ナルトと愉快な仲間たち
周りは俺には酷かった。
大人も子供もみーんな俺を無視するか攻撃してくるかだった。
だから他人を信じなくなるのは当たり前で。心は荒むばかり。
何もかも嫌になって反抗し始めて怪我をして、怪我させて。
そんな中、あの人と出会ったんだってば。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
あの日は夏の中でも嫌に暑く、嫌に黄色が似合う日だった。
天候は晴れ。
時々―――…
…曇り
「ちっ!また逃がしたか!」
「あの子ったら酷いのよ?うちの子ったら何もしてないのにいきなり髪を持ち上げられてパンチ食らわされたって!」
「今度あったら容赦しねぇ!」
大人達のそんな声が遠くへいったことを確認しながら
木陰から覗き始める金髪の髪。
「…いったか…」
さすがに大人の力には及ばない。
逃げるしかなかった。
「あーあ。」
どうして皆、あんなになって俺を憎むのか
そんなのは全然わかんねぇけど。
「あんの糞鼻垂れ、自分が俺に何したか話してねぇんだもんな。」
いつかきっと見返してやる!
皆が認めて俺を普通に見てくれるまで諦めないってばよ!!
そう言いながら幼い子供はガッツポーズ!した際にアデデデデと痛み始めた。腕を摩る。摩った際に血がにじみ出てきそうだった。
さっき、大人たちにやられた切り傷と餓鬼のつけた傷。
痣になってら。切り傷のほうは肌がパックリ口をあけてる。痛いねぇこれ。
「おやおやぁ?どんな奴が私の縄張り入ってるのかと思いきや…」
突如、後ろの方から女の声がした。
振り向けばそこには、とても怖そうなそして強そうな女性がニッコリ笑いながら俺を見ていた。
黒い漆黒の輝く髪に真っ黒な瞳。唇には薄く口紅が塗られていてとても気性が良く見えるが只者じゃない気配がした。
黒い着物で菫の花模様に紫の帯、とても長い髪は下ろされている。
いつも里の皆から感じる嫌な視線じゃなく、純粋に興味を持たれてると思った。
だって、なんか目がちょっとキラキラしてるもん。
「そこで君は何をやってるのかな?」
「何って…追われてここまで逃げてきた。」
「へぇ?そっかぁ。くる途中に違和感なかった?」
違和感?いわかんねぇ…頭を捻ってみても、そんな覚えはなかったかなぁ?
体も特に変な感じはしないし…
そう思いながら身体をペタペタ触る。
「ん~…特にはなかった」
そう俺が返すと、ますます目を輝かせながらその綺麗な女性はフフフと笑ったんだってば。何故か身震いしちゃったけど。だって、ホラ、オーラ的なものがでてるし。
「あのねぇ。ここは私たち一族だけが入れる結界が張ってある敷地内よ?普通の人にも忍びにも見えないの」
「結界??そんなのあったっけかなぁ?」
「…君、名前聞いてもいい??」
え?
と思った。
だってそうだろ?
今まで皆に嫌われてきた俺にだれかが名前を聞くなんて。一人もいなかった。
誰一人として―――…だから、信用していいのか、分からなかった。
「あ、人に名前を聞く時はまず、自分からだったね!」
人の気も知らずに、本当に嬉しそうにニッコリしながら
黒髪のねぇちゃんは俺に手を伸ばしてきた。
「私は数楽(すうらく)カズハ。とりあえず、その腕の傷を治療しに行こうか。」
いつ、気づいたのか…
相変わらずカズハという女の人は摩訶不思議で。
俺の怪我している場所をそっと触れてきた。もう一つの手を俺に向ける…
知らずに俺はその人の手を取り気づけばその人の腕の中にいた。
「泥だらけだから、先ずはお風呂ね!」
抱っこされて連れて行かれましたってばよ…
ハメラレタ!!お姫様抱っこを俺にしたかっただけだ!!はずかしかったってば!!
「…お、俺は うずまきナルトだってばよ…」
後から忘れていた自己紹介。
この時、ねえちゃんの目は一層輝いて抱きつかれて、もみくちゃにされたのはマジはずかしかった。
「だから結界をすり抜けたのねぇ~」
とか何とかいってたけど、あまりに眠くて俺は星空が綺麗な空とそのもの凄く広い屋敷に咲いているヒマワリを見ながら心地よく眠りについたんだってばよ。
「まさか、あのうずまきクシナの子だったなんてねぇ?」
月明かりに照らされながら安らかに眠りにつくナルトを優しく頭を撫でながら、黒い髪の女は星空を仰ぐ。
「超、特別特殊強力の結界でもすり抜けるなんて、ちょっとビックリだけど。」
この子には“あの二人”の才能と血が色濃く出ている。
「気に入ったわ。」
「ねぇさんが気に入るなんてめずらしいね?」
「カズキ。」
「“あの二人”以外絶対に懐かないと思ってたけど」
「いいじゃない。この子といれば楽しく過ごせそうよ。たとえば修行とか修行とか修行とか」
「ねぇさん…ほどほどにね?」
久々に心地よい眠りについたナルトだった。
しかし、この後に控えている苦労は並外れることだとは…知る余地も無い。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
「う、う~ん…」
「あ、起きた起きた♪」
ニッコリ微笑んでくれている黒髪の女性が目の前に居て一瞬、また誰かが俺の部屋の中に忍び込んだんじゃないかと思ってしまった。
「うぎゃぁぁぁあああああ?!」
「うるさい」
ゴチン☆
痛い…拳骨のおかげで思い出した。
俺ってば昨日、カズハって人にお世話になったんだった。じゃ、ここは俺の部屋じゃないな。
「すみません、寝ぼけていました。」
「うん、いい子ね。失敗や間違いを起こした後は誤る事。」
「はい。」
「…あと、私が怒っている以外のときは敬語禁止」
「へ?」
なんで??
今さっき年上には敬語!っていってたよね?!
「だってぇー。距離置かれているみたいでヤ~。」
いや、ほっぺた膨らまして可愛くぷ~って言っても年食いすぎで…可愛いけどさ…めっちゃ似合ってるけどさ…
「じゃ、じゃあ、どうすりゃいいんだってば?」
そうしたらウム、良くぞ聞いてくれた!とか嬉しそうに言ってるってばよ。
…なんなんだこの人?
「あだ名を君につけるから、君は普段私のことをお姉さm「姉さん、いつまでもくだらないことやってないで。」むー。カズキ」
そこにもう一人現れた。こっちはカズハって人と瓜二つ。髪の長さも同じだ。こっちはポニーテールにしてあるけど。
一瞬見たら男か女か分からないくらいの優男だけど…雰囲気や喋り方、身のこなし、声の発する仕方までこっちのお茶らけた人とはまったく違う…
「驚かせて御免ね?俺の名は数楽カズキ。こっちのカズハ姉さんとは双子の弟です。「ええ?そっちが弟?!」驚く所、そこなんだ?」
「悪かったわね。姉のように振舞って無くて」
「まぁまぁ。ナルト君、姉さんはああなってるけど、普段は凛々しくて、強くて。まぁ怖いけど「コラ。怖いとはなんだ」…優しい人なんだよ?」
「…普段って?」
「あれ?聞いてない??俺たちスペシャルな上忍なんだ。今は任務を強制的に休ませてもらってるから姉さんもフリーダムになってるんだ」
「ほらほら!そんな堅苦しい話は止めやめ!」
パンパンと手を叩きながらカズハって人が見つめてくる。
「よし、決めた!」
俺のほうを見ながら笑顔で声高らかに
「あんたのあだ名は『チビヒマ』に決定!!」
「え?!何その行き成り感とちょい失礼な感じのあだ名?!」
「理由はぁ~君がぁ~ち~びで~。」
「やっぱ失礼だぁぁああ!」
「…そして、とても暖かく、優しく、誰よりも強くなれる力を持ってる。まるで光をいつも眺めて道を決して外さないヒマワリのよう。」
「…え」
「だから、『チビヒマ』」
その時、たしかに感じたんだってば。
ふざけた感じのその人の気配が変わって
凛とした、真の根が強い者の気配へ。
格好良い女だってばよ…
迂闊にも、そう思わざるを得なかったってば。
大人も子供もみーんな俺を無視するか攻撃してくるかだった。
だから他人を信じなくなるのは当たり前で。心は荒むばかり。
何もかも嫌になって反抗し始めて怪我をして、怪我させて。
そんな中、あの人と出会ったんだってば。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
あの日は夏の中でも嫌に暑く、嫌に黄色が似合う日だった。
天候は晴れ。
時々―――…
…曇り
「ちっ!また逃がしたか!」
「あの子ったら酷いのよ?うちの子ったら何もしてないのにいきなり髪を持ち上げられてパンチ食らわされたって!」
「今度あったら容赦しねぇ!」
大人達のそんな声が遠くへいったことを確認しながら
木陰から覗き始める金髪の髪。
「…いったか…」
さすがに大人の力には及ばない。
逃げるしかなかった。
「あーあ。」
どうして皆、あんなになって俺を憎むのか
そんなのは全然わかんねぇけど。
「あんの糞鼻垂れ、自分が俺に何したか話してねぇんだもんな。」
いつかきっと見返してやる!
皆が認めて俺を普通に見てくれるまで諦めないってばよ!!
そう言いながら幼い子供はガッツポーズ!した際にアデデデデと痛み始めた。腕を摩る。摩った際に血がにじみ出てきそうだった。
さっき、大人たちにやられた切り傷と餓鬼のつけた傷。
痣になってら。切り傷のほうは肌がパックリ口をあけてる。痛いねぇこれ。
「おやおやぁ?どんな奴が私の縄張り入ってるのかと思いきや…」
突如、後ろの方から女の声がした。
振り向けばそこには、とても怖そうなそして強そうな女性がニッコリ笑いながら俺を見ていた。
黒い漆黒の輝く髪に真っ黒な瞳。唇には薄く口紅が塗られていてとても気性が良く見えるが只者じゃない気配がした。
黒い着物で菫の花模様に紫の帯、とても長い髪は下ろされている。
いつも里の皆から感じる嫌な視線じゃなく、純粋に興味を持たれてると思った。
だって、なんか目がちょっとキラキラしてるもん。
「そこで君は何をやってるのかな?」
「何って…追われてここまで逃げてきた。」
「へぇ?そっかぁ。くる途中に違和感なかった?」
違和感?いわかんねぇ…頭を捻ってみても、そんな覚えはなかったかなぁ?
体も特に変な感じはしないし…
そう思いながら身体をペタペタ触る。
「ん~…特にはなかった」
そう俺が返すと、ますます目を輝かせながらその綺麗な女性はフフフと笑ったんだってば。何故か身震いしちゃったけど。だって、ホラ、オーラ的なものがでてるし。
「あのねぇ。ここは私たち一族だけが入れる結界が張ってある敷地内よ?普通の人にも忍びにも見えないの」
「結界??そんなのあったっけかなぁ?」
「…君、名前聞いてもいい??」
え?
と思った。
だってそうだろ?
今まで皆に嫌われてきた俺にだれかが名前を聞くなんて。一人もいなかった。
誰一人として―――…だから、信用していいのか、分からなかった。
「あ、人に名前を聞く時はまず、自分からだったね!」
人の気も知らずに、本当に嬉しそうにニッコリしながら
黒髪のねぇちゃんは俺に手を伸ばしてきた。
「私は数楽(すうらく)カズハ。とりあえず、その腕の傷を治療しに行こうか。」
いつ、気づいたのか…
相変わらずカズハという女の人は摩訶不思議で。
俺の怪我している場所をそっと触れてきた。もう一つの手を俺に向ける…
知らずに俺はその人の手を取り気づけばその人の腕の中にいた。
「泥だらけだから、先ずはお風呂ね!」
抱っこされて連れて行かれましたってばよ…
ハメラレタ!!お姫様抱っこを俺にしたかっただけだ!!はずかしかったってば!!
「…お、俺は うずまきナルトだってばよ…」
後から忘れていた自己紹介。
この時、ねえちゃんの目は一層輝いて抱きつかれて、もみくちゃにされたのはマジはずかしかった。
「だから結界をすり抜けたのねぇ~」
とか何とかいってたけど、あまりに眠くて俺は星空が綺麗な空とそのもの凄く広い屋敷に咲いているヒマワリを見ながら心地よく眠りについたんだってばよ。
「まさか、あのうずまきクシナの子だったなんてねぇ?」
月明かりに照らされながら安らかに眠りにつくナルトを優しく頭を撫でながら、黒い髪の女は星空を仰ぐ。
「超、特別特殊強力の結界でもすり抜けるなんて、ちょっとビックリだけど。」
この子には“あの二人”の才能と血が色濃く出ている。
「気に入ったわ。」
「ねぇさんが気に入るなんてめずらしいね?」
「カズキ。」
「“あの二人”以外絶対に懐かないと思ってたけど」
「いいじゃない。この子といれば楽しく過ごせそうよ。たとえば修行とか修行とか修行とか」
「ねぇさん…ほどほどにね?」
久々に心地よい眠りについたナルトだった。
しかし、この後に控えている苦労は並外れることだとは…知る余地も無い。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
「う、う~ん…」
「あ、起きた起きた♪」
ニッコリ微笑んでくれている黒髪の女性が目の前に居て一瞬、また誰かが俺の部屋の中に忍び込んだんじゃないかと思ってしまった。
「うぎゃぁぁぁあああああ?!」
「うるさい」
ゴチン☆
痛い…拳骨のおかげで思い出した。
俺ってば昨日、カズハって人にお世話になったんだった。じゃ、ここは俺の部屋じゃないな。
「すみません、寝ぼけていました。」
「うん、いい子ね。失敗や間違いを起こした後は誤る事。」
「はい。」
「…あと、私が怒っている以外のときは敬語禁止」
「へ?」
なんで??
今さっき年上には敬語!っていってたよね?!
「だってぇー。距離置かれているみたいでヤ~。」
いや、ほっぺた膨らまして可愛くぷ~って言っても年食いすぎで…可愛いけどさ…めっちゃ似合ってるけどさ…
「じゃ、じゃあ、どうすりゃいいんだってば?」
そうしたらウム、良くぞ聞いてくれた!とか嬉しそうに言ってるってばよ。
…なんなんだこの人?
「あだ名を君につけるから、君は普段私のことをお姉さm「姉さん、いつまでもくだらないことやってないで。」むー。カズキ」
そこにもう一人現れた。こっちはカズハって人と瓜二つ。髪の長さも同じだ。こっちはポニーテールにしてあるけど。
一瞬見たら男か女か分からないくらいの優男だけど…雰囲気や喋り方、身のこなし、声の発する仕方までこっちのお茶らけた人とはまったく違う…
「驚かせて御免ね?俺の名は数楽カズキ。こっちのカズハ姉さんとは双子の弟です。「ええ?そっちが弟?!」驚く所、そこなんだ?」
「悪かったわね。姉のように振舞って無くて」
「まぁまぁ。ナルト君、姉さんはああなってるけど、普段は凛々しくて、強くて。まぁ怖いけど「コラ。怖いとはなんだ」…優しい人なんだよ?」
「…普段って?」
「あれ?聞いてない??俺たちスペシャルな上忍なんだ。今は任務を強制的に休ませてもらってるから姉さんもフリーダムになってるんだ」
「ほらほら!そんな堅苦しい話は止めやめ!」
パンパンと手を叩きながらカズハって人が見つめてくる。
「よし、決めた!」
俺のほうを見ながら笑顔で声高らかに
「あんたのあだ名は『チビヒマ』に決定!!」
「え?!何その行き成り感とちょい失礼な感じのあだ名?!」
「理由はぁ~君がぁ~ち~びで~。」
「やっぱ失礼だぁぁああ!」
「…そして、とても暖かく、優しく、誰よりも強くなれる力を持ってる。まるで光をいつも眺めて道を決して外さないヒマワリのよう。」
「…え」
「だから、『チビヒマ』」
その時、たしかに感じたんだってば。
ふざけた感じのその人の気配が変わって
凛とした、真の根が強い者の気配へ。
格好良い女だってばよ…
迂闊にも、そう思わざるを得なかったってば。