平和な日常~夏~3
さて喫茶店というよりは夏休みの宿題の駆け込み寺のようになってしまった横島の店だが、それは夏休みの最終盤になっても変わらない。
夏休みも明日で終わりという八月三十日のこの日になっても、店は宿題に追われる少女達で溢れていた。
「アスナの裏切り者~」
「裏切り者って言われても……」
そんな夏休みの残り時間を気にしながら宿題をしていく少女達だったが、毎年最後まで残っていた明日菜が早々に終わっていることで桜子やまき絵は抗議の声を上げる。
しかし明日菜からすると、なんと返答していいか反応に困ってしまう。
「アスナがこんなに早く終わるなんて変だよ!?」
「変って言われてもね。 お盆の時に暇だったから、横島さんに教わってかなり進んだのよ」
桜子やまき絵の追求に明日菜は素直に早く終わった理由を告げるが、今度は原因たる横島が彼女達にジトッとした視線を向けられることになる。
そもそも明日菜はお盆はずっとバイトをすると周囲に言っていたのだから、彼女達の視線もある意味当然だった。
「お盆は客も来ないし暇だったからな。 その金太郎飴もお盆に作ったやつだし……」
そのまま視線が集まった横島がお盆にしていたことを話していくと、周りの少女達呆れたような羨ましいような視線が集まる。
話を聞く限りではどう考えてもバイトをしていた内容ではない。
実は明日菜自身もお盆期間のバイト内容には考えるところがあったらしくバイト代は要らないと言っていたが、横島はバイトを頼んでお盆期間の休みを拘束したのだから当然バイト代は払うと説明していた。
実際明日菜はバイトの有無に関係なく店が忙しい時には手伝ってくれてるので、横島はバイトでも暇な時は好きにしていいと考えている。
そんな話を説明するとほとんどの少女達は納得するが、それでもまだ羨ましいと言いたげな視線が明日菜にはちらほら集まっていたが。
そのまましばらく明日菜の話題で脱線していた少女達だが、話が一段落するとそれぞれに宿題に戻っていく。
騒ぎたい気持ちはあるが、今は宿題が最優先なのだ。
一部には誰かの宿題を丸写ししてる少女も居るが、ほとんどの少女達は誰かに教わりながらも自力で行っている。
自身の高校時代の夏休みの宿題はほとんど丸写しに近かった横島は、そんな少女達を見て最近の子は真面目なんだなと感心していた。
「ねえマスター、せっかくだから明日夏休み終了パーティーでもやらない?」
朝からずっと宿題をする少女達で溢れていた店内だが、夕方になると少し人が減っている。
流石にこの時間になると大半の少女達が宿題が終わるか終わる目処が立っているらしく、ようやく宿題が終わった美砂や裕奈などは夏休みの最後にもう一度騒ぎたいと言い出す。
「俺はいいけどパーティーするなら、明日の夜までに終わりそうもないやつの宿題手伝ってやれよ。」
美砂や裕奈の提案に店内は一気に盛り上がるが、横島は宿題が遅れてる面々のサポートを条件に彼女達の話に乗ることになる。
現時点で宿題が遅れてるのは2-Aではまき絵・古菲・楓の三人で、他の常連にも何人かぎりぎり間に合うか間に合わないかの瀬戸際の少女がいた。
横島としては店に頼って来る少女が居ないならいいが、流石に頼って来る少女を見捨ててパーティーなど出来るはずがない。
「オーケー、何とかするわ」
結局そんな横島の提案に美砂達はすんなり乗っかり、さっそく宿題が遅れてる者のサポートに取り掛かることになる。
夏休みも明日で終わりという八月三十日のこの日になっても、店は宿題に追われる少女達で溢れていた。
「アスナの裏切り者~」
「裏切り者って言われても……」
そんな夏休みの残り時間を気にしながら宿題をしていく少女達だったが、毎年最後まで残っていた明日菜が早々に終わっていることで桜子やまき絵は抗議の声を上げる。
しかし明日菜からすると、なんと返答していいか反応に困ってしまう。
「アスナがこんなに早く終わるなんて変だよ!?」
「変って言われてもね。 お盆の時に暇だったから、横島さんに教わってかなり進んだのよ」
桜子やまき絵の追求に明日菜は素直に早く終わった理由を告げるが、今度は原因たる横島が彼女達にジトッとした視線を向けられることになる。
そもそも明日菜はお盆はずっとバイトをすると周囲に言っていたのだから、彼女達の視線もある意味当然だった。
「お盆は客も来ないし暇だったからな。 その金太郎飴もお盆に作ったやつだし……」
そのまま視線が集まった横島がお盆にしていたことを話していくと、周りの少女達呆れたような羨ましいような視線が集まる。
話を聞く限りではどう考えてもバイトをしていた内容ではない。
実は明日菜自身もお盆期間のバイト内容には考えるところがあったらしくバイト代は要らないと言っていたが、横島はバイトを頼んでお盆期間の休みを拘束したのだから当然バイト代は払うと説明していた。
実際明日菜はバイトの有無に関係なく店が忙しい時には手伝ってくれてるので、横島はバイトでも暇な時は好きにしていいと考えている。
そんな話を説明するとほとんどの少女達は納得するが、それでもまだ羨ましいと言いたげな視線が明日菜にはちらほら集まっていたが。
そのまましばらく明日菜の話題で脱線していた少女達だが、話が一段落するとそれぞれに宿題に戻っていく。
騒ぎたい気持ちはあるが、今は宿題が最優先なのだ。
一部には誰かの宿題を丸写ししてる少女も居るが、ほとんどの少女達は誰かに教わりながらも自力で行っている。
自身の高校時代の夏休みの宿題はほとんど丸写しに近かった横島は、そんな少女達を見て最近の子は真面目なんだなと感心していた。
「ねえマスター、せっかくだから明日夏休み終了パーティーでもやらない?」
朝からずっと宿題をする少女達で溢れていた店内だが、夕方になると少し人が減っている。
流石にこの時間になると大半の少女達が宿題が終わるか終わる目処が立っているらしく、ようやく宿題が終わった美砂や裕奈などは夏休みの最後にもう一度騒ぎたいと言い出す。
「俺はいいけどパーティーするなら、明日の夜までに終わりそうもないやつの宿題手伝ってやれよ。」
美砂や裕奈の提案に店内は一気に盛り上がるが、横島は宿題が遅れてる面々のサポートを条件に彼女達の話に乗ることになる。
現時点で宿題が遅れてるのは2-Aではまき絵・古菲・楓の三人で、他の常連にも何人かぎりぎり間に合うか間に合わないかの瀬戸際の少女がいた。
横島としては店に頼って来る少女が居ないならいいが、流石に頼って来る少女を見捨ててパーティーなど出来るはずがない。
「オーケー、何とかするわ」
結局そんな横島の提案に美砂達はすんなり乗っかり、さっそく宿題が遅れてる者のサポートに取り掛かることになる。