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君との見る月
君の名前は?
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次の日。
部隊が全て帰城して、夕食を食べた後。
三日月に頼み、日本号、宗三を部屋に呼んでもらった。
昨日の事を知らない宗三左文字は、私に呼ばれることを怪訝に捉えていたけど。
「3人とも、本日もお仕事お疲れ様でした。
今日は3人にお話があり、お呼びしました。」
私としては、あまり話したくは無かった。
日本号と、三日月は、とくにあちらの本丸に帰ることを選ばれたらとても困る。
「三日月に関しては、昨日話を聞いていたのでわかってると思います。
昨日、我が本丸に、協定を結んでいる紅葉様が参られました。」
紅葉様の名前を出すと、それまで怪訝な顔をしていた左文字は、おや、と驚いた顔をした。
「紅葉様の本丸では、現在激務により刀剣を失い、困っているそうです。
そこで、以前あちらの本丸にいた3人に、帰ってきてほしい、とのことです。」
そこまで話すと、左文字は少しだけ嬉しそうな反応をして。
日本号はより一層険しい顔をした。
「こちらの本丸としては、貴方達の意見で決めて欲しいと思ってます。」
紅葉様が3人を返してほしいと言ったことに、本丸としては、何人か居なくなったところでどうにかなるけど。
私自身の意見は行ってほしくない。
でも、取りまとめる者として、自分の気持ちなんて汲んではいけないから。
目を見ないように視線を下げた。
「それは、あちらの本丸も大変ですね。」
左文字は、大変であることがさぞ楽しそうにしていた。
「大変なのなら、私はあちらに戻りましょう。
そもそも、こちらに私の居場所はないですからね。」
以前の件から、私はなるべく左文字と関わらないようにしていた。
それは三日月も気づいてるから、あえて関わらせないようにしてくれていたし。
それにより、左文字にしてみたら自分の居場所が無くなったと感じても仕方ない。
「………そうですか。」
止めるのも、どうかと思い、中途半端な答えしか返せない。
「こっちの本丸は、腕が立つ奴はそれなりにいるから、俺たちが居なくなっても問題無いってことか。
主よ、アンタはどうしてほしいんだ?」
日本号は、酒を呑みながら話を聞いていたけど、ぽつりと私の気持ちを聞いてきた。
「私は………。」
思わずもれそうになる自分の気持ちを押さえて首を振る。
「この本丸のことに関して、私個人の気持ちなんてどうでも良いことです。
日本号は、以前より紅葉様と親しくしていたと聞きました。
日本号が戻りたいと思うのであれば、それはそれてしかたないでしょう。」
目も合わせず淡々と話す。
今、日本号に目を見られたら心が読まれそうで怖い。
私の言葉に、日本号は舌打ちをした。
「っそーかよ。
別に俺一人居なくなったとこでここには何も痛手はねぇもんな。」
明らかにイラついている日本号は、酒瓶を持つと立ち上がった。
「そうまで言われちゃ、俺の自由にするしかねぇな。
話はそれだけだろ。俺は部屋に帰るぞ。」
待ってと、止めたかったけど。
止めて私の気持ちは話せない。
ぐっと手を握ると、顔を下げた。
「日本号が戻るのであれば、話は以上になりますね。
私も部屋に帰ります。」
そう言って左文字も引き上げ、部屋には私と三日月だけが残された。
「どれ、ワシは茶でも入れてこよう。」
よいしょっと、立ち上がると、三日月も部屋を出ていく。
少しだけ開いた部屋の窓からは、月が覗いていて。
目を通さなきゃいけない書類を机から持ち出すと、そっと障子を開けて窓辺に座り、月を見上げる。
(私の行動は、これで良かったのかな………)
考えたってわからない。
日本号と三日月は、絶対にこの本丸から離れないなんて自信はない。
今、日本号が、紅葉様を選んだら………。
私は泣くのだろうか………。
そんなことを考えながら、今日の戦況などに目を通す。
「今宵は、月がきれいじゃのう。」
お茶を運んでくれた三日月が、窓辺に座る私にお茶を持ってきてくれた。
「三日月、ありがとう………。
三日月も、自分が帰りたいと思うなら、帰って良いんだよ?」
書類に目を落としながら、気持ちを悟られないように話す。
「そうじゃのう………。わしは、あちらの本丸では使えぬ刀として捨てられた身じゃからのう(笑)
そんなわしに戻れという紅葉様の気持ちがわからん。」
三日月は、楽しそうに笑いながらも、帰ることを拒むわけでもない。
「主様が、一言、帰ってほしくないと言えば、済む話ではないのか?」
そう言うと、お茶を啜った。
「三日月にも、日本号にも、帰らないでなんて言えない………。
協定を結んでいる以上、返せって言われたら逆らえないし。」
「では、帰ってしまっても、後悔は無いのですな?」
三日月は、お茶を置くと、そっと私の腕を引っ張り、私は三日月の腕の中に収まった。
「………三日月っ??」
びっくりして顔をあげれば。
いつもどうりの優しい表情。
「ワシ達が帰っても何も気にならないなら、何故話してる途中、ずっと視線を外しておった?
どうして、主様の気持ちを話さない?」
困るくらい優しい瞳。
視線を反らせなくなる。
「それは………、私の気持ちなんて、関係ないから………。」
どうにか目をそらすと、そっと頭を撫でられた。
「自分の気持ちが関係ないわけでは無いだろ?
ただ、日本号に紅葉様の存在があったから、邪魔せんように配慮したんじゃろ?」
三日月は、昨日私が馬小屋を見てしまったのを気付いていた。
「日本号と、紅葉様に何があっても、私には関係ないことだから………。」
そう言って体を離そうとしたとき。
「では、なぜ泣いておる?」
三日月に言われて、はじめて自分が泣いてることに気が付いた。
「これはっ、別に……」
何か言い訳を作ろうとしたけど、出てこなくて。
三日月は私の顎を持ち上げる。
「日本号が、好きだから、行かないでと言えんのじゃろ?」
そう言われてはじめて。
この胸の痛みが日本号に向けた心の痛みだと気づいた。
「…………そっか………。日本号のこと、私は好きだったんだ………。」
ポロポロとこぼれる涙が止まらない。
日本号が好きだと気づくと同時に、日本号には紅葉様が居たんだと思い知る。
「そんなに辛いなら、日本号のことじゃなく、ワシを見てはもらえぬか?」
そう言うと、そっと流れた涙を拭ってくれる。
「ワシは、主様が愛しい。
幼き時より見てきて、主様が成長して審神者になってなお、主様を思っておる。
日本号のように、主様を泣かせたりはせぬ。
だから、ワシと共に………」
そう言いながら、どんどん顔が近づいてくる。
三日月が私を想っていてくれたなんて。
そう思ったけど。
唇が触れる寸前。
「!?!?」
私はとっさに、持っていた書類で口元を隠してしまい、三日月は書類に口付けするかたちになった。
「………三日月、ごめん。
気持ちはとても嬉しい。
でも、三日月に言われたとうり、私は日本号が好きなんだ。
すごく傷つくかもしれないけど。
日本号がどっちの本丸を選ぶかわからないけど、まだ、諦められない………。」
そう言って、体を離すと。
三日月は呆れたように笑った。
「傷心の主なら簡単には落ちてくれるかと思ったが、予想以上の想いのようじゃの。」
そういって笑うと、私を解放して三日月は離れて座り直した。
「フラれてしまったが、主に仕えたい気持ちは変わらぬ。ワシは変わらず主の近侍で居させてくれ。」
そう言って、深々と、頭をさげた。
「三日月。
こちらこそ、よろしくお願いします。
まだ、心が弱い私ですから、たまにカツなど入れてください。」
そう言って笑いながら手を伸ばすと、三日月も笑って手を握ってくれた。
ずっと気づかなかった気持ち。
もしかしたら、気づいてたのに、蓋をしてただけかもしれない。
でも、気づいてしまったから。
私は、日本号が好きだと…………。
部隊が全て帰城して、夕食を食べた後。
三日月に頼み、日本号、宗三を部屋に呼んでもらった。
昨日の事を知らない宗三左文字は、私に呼ばれることを怪訝に捉えていたけど。
「3人とも、本日もお仕事お疲れ様でした。
今日は3人にお話があり、お呼びしました。」
私としては、あまり話したくは無かった。
日本号と、三日月は、とくにあちらの本丸に帰ることを選ばれたらとても困る。
「三日月に関しては、昨日話を聞いていたのでわかってると思います。
昨日、我が本丸に、協定を結んでいる紅葉様が参られました。」
紅葉様の名前を出すと、それまで怪訝な顔をしていた左文字は、おや、と驚いた顔をした。
「紅葉様の本丸では、現在激務により刀剣を失い、困っているそうです。
そこで、以前あちらの本丸にいた3人に、帰ってきてほしい、とのことです。」
そこまで話すと、左文字は少しだけ嬉しそうな反応をして。
日本号はより一層険しい顔をした。
「こちらの本丸としては、貴方達の意見で決めて欲しいと思ってます。」
紅葉様が3人を返してほしいと言ったことに、本丸としては、何人か居なくなったところでどうにかなるけど。
私自身の意見は行ってほしくない。
でも、取りまとめる者として、自分の気持ちなんて汲んではいけないから。
目を見ないように視線を下げた。
「それは、あちらの本丸も大変ですね。」
左文字は、大変であることがさぞ楽しそうにしていた。
「大変なのなら、私はあちらに戻りましょう。
そもそも、こちらに私の居場所はないですからね。」
以前の件から、私はなるべく左文字と関わらないようにしていた。
それは三日月も気づいてるから、あえて関わらせないようにしてくれていたし。
それにより、左文字にしてみたら自分の居場所が無くなったと感じても仕方ない。
「………そうですか。」
止めるのも、どうかと思い、中途半端な答えしか返せない。
「こっちの本丸は、腕が立つ奴はそれなりにいるから、俺たちが居なくなっても問題無いってことか。
主よ、アンタはどうしてほしいんだ?」
日本号は、酒を呑みながら話を聞いていたけど、ぽつりと私の気持ちを聞いてきた。
「私は………。」
思わずもれそうになる自分の気持ちを押さえて首を振る。
「この本丸のことに関して、私個人の気持ちなんてどうでも良いことです。
日本号は、以前より紅葉様と親しくしていたと聞きました。
日本号が戻りたいと思うのであれば、それはそれてしかたないでしょう。」
目も合わせず淡々と話す。
今、日本号に目を見られたら心が読まれそうで怖い。
私の言葉に、日本号は舌打ちをした。
「っそーかよ。
別に俺一人居なくなったとこでここには何も痛手はねぇもんな。」
明らかにイラついている日本号は、酒瓶を持つと立ち上がった。
「そうまで言われちゃ、俺の自由にするしかねぇな。
話はそれだけだろ。俺は部屋に帰るぞ。」
待ってと、止めたかったけど。
止めて私の気持ちは話せない。
ぐっと手を握ると、顔を下げた。
「日本号が戻るのであれば、話は以上になりますね。
私も部屋に帰ります。」
そう言って左文字も引き上げ、部屋には私と三日月だけが残された。
「どれ、ワシは茶でも入れてこよう。」
よいしょっと、立ち上がると、三日月も部屋を出ていく。
少しだけ開いた部屋の窓からは、月が覗いていて。
目を通さなきゃいけない書類を机から持ち出すと、そっと障子を開けて窓辺に座り、月を見上げる。
(私の行動は、これで良かったのかな………)
考えたってわからない。
日本号と三日月は、絶対にこの本丸から離れないなんて自信はない。
今、日本号が、紅葉様を選んだら………。
私は泣くのだろうか………。
そんなことを考えながら、今日の戦況などに目を通す。
「今宵は、月がきれいじゃのう。」
お茶を運んでくれた三日月が、窓辺に座る私にお茶を持ってきてくれた。
「三日月、ありがとう………。
三日月も、自分が帰りたいと思うなら、帰って良いんだよ?」
書類に目を落としながら、気持ちを悟られないように話す。
「そうじゃのう………。わしは、あちらの本丸では使えぬ刀として捨てられた身じゃからのう(笑)
そんなわしに戻れという紅葉様の気持ちがわからん。」
三日月は、楽しそうに笑いながらも、帰ることを拒むわけでもない。
「主様が、一言、帰ってほしくないと言えば、済む話ではないのか?」
そう言うと、お茶を啜った。
「三日月にも、日本号にも、帰らないでなんて言えない………。
協定を結んでいる以上、返せって言われたら逆らえないし。」
「では、帰ってしまっても、後悔は無いのですな?」
三日月は、お茶を置くと、そっと私の腕を引っ張り、私は三日月の腕の中に収まった。
「………三日月っ??」
びっくりして顔をあげれば。
いつもどうりの優しい表情。
「ワシ達が帰っても何も気にならないなら、何故話してる途中、ずっと視線を外しておった?
どうして、主様の気持ちを話さない?」
困るくらい優しい瞳。
視線を反らせなくなる。
「それは………、私の気持ちなんて、関係ないから………。」
どうにか目をそらすと、そっと頭を撫でられた。
「自分の気持ちが関係ないわけでは無いだろ?
ただ、日本号に紅葉様の存在があったから、邪魔せんように配慮したんじゃろ?」
三日月は、昨日私が馬小屋を見てしまったのを気付いていた。
「日本号と、紅葉様に何があっても、私には関係ないことだから………。」
そう言って体を離そうとしたとき。
「では、なぜ泣いておる?」
三日月に言われて、はじめて自分が泣いてることに気が付いた。
「これはっ、別に……」
何か言い訳を作ろうとしたけど、出てこなくて。
三日月は私の顎を持ち上げる。
「日本号が、好きだから、行かないでと言えんのじゃろ?」
そう言われてはじめて。
この胸の痛みが日本号に向けた心の痛みだと気づいた。
「…………そっか………。日本号のこと、私は好きだったんだ………。」
ポロポロとこぼれる涙が止まらない。
日本号が好きだと気づくと同時に、日本号には紅葉様が居たんだと思い知る。
「そんなに辛いなら、日本号のことじゃなく、ワシを見てはもらえぬか?」
そう言うと、そっと流れた涙を拭ってくれる。
「ワシは、主様が愛しい。
幼き時より見てきて、主様が成長して審神者になってなお、主様を思っておる。
日本号のように、主様を泣かせたりはせぬ。
だから、ワシと共に………」
そう言いながら、どんどん顔が近づいてくる。
三日月が私を想っていてくれたなんて。
そう思ったけど。
唇が触れる寸前。
「!?!?」
私はとっさに、持っていた書類で口元を隠してしまい、三日月は書類に口付けするかたちになった。
「………三日月、ごめん。
気持ちはとても嬉しい。
でも、三日月に言われたとうり、私は日本号が好きなんだ。
すごく傷つくかもしれないけど。
日本号がどっちの本丸を選ぶかわからないけど、まだ、諦められない………。」
そう言って、体を離すと。
三日月は呆れたように笑った。
「傷心の主なら簡単には落ちてくれるかと思ったが、予想以上の想いのようじゃの。」
そういって笑うと、私を解放して三日月は離れて座り直した。
「フラれてしまったが、主に仕えたい気持ちは変わらぬ。ワシは変わらず主の近侍で居させてくれ。」
そう言って、深々と、頭をさげた。
「三日月。
こちらこそ、よろしくお願いします。
まだ、心が弱い私ですから、たまにカツなど入れてください。」
そう言って笑いながら手を伸ばすと、三日月も笑って手を握ってくれた。
ずっと気づかなかった気持ち。
もしかしたら、気づいてたのに、蓋をしてただけかもしれない。
でも、気づいてしまったから。
私は、日本号が好きだと…………。