ヨミエルが泣いている。
ベッドから起き上がり、声を押し殺して。カオを隠して。どれだけツラいコトがあったのだろう。どれだけ悲しい夢を見たのだろう。
私にできるコトと言ったら、1つしかない。ヨミエルに寄り添うだけだ。
震えるカラダが落ち着くように優しく。悲しみを分け合うようにピッタリと。
「どうしてアナタがいないのかなんて、オレが知りたいんだよ…シセル…」
ヨミエルを見上げて返事をする。キチンと届いたのか、大きな手が私をなでた。