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君との見る月
君の名前は?
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あっという間に1週間がたち、紅葉様へ返事をする日になってしまった。
あの日から、朝の部隊長の会議以外で日本号とは顔を合わせていない。
会議でも、直接話すことはなく。
会議が終われば日本号はさっさと居なくなってしまう。
おかげで、全く話をしていなかった。
日本号がどちらを選ぶのか。
毎日不安でしかたなかった。
それでも、行かないでと直接言えず、ただ、見つめることしかできなかった。
日本号は、どちらを選ぶのか………。
「主よ、紅葉様がお見えです。」
三日月に促され、広間に向かうと。
すでに宗三、日本号、紅葉様は揃っていて。
紅葉様は嬉しそうに、そして自信ありげに佇んでいた。
「お待たせいたしました。本日も足を運んで頂き、ありがとうございます。」
三指をついて頭を下げると、紅葉様は結果を早く聞きたくて身を乗り出す。
「さぁ、どう決まったのかしら?」
紅葉様は、自信ありげに笑っている。
その瞳は、やはり怖い。
「では、3人各々、返事を。」
返事は聞きたくなかったけど。
返事を促すと、宗三左文字が紅葉様に向きを変えた。
「私、宗三左文字は、ご指名にあやかり紅葉様の本丸に戻ります。
私、紅葉様の刀となり、紅葉様をお守りいたします。」
ペコリと頭を下げれば、当たり前のように紅葉様は笑う。
「えぇ、宗三左文字、またよろしくね。」
次は、と三日月に目を向けると。
「ワシか。ワシは、そうじゃのう、こちらの本丸に残らせてもらおう。」
三日月の言葉に、一瞬にして紅葉様の表情が曇る。
「ワシは、一度そちらで捨てられた身の上。まして、今は新たな審神者様を迎えて、雛菊様をお守りすると決めた身。
申し訳ないが、そちらに戻ることは考えられぬ。」
すまぬ、と頭を下げたけど。
その目にすまないと言う気持ちは感じられず、むしろ楽しそうに笑っている。
「あ、そう。別に良いわ。
それで、日本号は?
まさか帰ってくるわよね?」
否、と言うことは許さない、そんな表情で日本号を見つめる。
一番不安な事が最後になり、私も着物の中で手を強く握り日本号を見つめる。
日本号は、少しため息をついた後、紅葉様に体を向けた。
「俺かぁ?そうだな…………。」
そこまで言うと、ちらっとこちらに視線を向けて目があった。
日本号はニヤリと笑うと、再び紅葉様に視線を戻した。
「わりぃけど、アンタの本丸には戻らねぇよ。」
その言葉に、紅葉様の目が大きく開く。
「はぁ?何を………」
文句を言おうと続けようとした瞬間、日本号が言葉を続けた。
「アンタが思ってるみたいに、昔の俺は何も知らなかったからな。
アンタの望むように生きてきたけど。
それでも、俺は一度だってアンタに惚れたことはねぇよ。
それで、なお捨てられた身の俺が、戻るわけねぇだろ?
今は守りたい姫が居るんでな。アンタのお守りはできねぇよ。」
ニヤリと。
ケンカを売るように軽口を叩く日本号に、私も驚いて言葉がでない。
言葉に困っていると、三日月が割って入った。
「代わりと言ってはなんだが。和泉守をお預けします。ワシらと変わらず力になるじゃろ。」
「………そぉ。よぉくわかったわ。行くわよ。」
明らかに怒っている紅葉様はすっと立つと宗三左文字に促した。
左文字も立ち上がり、開けられた障子に向かう途中、紅葉様は血走った目をこちらに向けた。
「私の話を蹴ったってことは、協定はもう無いと思ってね。
これからは、どうなっても、知らないから。」
吐き捨てるように言うと、着物を翻し部屋を出ていった。
一気に部屋の緊張がとけて、私の心臓が早鐘を打つ。
「主よ、疲れただろ?今、茶を入れてこよう。」
そう言うと三日月は部屋から出ていってしまい、広間には私と日本号が残された。
何を話したら良いか迷っていたけど。
それは日本号も同じようで。
「日本号………。」
ポソリと名前を呼ぶと驚いたようにこちらを見てくれる。
「な、なんだ?」
「残ること、決めてくれてありがとう………。」
また、ポソリと呟き、視線を伏せると鼻で笑う声が聞こえた。
「別に。雛菊は危なっかしいからな。俺とか三日月が居ねぇと。」
そう言って、少しだけ近くに来てくれる。
目の前に座る日本号の膝を見ながら、近い距離に少しだけ気後れする。
「そっか………でも、紅葉様とのことは………?」
以前見てしまった情事があるから、恋仲なのに引き裂くのは悪いと思った。
それを聞いて、なおも日本号は鼻で笑う。
「あれはアイツが勝手に言ってただけで、俺は何もしてねぇよ。」
「でもっ!…………口付けしてた………。」
言いづらいけど、視線をそらしたまま言うと。
日本号はそっと手を伸ばし、垂れた私の前髪に触れる。
驚いて顔をあげると、思った以上に近くに日本号の顔があった。
「口付けは、とっさのことだったから避けられなかった。
でも、雛菊も三日月に言い寄られたんだろ?」
玩具を見つけた子供のように、楽しそうに長い前髪を弄びながら聞かれて焦る。
「三日月はっ…………関係ない………。」
断ったし………。目をそらし、ボソリと言うと、日本号は嬉しそうに笑った。
「知ってるよ。三日月が雛菊にフラれたってぼやいてた。」
三日月は、そんなことを日本号に話していたのかと。
恥ずかしくなる。
日本号は顔の横に流れる髪を一房取ると、私に見えるように口付けた。
「何をっ………。」
驚くと、ニヤリとこちらに視線をむけて。
「簡単に男に言い寄られてんじゃねぇ。やっぱり俺が居ないとダメだな。」
それはとても嬉しそうに。
ニヤニヤと髪を弄んで笑っている。
「に、日本号っ………」
恥ずかしくて言葉を返せないでいると。
「失礼するぞ?」
お茶を持って三日月があらわれて。
日本号は髪から手を離してくれる。
「なんだよ、邪魔すんなよ。」
やれやれ、と日本号は呆れたように、持ってきてくれたお茶に手を伸ばす。
私も三日月からお茶をもらい、一口飲むと。
「フラれたからといって、ワシはまだあきらめたわけではないからな。うちの審神者様にやすやすと男は近づけさせんよ?」
三日月はそっと私の横に座ると、日本号に挑発的な笑いをした。
二人の代わりに紅葉様の本丸に行った和泉守は密偵として動いてもらうことも、後から三日月に教えてもらった。
これから何が起こるかわからないけど。
それでも二人が残ってくれたことが嬉しかった。
まだ、私は日本号を想っていられる………
あの日から、朝の部隊長の会議以外で日本号とは顔を合わせていない。
会議でも、直接話すことはなく。
会議が終われば日本号はさっさと居なくなってしまう。
おかげで、全く話をしていなかった。
日本号がどちらを選ぶのか。
毎日不安でしかたなかった。
それでも、行かないでと直接言えず、ただ、見つめることしかできなかった。
日本号は、どちらを選ぶのか………。
「主よ、紅葉様がお見えです。」
三日月に促され、広間に向かうと。
すでに宗三、日本号、紅葉様は揃っていて。
紅葉様は嬉しそうに、そして自信ありげに佇んでいた。
「お待たせいたしました。本日も足を運んで頂き、ありがとうございます。」
三指をついて頭を下げると、紅葉様は結果を早く聞きたくて身を乗り出す。
「さぁ、どう決まったのかしら?」
紅葉様は、自信ありげに笑っている。
その瞳は、やはり怖い。
「では、3人各々、返事を。」
返事は聞きたくなかったけど。
返事を促すと、宗三左文字が紅葉様に向きを変えた。
「私、宗三左文字は、ご指名にあやかり紅葉様の本丸に戻ります。
私、紅葉様の刀となり、紅葉様をお守りいたします。」
ペコリと頭を下げれば、当たり前のように紅葉様は笑う。
「えぇ、宗三左文字、またよろしくね。」
次は、と三日月に目を向けると。
「ワシか。ワシは、そうじゃのう、こちらの本丸に残らせてもらおう。」
三日月の言葉に、一瞬にして紅葉様の表情が曇る。
「ワシは、一度そちらで捨てられた身の上。まして、今は新たな審神者様を迎えて、雛菊様をお守りすると決めた身。
申し訳ないが、そちらに戻ることは考えられぬ。」
すまぬ、と頭を下げたけど。
その目にすまないと言う気持ちは感じられず、むしろ楽しそうに笑っている。
「あ、そう。別に良いわ。
それで、日本号は?
まさか帰ってくるわよね?」
否、と言うことは許さない、そんな表情で日本号を見つめる。
一番不安な事が最後になり、私も着物の中で手を強く握り日本号を見つめる。
日本号は、少しため息をついた後、紅葉様に体を向けた。
「俺かぁ?そうだな…………。」
そこまで言うと、ちらっとこちらに視線を向けて目があった。
日本号はニヤリと笑うと、再び紅葉様に視線を戻した。
「わりぃけど、アンタの本丸には戻らねぇよ。」
その言葉に、紅葉様の目が大きく開く。
「はぁ?何を………」
文句を言おうと続けようとした瞬間、日本号が言葉を続けた。
「アンタが思ってるみたいに、昔の俺は何も知らなかったからな。
アンタの望むように生きてきたけど。
それでも、俺は一度だってアンタに惚れたことはねぇよ。
それで、なお捨てられた身の俺が、戻るわけねぇだろ?
今は守りたい姫が居るんでな。アンタのお守りはできねぇよ。」
ニヤリと。
ケンカを売るように軽口を叩く日本号に、私も驚いて言葉がでない。
言葉に困っていると、三日月が割って入った。
「代わりと言ってはなんだが。和泉守をお預けします。ワシらと変わらず力になるじゃろ。」
「………そぉ。よぉくわかったわ。行くわよ。」
明らかに怒っている紅葉様はすっと立つと宗三左文字に促した。
左文字も立ち上がり、開けられた障子に向かう途中、紅葉様は血走った目をこちらに向けた。
「私の話を蹴ったってことは、協定はもう無いと思ってね。
これからは、どうなっても、知らないから。」
吐き捨てるように言うと、着物を翻し部屋を出ていった。
一気に部屋の緊張がとけて、私の心臓が早鐘を打つ。
「主よ、疲れただろ?今、茶を入れてこよう。」
そう言うと三日月は部屋から出ていってしまい、広間には私と日本号が残された。
何を話したら良いか迷っていたけど。
それは日本号も同じようで。
「日本号………。」
ポソリと名前を呼ぶと驚いたようにこちらを見てくれる。
「な、なんだ?」
「残ること、決めてくれてありがとう………。」
また、ポソリと呟き、視線を伏せると鼻で笑う声が聞こえた。
「別に。雛菊は危なっかしいからな。俺とか三日月が居ねぇと。」
そう言って、少しだけ近くに来てくれる。
目の前に座る日本号の膝を見ながら、近い距離に少しだけ気後れする。
「そっか………でも、紅葉様とのことは………?」
以前見てしまった情事があるから、恋仲なのに引き裂くのは悪いと思った。
それを聞いて、なおも日本号は鼻で笑う。
「あれはアイツが勝手に言ってただけで、俺は何もしてねぇよ。」
「でもっ!…………口付けしてた………。」
言いづらいけど、視線をそらしたまま言うと。
日本号はそっと手を伸ばし、垂れた私の前髪に触れる。
驚いて顔をあげると、思った以上に近くに日本号の顔があった。
「口付けは、とっさのことだったから避けられなかった。
でも、雛菊も三日月に言い寄られたんだろ?」
玩具を見つけた子供のように、楽しそうに長い前髪を弄びながら聞かれて焦る。
「三日月はっ…………関係ない………。」
断ったし………。目をそらし、ボソリと言うと、日本号は嬉しそうに笑った。
「知ってるよ。三日月が雛菊にフラれたってぼやいてた。」
三日月は、そんなことを日本号に話していたのかと。
恥ずかしくなる。
日本号は顔の横に流れる髪を一房取ると、私に見えるように口付けた。
「何をっ………。」
驚くと、ニヤリとこちらに視線をむけて。
「簡単に男に言い寄られてんじゃねぇ。やっぱり俺が居ないとダメだな。」
それはとても嬉しそうに。
ニヤニヤと髪を弄んで笑っている。
「に、日本号っ………」
恥ずかしくて言葉を返せないでいると。
「失礼するぞ?」
お茶を持って三日月があらわれて。
日本号は髪から手を離してくれる。
「なんだよ、邪魔すんなよ。」
やれやれ、と日本号は呆れたように、持ってきてくれたお茶に手を伸ばす。
私も三日月からお茶をもらい、一口飲むと。
「フラれたからといって、ワシはまだあきらめたわけではないからな。うちの審神者様にやすやすと男は近づけさせんよ?」
三日月はそっと私の横に座ると、日本号に挑発的な笑いをした。
二人の代わりに紅葉様の本丸に行った和泉守は密偵として動いてもらうことも、後から三日月に教えてもらった。
これから何が起こるかわからないけど。
それでも二人が残ってくれたことが嬉しかった。
まだ、私は日本号を想っていられる………