天使と悪魔
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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
昼休み、朝の出欠確認の後に空井先生に呼び出されてた私。
入学式翌日に提出した書類に不備があり、再度 書き直しとなるので用紙を取りに来てほしいと言われ、校舎最上階にある社会科準備室に向かった。
だが、
「……空井先生?
まだ授業から戻っていないようだね~」
先生は不在。
今日はこんなに悠長に待つ時間はないのに。
どうしたものか……
「このままじゃ、御飯食べ損ねちゃうよ。」
実は昨夜からスマホに気を取られ、今朝 自宅から祖母特製弁当を持参するのを忘れてしまったのだ。
その為、この後 売店へも行かなければならない。
中野森さんの幼なじみで隣のクラスの夏目ちゃん(売店常連)が言うには、早く買いに行かないとすぐに売り切れてしまうらしい。
こんなことなら、放課後取りに向かうと伝えればよかった……
「先に売店に寄れば、パンくらい買えたかな……」
今、後悔しても もう遅い。
仕方なく、社会科準備室の前で待っていると、
「君、空井先生のクラスの子?
先生、昼休みは一階の職員室に詰めているから、ここには戻らないよ。」
他の社会科の先生が準備室の前で立ち尽くす私を不憫に思ったのか、声を掛けてきた。
「ありがとうございます。
今から職員室に行ってみます。」
危うく昼休み中、待ちぼうけを食らうところだった。
私は急いで一階の職員室に向かうと、空井先生は呑気に愛妻弁当を食べていたが、
「あ、南雲さん!
書類……だよね……」
先生は私の顔を見るなり、書類の件を思い出したのだろう。
慌てて弁当箱を閉じ、自分が呼び出したことも忘れていた様子に私は苦笑した。
「ちょっと、取りに行ってくるから……南雲さんはここで待ってて。」
おまけに書類を準備室に置きっぱなしにしているらしい。
これから先生が準備室に戻るのを待つ余裕はない。
かといって、先生と一緒に取りに向かうとなると、売店に行く時間は確実になくなる。
こうなったら、一人で走って上がるしかない!
「先生、お昼……そのまま食べていてください。
準備室には私一人で行ってきます。
それでお願いなんですけど、準備室に詰めている先生に内線で連絡してもらえますか?
私が来たら、書類を渡すように……手配してもらえると助かります。」
殺気漂っていたのだろうか?
空井先生は二つ返事で了承し、私に頭を下げた。
パンの在庫状況が気にはなったが、これを後回しにすると厄介だ。
「こんなに走るとまた筋肉痛になるな……」
入学式の日に嫌っていうほど走って、漸く治ってきたって言うのに……これでまた筋肉痛をぶり返すことになる。
でも、溜め息ついても仕方ない。
なるようになるか……
再び 階段を駆け上がり、最上階 社会科準備室へ向かった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「お腹すいた~」
社会科準備室からの帰り……
階段を下りながら、腕時計で休憩の残り時間を確認。
あと……13分。
これでパンが買えなかったら、最悪だ。
「スマホ買って、浮かれて……きっとバチが当たったんだ。」
独り言を呟きながら、階段を三つ飛ばして下り立った。
売店は今いる校舎とは別棟になっていて、一階にある中庭の中央を突っ切る渡り廊下で行き来が出来る。
私はふらふらになりながらも渡り廊下を突っ走り、漸く目的の地 売店前まで辿り着く。
あの校舎出入口まで行けば、パンが買える……
そのことだけに集中していて、売店側から人がやって来たことにも気付かず、
「うわっ!」
思いきりぶつかってしまった。
いつもなら、それだけで済むのだろうが、さっきの階段の上り下りが足腰に堪えたらしい。
私はぶつかったまま、
相手の身体を勢いよく押し倒してしまった。
「キャッ!」
倒れた瞬間に目にしたのは金ボタン……ってことは男子!
ヤバい。
早く、この状況をどうにかしなきゃ……恥ずかし過ぎる。
慌てて 顔を上げようとした瞬間、相手の唇が私の左頬に触れた。
その感触にびっくりして、相手の顔を見ると向こうも大きく目を見開き、私を見つめていた。
この男の子、どこかで見たことある……
ぼんやりとそんなことを考えていたら、彼の唇が私にぐっと近付いて……
『チュッ』
互いの唇が軽く触れ合う。
えっ……
ちょっと何?
これって、キス……
どうしてこんなこと……するの?
呆気にとられている間に背後から人が近付く気配を感じた。
私は書類を掴んだまま 急いで立ち上がり、
「ご、ごめんなさい!」
目的地の売店を通り越して、再び走り出した。
昼休み、朝の出欠確認の後に空井先生に呼び出されてた私。
入学式翌日に提出した書類に不備があり、再度 書き直しとなるので用紙を取りに来てほしいと言われ、校舎最上階にある社会科準備室に向かった。
だが、
「……空井先生?
まだ授業から戻っていないようだね~」
先生は不在。
今日はこんなに悠長に待つ時間はないのに。
どうしたものか……
「このままじゃ、御飯食べ損ねちゃうよ。」
実は昨夜からスマホに気を取られ、今朝 自宅から祖母特製弁当を持参するのを忘れてしまったのだ。
その為、この後 売店へも行かなければならない。
中野森さんの幼なじみで隣のクラスの夏目ちゃん(売店常連)が言うには、早く買いに行かないとすぐに売り切れてしまうらしい。
こんなことなら、放課後取りに向かうと伝えればよかった……
「先に売店に寄れば、パンくらい買えたかな……」
今、後悔しても もう遅い。
仕方なく、社会科準備室の前で待っていると、
「君、空井先生のクラスの子?
先生、昼休みは一階の職員室に詰めているから、ここには戻らないよ。」
他の社会科の先生が準備室の前で立ち尽くす私を不憫に思ったのか、声を掛けてきた。
「ありがとうございます。
今から職員室に行ってみます。」
危うく昼休み中、待ちぼうけを食らうところだった。
私は急いで一階の職員室に向かうと、空井先生は呑気に愛妻弁当を食べていたが、
「あ、南雲さん!
書類……だよね……」
先生は私の顔を見るなり、書類の件を思い出したのだろう。
慌てて弁当箱を閉じ、自分が呼び出したことも忘れていた様子に私は苦笑した。
「ちょっと、取りに行ってくるから……南雲さんはここで待ってて。」
おまけに書類を準備室に置きっぱなしにしているらしい。
これから先生が準備室に戻るのを待つ余裕はない。
かといって、先生と一緒に取りに向かうとなると、売店に行く時間は確実になくなる。
こうなったら、一人で走って上がるしかない!
「先生、お昼……そのまま食べていてください。
準備室には私一人で行ってきます。
それでお願いなんですけど、準備室に詰めている先生に内線で連絡してもらえますか?
私が来たら、書類を渡すように……手配してもらえると助かります。」
殺気漂っていたのだろうか?
空井先生は二つ返事で了承し、私に頭を下げた。
パンの在庫状況が気にはなったが、これを後回しにすると厄介だ。
「こんなに走るとまた筋肉痛になるな……」
入学式の日に嫌っていうほど走って、漸く治ってきたって言うのに……これでまた筋肉痛をぶり返すことになる。
でも、溜め息ついても仕方ない。
なるようになるか……
再び 階段を駆け上がり、最上階 社会科準備室へ向かった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「お腹すいた~」
社会科準備室からの帰り……
階段を下りながら、腕時計で休憩の残り時間を確認。
あと……13分。
これでパンが買えなかったら、最悪だ。
「スマホ買って、浮かれて……きっとバチが当たったんだ。」
独り言を呟きながら、階段を三つ飛ばして下り立った。
売店は今いる校舎とは別棟になっていて、一階にある中庭の中央を突っ切る渡り廊下で行き来が出来る。
私はふらふらになりながらも渡り廊下を突っ走り、漸く目的の地 売店前まで辿り着く。
あの校舎出入口まで行けば、パンが買える……
そのことだけに集中していて、売店側から人がやって来たことにも気付かず、
「うわっ!」
思いきりぶつかってしまった。
いつもなら、それだけで済むのだろうが、さっきの階段の上り下りが足腰に堪えたらしい。
私はぶつかったまま、
相手の身体を勢いよく押し倒してしまった。
「キャッ!」
倒れた瞬間に目にしたのは金ボタン……ってことは男子!
ヤバい。
早く、この状況をどうにかしなきゃ……恥ずかし過ぎる。
慌てて 顔を上げようとした瞬間、相手の唇が私の左頬に触れた。
その感触にびっくりして、相手の顔を見ると向こうも大きく目を見開き、私を見つめていた。
この男の子、どこかで見たことある……
ぼんやりとそんなことを考えていたら、彼の唇が私にぐっと近付いて……
『チュッ』
互いの唇が軽く触れ合う。
えっ……
ちょっと何?
これって、キス……
どうしてこんなこと……するの?
呆気にとられている間に背後から人が近付く気配を感じた。
私は書類を掴んだまま 急いで立ち上がり、
「ご、ごめんなさい!」
目的地の売店を通り越して、再び走り出した。