やっと分かったよ


────父様、

オレにも……ようやく愛する人ができたよ。



幼い頃、父と手を繋いで砂利道を歩いた何気ない日に、オレはただなんとなく純粋な疑問を投げかけたことがある。

『ねえ、父上。父上と母上はどうして結婚したのです?』

『……最初は、ただの決められた運命だった。でも、どんどんネジの母上を知っていくたび、この人は本当に運命の人だったのかもしれない、そう思えてきてね。健気で、奥ゆかしくて、この人は私が護ろうと、そう思えてきた』

『へえ……。それは、好きってことですか?』

『そうかもしれないな……』




形は違えど、これもきっと『愛』なんだろうな……。
そう思います。

父様から貰ったこの命、オレは愛する人のために使いました。




THE END





ナルネジ詳細 ネジ視点 でも書いているのですが、ネジの死はある種の親離れみたいにも私には思えるので…!!

14歳のネジは父に「お前は生きろ」と言われて、「簡単には死ねないんだよ」と、それに従ったのに、
18歳のネジは親の言いつけを破って愛する人ナルトのために死ぬことを選んでいますが、これってなんだか……

今まで育ててくれた親元から離れて、これからは自分が愛した人のために尽くすと決めた、みたいなものに近いなとも思えてしまいます。

“やっと分かったよ” ってのも親もあの時こんな気持ちだったのかなーって離れてから気づく的な…!!

まあ完全に私の行き過ぎた妄想なんですけど……!

ナルトを守るための戦争とはいえ、親の言いつけより自分の愛した人を優先した結果死ぬことを選ぶって、ネジの中では心の中の親から自立した感じでもあるのかな、みたいなね……。

ヒザシとネジ母上の馴れ初めは捏造です!






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