平和な日常~夏~3
(何故私がこんなことをしてるのでしょうか……)
その後超とあやかに混じって各方面との調整を行っていた夕映は、何故自分がこんな面倒なことをしてるのか疑問に感じながら調整を続けていた。
そもそも彼女は宿題も終わり、残り一日をのんびりと過ごすはずだったのだ。
途中で千鶴や和美が応援に来たから忙しさは一段落したが、それでも夕映の仕事はまだ多い。
木乃香やのどかが勉強を教える方に回っているため必然的に勉強が苦手なのに頭の回転が早い夕映に調整役が回って来たのだが、そもそもの問題としてそれは横島の仕事のはずである。
「貴方も本当にお祭り騒ぎが好きね」
そんな夕映に仕事を押し付ける形になっている横島だったが、別にサボってる訳ではない。
夕映やあやか達が調整していく中で判断が必要な案件には横島が決断していたし、急遽学園側から調整役として派遣されて来た刀子に頭を下げたりしていた。
「いや~、始めはいつもと同じく店でパーティーしようってだけの話だったんっすけどね」
「この手の話は時々あるのよ。 うちの生徒は行動力があるしお祭り騒ぎが好きだから」
横島自身も何故こんな展開になってるのか理解してないし、それは言い出しっぺの美砂達も同じである。
刀子も発端はともかく、事態の拡大が横島達の意思でないことは十分理解していた。
最早誰が何の目的で始めたかなど関係なくなっており、祭りをやるからみんなで楽しもうという者達で溢れているのだ。
奇しくも八月は帰省する生徒が多いことから、学園側が主催したり生徒が馬鹿騒ぎするような祭りが少ない。
龍宮神社のお祭りやお盆に町内などの小さな盆踊りなどはあるが、生徒が積極的に参加する祭りがなかったことも影響している。
お祭りがないなら作ればいいと言うのが麻帆良クオリティのようだ。
そのまま祭りの準備は進むが、一番の問題である運営費に関して横島にアドバイスしたのは土偶羅だった。
「……それは私の一存では判断が出来ないわ」
土偶羅がアドバイスした内容は至極簡単であり、運営費を土偶羅の分体が経営する芦コーポレーション名義で出すという物である。
実は芦コーポレーションのSNSは最近試験運用を終えて正式運用間近の段階まで来ていたが、急速に立ち上げた新興企業なために知名度の低さに問題があったのだ。
世間的にもまだSNSがさほど普及してなく、宣伝活動が今後の課題だったらしい。
加えて土偶羅はこの件を、麻帆良学園との繋がりを持つきっかけを作る絶好の機会だと考えている。
そもそも魔法協会の支援を受けることが可能な麻帆良学園の支援企業になるは審査が厳しく、魔法協会幹部会の承認と現在支援企業である雪広や那波などの主要企業の承認も必要だった。
しかし麻帆良市内で行われる個人主催のイベントなどへの協賛程度ならば学園長の許可さえあれば可能なのだ。
横島は土偶羅のアドバイスを自分の提案として刀子に説明して、今回の祭りの運営費用を横島の知り合いの企業の協賛に出来ないか尋ねるが、刀子は近右衛門に報告しないと判断が出来ないと告げて急遽報告に向かった。
その後超とあやかに混じって各方面との調整を行っていた夕映は、何故自分がこんな面倒なことをしてるのか疑問に感じながら調整を続けていた。
そもそも彼女は宿題も終わり、残り一日をのんびりと過ごすはずだったのだ。
途中で千鶴や和美が応援に来たから忙しさは一段落したが、それでも夕映の仕事はまだ多い。
木乃香やのどかが勉強を教える方に回っているため必然的に勉強が苦手なのに頭の回転が早い夕映に調整役が回って来たのだが、そもそもの問題としてそれは横島の仕事のはずである。
「貴方も本当にお祭り騒ぎが好きね」
そんな夕映に仕事を押し付ける形になっている横島だったが、別にサボってる訳ではない。
夕映やあやか達が調整していく中で判断が必要な案件には横島が決断していたし、急遽学園側から調整役として派遣されて来た刀子に頭を下げたりしていた。
「いや~、始めはいつもと同じく店でパーティーしようってだけの話だったんっすけどね」
「この手の話は時々あるのよ。 うちの生徒は行動力があるしお祭り騒ぎが好きだから」
横島自身も何故こんな展開になってるのか理解してないし、それは言い出しっぺの美砂達も同じである。
刀子も発端はともかく、事態の拡大が横島達の意思でないことは十分理解していた。
最早誰が何の目的で始めたかなど関係なくなっており、祭りをやるからみんなで楽しもうという者達で溢れているのだ。
奇しくも八月は帰省する生徒が多いことから、学園側が主催したり生徒が馬鹿騒ぎするような祭りが少ない。
龍宮神社のお祭りやお盆に町内などの小さな盆踊りなどはあるが、生徒が積極的に参加する祭りがなかったことも影響している。
お祭りがないなら作ればいいと言うのが麻帆良クオリティのようだ。
そのまま祭りの準備は進むが、一番の問題である運営費に関して横島にアドバイスしたのは土偶羅だった。
「……それは私の一存では判断が出来ないわ」
土偶羅がアドバイスした内容は至極簡単であり、運営費を土偶羅の分体が経営する芦コーポレーション名義で出すという物である。
実は芦コーポレーションのSNSは最近試験運用を終えて正式運用間近の段階まで来ていたが、急速に立ち上げた新興企業なために知名度の低さに問題があったのだ。
世間的にもまだSNSがさほど普及してなく、宣伝活動が今後の課題だったらしい。
加えて土偶羅はこの件を、麻帆良学園との繋がりを持つきっかけを作る絶好の機会だと考えている。
そもそも魔法協会の支援を受けることが可能な麻帆良学園の支援企業になるは審査が厳しく、魔法協会幹部会の承認と現在支援企業である雪広や那波などの主要企業の承認も必要だった。
しかし麻帆良市内で行われる個人主催のイベントなどへの協賛程度ならば学園長の許可さえあれば可能なのだ。
横島は土偶羅のアドバイスを自分の提案として刀子に説明して、今回の祭りの運営費用を横島の知り合いの企業の協賛に出来ないか尋ねるが、刀子は近右衛門に報告しないと判断が出来ないと告げて急遽報告に向かった。