バブ13
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泣き止んだ霧雲を見て男鹿は入ってくる
『あ!辰巳おはよっ!』
「はよ」
霧雲の目と鼻が少し赤いがそこは指摘しない
「あんた、こんな可愛い霧雲ちゃんに何やらかしてんのよ!」
「ああ?うっせーな」
平然としている男鹿が憎たらしく見えたのか、美咲は男鹿にヘッドロックをかました
「いってーなっっ!!!」
「だったら彼女の一人や二人助けなさいよ!」
『ミサキちゃん…
辰巳にカノジョが二人もいたらボク怒るよ…』
辰巳が余計ボロボロになっていくのを見ているしか出来ない霧雲とベル坊だった
そして一段落つき、男鹿は鋏やらペンチやら鋸を取り出してきた
『これ、どうすんの?』
「これなら首輪切れんだろ」
「アブ」
『おぉ!』
ベル坊は男鹿の言葉に頷き、霧雲は目を輝かせた
まずは鋏で切ろうとするが…
「……っ(エロッ!エロすぎんだろ!やべ、股関が…!)」
『辰巳どうしたの?』
「いや…」
「はぁ…」
美咲は呆れる
「私がやるわよ」
『ミサキちゃんじゃ、手、いためちゃうよ』
「辰巳より力には自信あるわよ。それにこんな奴じゃ役に立たないわよ」
そう言って美咲は股関を押さえている男鹿を蹴る
霧雲は具合でも悪いのかな?と思っていた
美咲は男鹿から鋏を奪い首輪に手を付ける
「怪我すると危ないから動かないでね」
『はーい』
「ダー」
美咲は首輪に指をかけ、鋏で切ろうと力を入れるが全く切れない
「うーん…ダメね
なんか入ってんのかな?」
美咲は鋸を持つが、数秒見て手を離した
『どーしたの?』
「鋸じゃ、怪我するかもしれないしね」
『そっか』
「これは地道にやっていくしかないわね…
辰巳、カッターない?」
美咲は、まだ何かに奮闘している辰巳を蹴り上げる
「カッター?どっかにあんじゃね…」
「なら早く探してきなさい」
美咲は部屋から辰巳を追い出した
「そんなものじゃ切れんぞ?」
男鹿と入れ違いで入ってきたヒルダ
「カッターでも切れないの?」
「ああ。それは特殊なものでな。
エスエヌと言う人種のものが使うのだ」
勿論嘘だ
『えすえぬ?』
「霧雲ちゃんは一生知らなくてもいいことよ」
興味津々の霧雲を美咲は黙らせた
「どーすればいいの?」
美咲はヒルダに聴く
「それなら一度魔界に行くべきだ」
「マカオ?」
魔界の事をマカオと間違えている美咲
ヒルダもマカオという場所がわからないので、人間は魔界の事をマカオだと言うのを間違えて覚えている生き物だと思っている
「そこならそれを取ってくれる奴がおる。
霧雲がいいと言うなら明日魔界に行こう。
調度ラミア達も帰ろうとしていたからな」
「あら、ラミアちゃん達もう帰っちゃうの?早すぎるんじゃない?」
ヒルダと美咲の話についていけない霧雲
二人の会話に入ってくるラミアとは誰かと気になった
『ねぇ、ラミアって?』
「ああ、」
ヒルダは思い出したように声を漏らし顔だけ後ろを向く
『?』
「ほら、早く出てこい」
そういうとヒルダの背中からちょこっと顔が出てきた
霧雲より濃い桃色の短い髪ですこしウェーブが掛かっている猫目の女の子だ
白衣とブラウス、スカートを着ている
身長は霧雲より少し低いくらいだ
『わ!かわいいっ!』
霧雲はそういうと女の子は顔を赤くさせた
「ら、ラミアよ。よろしく」
『うん!よろしくね。ラミア』
ニッコリ笑う霧雲
「霧雲、挨拶している場合ではないぞ」
『ん?』
「魔界に行く気はあるか」
『うん。コレが取れるんだったら行くよ』
「魔界は人間にとっては危険な場所だぞ。魔界には人間を嫌っている輩も居(お)る」
『嫌ってる?』
霧雲は首を傾げる。男鹿と美咲とベル坊も同様だ
「人間は欲が強すぎる。欲を充たせば次はもっと強い欲が生まれる。それにいらないなら産まなければいいモノを作り、簡単に棄てる」
「たしかに…」
美咲は頷く
「だから人間を嫌う。」
聴いていた霧雲は可笑しいと思った
『そうだけどさ、この世界でもいいトコロはあるとおもうよ』
ヒルダは眉をひそめる
『食べてあそぶのも、ミンナ朝からバンまでハタラクからできるんだよ。
ヨクがあっても、はたらかなきゃジブンのヨクをみたせないし、はたらけばミンナのタメになるし。
―――…ギャンブルでもいちおーディーラーの人のお金になるしね』
前半、シリアスでいい雰囲気だったのが、最後の一言で微妙な空気になってしまった
「なんで霧雲がギャンブルなんて知ってんだ…」
男鹿は冷や汗をかいた
