カズキは攻撃を仕掛ける。すると…
「消えた?!」
「そう! 名づけて影分身だってばよ!! 今度はこっちからいくぞ!」
そう言いながら両手の全部の指についたヨーヨーを投げつける。
避けた先に三つ、四つの丸い物体。避けども避けども避けきれない。
しかもかなり鍛錬したのだろう。動きが複雑で読みにくい上にヨーヨーの糸はまったく絡まない。
そして顔面にヨーヨーが触れた。
ニタリと…ナルトが笑う。
ヤバイ。そう悟ったが遅かった。
ヨーヨーが…破裂したのだ。範囲二メートルは暴発に飲まれた。
しかし、スンでの所で避けたためにカズキは無事だった。
おいおい、どういうヨーヨーだよ…明らかに犯罪級…まぁ、こっちの剣も似たようなもので、相手のこと、とやかく言えないんだけれども。
それにしても、ナルトとかいうこの子…凄く生き生きとして、楽しそうに戦うんだなぁ…戦いが好きという笑顔じゃなく、誰かの役に立っている喜びからきている笑顔だ…なるほど。この少年には好感がもてる。
「まだまだぁ! 特別ビー玉もお見舞いして…!」
するとフフフと笑うカズキ
「君達の作戦って時間稼ぎでしょ」
ギクリ。
そうなのだ。これはいわゆる、囮作戦。
「そうでもないとワザワザ校庭前でたのもう! なんて大声ださないもんね?」
「お前たちの目的は木の葉壊滅か?」
躊躇もなくキバが聞く。すると意外な返事が
「なにそれ? 俺達はタダ単に木の葉へ遊びに行ってボコられた仲間達がいるから、怒ってるだけだよ?」
「はぁ?! 何言ってんだってば?! 行き成り俺に殴りかかってきたのは、そっちだってばよ?!」
「そうよ! 木の葉を脅し続けてるのも、ずっと変な豆の格好した奴等が、木の葉高へ喧嘩しにいってるのも本当なんだから!」
「だから俺達がこうして木の葉を守ろうと…」
キバがそう言い始めた直後だった。
「はい、ストップー。」
というダルそうな声が聞こえた。
「「「カカシ先生ぇ?!」」」
「どうして木の葉の教師が…ってカズハ姉さん?!」
カカシの後ろにいたのは紛れもなくカズハ
「カズハって、カズキの姉ちゃんなのか? しっかし良く似てるってばよー。瓜二つだ。」
「あ、うん。双子だから。」
「へぇー! 双子!!」
「こっちがカズハ姉さんなんだ。漆黒の影は、何を隠そう彼女なんだ。」
「じゃあ、すげぇ強いんだな?! いつか手合わせしてほしいってばよ!」
「もちろんよ。今度は私が手合わせ願いたいわ」
「あ、そういえばケガ大丈夫かカズキ?」
とナルトが聞けば、複雑な顔をする二人。
どうやら三人に喧嘩を仕掛けた事を気に病んでるようだ。
しかしこの場でもっとも怪我をしてるのは、明らかにカズキなのだが…
するとシカマル達が学校の中から手を振ってるのが見えた。
「どうやら、試合終了みたいだぜ?」
「おお、ヒナタとネジもいる。」
「よかった。無事終わったのね」
聞けばどうやら、ボコボコにされた奴等が勝手に、木の葉に意味もなく襲われたと言い、二つの高校を喧嘩させたかったらしい。忍び込んだシカマル達がカズハと接触し、真実の裏を取るためにカカシが現れたと言う事だ。
「なんだ、じゃあこれで一見落着だな」
そう言いながら去る皆の後ろでは「お騒がせしました」と謝るカカシがいた。勿論、カズキのほうを見ながら。
「すみません、私達がまんまと騙されてしまい…」
カズハがそう謝るとカズキは
「今後、こんなことが起きないように、体育祭は一緒にすることに校長が決断しましたので。今後ともよろしくですね」
「ええ? 今後ともって…ちょくちょく顔を出す気?!」
「みたいですね。」
頭を抱えながら笑うカカシと、いたずらっ子みたいに笑う二人。
その出来事を、出るタイミングを逃したサスケが、何とも苦い顔をしながら校門の影でひっそりと拳を握り締めていた。
「くそっ…! 何も出来ずに終わっちまった…!」
終わり♪
こうして、この騒動は終焉を迎えたわけだが…
「ん? ツナデ様から電話…? はい、もしもし。」
『私だ。カカシ、今回の件、どうやらこちら側から手引きしていたやからがいた』
「やはり、ですか。目的は?」
『わからん。理由を聞く前に上手く逃げられてしまった。そちらの高校とは友好てきに出来る。戦力はあったほうがマシだろう。どうやら恐れていた事態が起こりうる』
「…そうですか。分かりました。十分気を配ります」
『そうしてくれ。ではな。』
プツ。
カカシは青い空を仰ぎ見た。
「この日が来ちゃうとはねぇ」
そしてため息
「うちの高校のナルト《カギ》には絶対指一本触れさせはしない」
約束はちゃんとはたしますからね。ミナト先生。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
ココまで来てくださった皆様、まことにありがとうございます!!
ここまで来てくれたって事は全てを読んでくれたってことなのでしょう!
こんな駄作を読んでもらい、なんだか申し訳ないなぁと思う反面
嬉しくもあります。
お楽しみいただけたら幸いです。
ありがとうございました!!
え、続き? 想定していません(笑) 九喇嘛が持っていきましたw
空気を読まずに三人は声高らかに言い放った
「「「たっのもーう!!」」」
東高の皆はアホじゃねーの? と言う眼差しで見つめた後、ソソクサとその場を立ち去っていった。
「なぁ、俺らもしかして…赤っ恥さらしてんじゃねーか?」
「何故か、皆の反応が思ったより薄いわよね…極悪な奴等ばっかりと思ってたからこれは予想外な展開だわ…」
二人のそんな不安を他所に、ナルトはまったく気にせず、生徒に聞き込み(脅し)をしていた。
「だーかーらー! 豆みたいな格好した奴等の仲間がココにいれば、案内しろってさっきから言ってンボ?!」
バキ! という鈍い音がした。次にカラン…と落ちる無残に折れた野球用のバット…
「すみません、どうか今のは気にしないでください…オラナルト! 何やってんのよアンタ?! 脅迫してどうすんのよ?! 聞いてんのかアア?!」
「サクラ? それ以上ナルトの頭揺らしたら、取れるんじゃねーか? と言うより、皆が恐怖で強張った顔してるぞ。」
そんな馬鹿トリオの前に一人の男子生徒が近づく。
はたから見れば、絶対関わりあいたくない事この上ない、他校の生徒三人にも関わらず。
「豆軍団の人達に、何か御用ですか?」
ニコニコと笑いながら話しかけてくる彼を見たキバは震え上がった。
(…目の前の事を見てもちっとも動揺しねーって事は…コイツ…ぜってー強えぇ…笑ってるはずなのに、眼が鋭い…シカマルみたいな眼だ…俺達じゃあ、まず勝ち目は…無いに等しいぜ…どうする…?)
「あら、知ってるの? えと…」
「ああ、失礼しました。俺、カズキと言います。」
「私はサクラ」
「俺はナルト! ところでさ、漆黒の影って奴知らねぇか?」
その言葉にピクリとカズキは反応した。
「俺、そいつから木の葉を守るために決闘しようと遥々…」
ブン! と風が切れる音がした。
そこには、どこから出したのか、長い剣をナルト目掛けて振り落としたカズキと…それをスンでのところで両手で受け止めたナルトがいた。
「へぇ。俺の一刀両断を素手で受け止めるなんてね…」
「てめぇ、なんのつもりだってばよ…?」
「さぁ? 平和を乱す輩から学校を守る生徒…じゃないかな?」
「誰が平和を乱すってんだ! お前らが乱してんじゃねーのか?」
やばい! このままじゃ、ナルトのヤツ…! 殺られる!
「てめぇ! ナルトから離れやがれ!」
そうキバが言いつつ笛を吹いた。
ぴぃーと音が響くと同時にそこ等辺の野良犬たちが出てくる。
「ナルトから身を引け! じゃなければこいつらを仕向けるぞ!!」
周りは色んな犬達がカズキを取り囲み、ウゥ~と唸る。
「へぇ…君が木の葉高、元四天王、『犬使いの赤い獅子』か…噂では自分よりポテンシャルがある新しい芽にその座を託したって聞いたけど…まさか、新しい新米四天王は…この子?」
ナルトの方を見て、ナルトはニヤリと笑った。それも嬉しそうに。そして元気良くその場を離れる。たちまち野良犬たちはカズキを取り囲む。
「はじめまして! この俺様こそが木の葉高校最強の存在にして一流四天王の一人! 『九つの閃光』のうずまきナルトだってばよ! 以後、よろしく!!」
敵に向かってなんて素敵スマイル…とにもかくにも、サクラは仕切り直しをした。
「たんなる東高の男子生徒じゃないようね? コレだけの数の人に成れていない猛犬たちを目にしてそこまで冷静なんて…」
そう言いながら桃色の髪の女子が前へ出る。
「私達に攻撃を仕掛けたこと…後悔させてやるわよ?」
笑いながら手に黒い手袋。それを見ながら木の葉の二人は、ゲッ! と声を漏らした。ソソクサと端へ避難する二人。
「格闘家か?!」
そうカズキの声が聞こえた途端に間合いを詰めて拳を振りかざす。
「しゃーんなろー!!」
彼女の雄たけびが木霊する。すかさず避けるカズキ。そしてそのまま地面へ衝撃が入る。
ズッドーーン!!
「な、なんという馬鹿力…」
地面にヒビが入り、それと同時に変な現象が発生
「何だこの甘ったるい香り…?」
周りを見れば一面に桜の花びらが舞っていた
ヒラヒラ…
ヒラリヒラ…
おかしい。カズキは思考をフル回転させていた。
この季節に桜など…
動きを止めた瞬間に右腕と左腕に激痛が入った。
そしてよく見れば姿はブレているが犬が噛み付いている
「そうか…お前があの有名な木の葉孤立学園の園長の弟子...! 『桃色の幻想馬鹿力死神』か!!」
「誰が死神だアアン?! ふざけんじゃないわよ! しゃーんなろー!!」
そこで何かを見切ったカズキは動き、一瞬にして、サクラの腕を掴んだ。とたんに消える桜達。
「ちっ! 私とした事が…居場所を教えるように大声をだして…ミスったわ」
「いい線いってるね。凄いな木の葉の生徒達は。」
ダメージは負っているが、何故か敵さんも無駄に良い笑顔。
サクラは無理やり振りほどき、後ろへ下がる。そして今度はナルトが前へ。どうやら今度は彼が戦う番らしい。
「さっきの剣は使わねーのか」
「うーん…使わせてくれるんなら、使うけど?」
「だったらコッチも道具を使わせてもらうってば!」
バッと手を開き見せびらかすナルト
「…その全部の指についてる丸い物体って…」
「ナルト特性Yoyo破裂星だってば!!」
ずいぶんと、ユニークな武器(おもちゃ)だな…
「まあ、いい。」
そう言いつつナルトの真正面まで来たカズキは、不気味に笑いながら剣をかざそうとした―――…が。
「ここだってばよ!!」
「なに?!」
いつの間にか彼は移動していた。おかしい。今さっきまでココにいたはず。
すかさず、カズキは攻撃を仕掛ける。すると…
「消えた?!」
「そう! 名づけて影分身だってばよ!! 今度はこっちからいくぞ!」
そう言いながら両手の全部の指についたヨーヨーを投げつける。
避けた先に三つ、四つの丸い物体。避けども避けども避けきれない。
しかもかなり鍛錬したのだろう。動きが複雑で読みにくい上にヨーヨーの糸はまったく絡まない。
そして顔面にヨーヨーが触れた。
ニタリと…ナルトが笑う。
ヤバイ。そう悟ったが遅かった。
ヨーヨーが…破裂したのだ。範囲二メートルは暴発に飲まれた。
しかし、スンでの所で避けたためにカズキは無事だった。
おいおい、どういうヨーヨーだよ…明らかに犯罪級…まぁ、こっちの剣も似たようなもので、相手のこと、とやかく言えないんだけれども。
それにしても、ナルトとかいうこの子…凄く生き生きとして、楽しそうに戦うんだなぁ…戦いが好きという笑顔じゃなく、誰かの役に立っている喜びからきている笑顔だ…なるほど。この少年には好感がもてる。
「まだまだぁ! 特別ビー玉もお見舞いして…!」
するとフフフと笑うカズキ
「君達の作戦って時間稼ぎでしょ」
ギクリ。
そうなのだ。これはいわゆる、囮作戦。
「そうでもないとワザワザ校庭前でたのもう! なんて大声ださないもんね?」
「お前たちの目的は木の葉壊滅か?」
躊躇もなくキバが聞く。すると意外な返事が
「なにそれ? 俺達はタダ単に木の葉へ遊びに行ってボコられた仲間達がいるから、怒ってるだけだよ?」
「はぁ?! 何言ってんだってば?! 行き成り俺に殴りかかってきたのは、そっちだってばよ?!」
「そうよ! 木の葉を脅し続けてるのも、ずっと変な豆の格好した奴等が、木の葉高へ喧嘩しにいってるのも本当なんだから!」
「だから俺達がこうして木の葉を守ろうと…」
キバがそう言い始めた直後だった。
「はい、ストップー。」
というダルそうな声が聞こえた。
「「「カカシ先生ぇ?!」」」
「どうして木の葉の教師が…ってカズハ姉さん?!」
カカシの後ろにいたのは紛れもなくカズハ
「カズハって、カズキの姉ちゃんなのか? しっかし良く似てるってばよー。瓜二つだ。」
「あ、うん。双子だから。」
「へぇー! 双子!!」
「こっちがカズハ姉さんなんだ。漆黒の影は、何を隠そう彼女なんだ。」
「じゃあ、すげぇ強いんだな?! いつか手合わせしてほしいってばよ!」
「もちろんよ。今度は私が手合わせ願いたいわ」
「あ、そういえばケガ大丈夫かカズキ?」
とナルトが聞けば、複雑な顔をする二人。
どうやら三人に喧嘩を仕掛けた事を気に病んでるようだ。
しかしこの場でもっとも怪我をしてるのは、明らかにカズキなのだが…
するとシカマル達が学校の中から手を振ってるのが見えた。
「どうやら、試合終了みたいだぜ?」
「おお、ヒナタとネジもいる。」
「よかった。無事終わったのね」
聞けばどうやら、ボコボコにされた奴等が勝手に、木の葉に意味もなく襲われたと言い、二つの高校を喧嘩させたかったらしい。忍び込んだシカマル達がカズハと接触し、真実の裏を取るためにカカシが現れたと言う事だ。
「なんだ、じゃあこれで一見落着だな」
そう言いながら去る皆の後ろでは「お騒がせしました」と謝るカカシがいた。勿論、カズキのほうを見ながら。
「すみません、私達がまんまと騙されてしまい…」
カズハがそう謝るとカズキは
「今後、こんなことが起きないように、体育祭は一緒にすることに校長が決断しましたので。今後ともよろしくですね」
「ええ? 今後ともって…ちょくちょく顔を出す気?!」
「みたいですね。」
頭を抱えながら笑うカカシと、いたずらっ子みたいに笑う二人。
その出来事を、出るタイミングを逃したサスケが、何とも苦い顔をしながら校門の影でひっそりと拳を握り締めていた。
「くそっ…! 何も出来ずに終わっちまった…!」
終わり♪
こうして、この騒動は終焉を迎えたわけだが…
「ん? ツナデ様から電話…? はい、もしもし。」
『私だ。カカシ、今回の件、どうやらこちら側から手引きしていたやからがいた』
「やはり、ですか。目的は?」
『わからん。理由を聞く前に上手く逃げられてしまった。そちらの高校とは友好てきに出来る。戦力はあったほうがマシだろう。どうやら恐れていた事態が起こりうる』
「…そうですか。分かりました。十分気を配ります」
『そうしてくれ。ではな。』
プツ。
カカシは青い空を仰ぎ見た。
「この日が来ちゃうとはねぇ」
そしてため息
「うちの高校のナルト《カギ》には絶対指一本触れさせはしない」
約束はちゃんとはたしますからね。ミナト先生。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
ココまで来てくださった皆様、まことにありがとうございます!!
ここまで来てくれたって事は全てを読んでくれたってことなのでしょう!
こんな駄作を読んでもらい、なんだか申し訳ないなぁと思う反面
嬉しくもあります。
お楽しみいただけたら幸いです。
ありがとうございました!!
え、続き? 想定していません(笑) 九喇嘛が持っていきましたw
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