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君との見る月
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「雛菊!!」
息を切らしながら入ってきたのは、やはり日本号で。
「日本号!!」
声を張り上げて呼びかけても、全くこちらに気づいてくれない。
日本号の瞳には、私に成り代わった紅葉様の姿。
「日本号!!」
瞳を涙で潤ませて、日本号の腕の中に飛び込んだ紅葉様を、日本号は優しく抱きとめる。
「大丈夫だったか?三日月から本丸と通信が取れないって連絡が来たから急いで帰ってみりゃ、みんな外で時間遡行軍と戦ってる。」
慌てながらも私の心配をしてくれるけど。
腕の中の紅葉様は胸に顔を埋めて泣いている。
「刀剣達が、ここから動くなって言うから………。
怖かった!!」
震えながら泣く紅葉様を抱きしめて、背中を撫でる日本号。
「日本号!!それは私じゃない!!」
いくら大声を出しても、全く届かない。
腕の中の紅葉様は、日本号に見えないよう顔を伏せて口元が笑ってる。
「気付いてよ………。その人は、私じゃない………。」
ポロポロと、涙が溢れて、自分の弱さを痛感する。
実力も、統率も私は紅葉様には適わない。
こうして、縛られていては、何もできない。
「もう、大丈夫だ。」
慈しむように、いつもの優しい声をかけてあげているのも、私じゃない。
「日本号………。」
紅葉様は泣き顔を日本号に向けると、そっと日本号の頬を両手で包む。
「私………ずっと前から……。」
言葉を紡ぎながら、どんどん近づく距離に、目を背けたくなる。
「もう、やめて!!日本号!!」
気付いて!!
泣きながら叫んだ時。
「お前、何やってんだ?」
急に真顔になった日本号が、さっきまでとは違う冷たい表情で紅葉様を見下ろした。
「日本号………?」
急に変わった態度に驚いた紅葉様は、頬に手を添えたまま見つめている。
「そんな格好で何やってるのか聞いてるんだよ。紅葉。」
添えられた手を払うと。
私の姿のままの紅葉様を離した。
「な、何言ってるの!?
私は、雛菊だよ!?」
動揺しながらも私を続けようとした紅葉様は、立ち上がり、日本号に寄り添おうとする。
「俺に触るな。」
冷たい言葉に、伸ばした手が止まる。
日本号は持っていた槍を構えると、紅葉様に向ける。
「日本号、やめて!」
ボロボロと泣きながら、それでも私を続けようとする紅葉様に呆れたのか、周囲を見渡す。
「雛菊はな、お前みたいに自分から俺に飛び込んで来ないんだよ。
それにな………。」
そう言うと、御簾の向こうに居るはずの日本号と目が合った。
おもむろに振り上げた槍を御簾に刺して薙ぎ払う。
「お前、煙管クセェんだよ。」
ハラハラと、御簾と共に砕ける結界。
やっぱりか。
私を見つけて日本号がニヤリと笑う。
「日本号!!」
やっと届いた声に、日本号は笑い、縛られた縄を切ってくれる。
「なんでなのよ………。」
悔しそうに、私を睨む紅葉様と、私を抱き上げる日本号。
「雛菊はな、本丸に残る刀剣達を一人一人名前で呼ぶし、御簾なんて下げねぇんだよ。
何年もの付き合いだからな。
本丸に雛菊の気配はあるのにおかしいとは思ったんだ。」
そう言うと傷の開いて包帯を濡らす血を見た。
「雛菊、その包帯、悪いんだけど外せるか?今はお前の血が必要だ。」
周りを見れば、今にも襲いかかりそうな蜻蛉切と宗三の姿。
頷くと、包帯を外す。
開いた傷からはどんどん血が滲む。
「日本号、下ろして。」
大丈夫だから。
そう言うと、そっと下ろしてくれる。
「なにが長い付き合いよ。
そんなの知らない。
雛菊なんか認めない!!」
その叫び声と共に、姿は元に戻り、宗三と蜻蛉切が襲いかかってくる。
「日本号、待たせたな!」
それと同時に岩融が入ってきて応戦してくれる。
私は流れた血を手に付けると、日本号に守られながら蜻蛉切に近づく。
「蜻蛉切、気がついて!!」
血で濡れた手で口元を撫でると、口に入った血を飲み込む蜻蛉切。
膝から崩れ落ちていく。
「宗三は厄介だぞ!」
動きが早い分、宗三は抑え込めない。
岩融が応戦しながら、日本号が宗三を押し倒す。
「宗三さん、ごめんなさい。」
そっと、手を口に当てて血を飲ませると。
ビクビクと体が跳ねて、気を失った。
2人とも、自我が戻るのも時間の問題。
「さぁ、どうするんだ?」
槍を構えたまま、日本号は紅葉様ににじり寄る。
もう、紅葉様を守る強い刀剣は居ない。
「………ちっ!!」
舌打ちをした紅葉様は踵を変え逃げようとした瞬間。
「失礼。紅葉殿。」
突然現れたのは政府軍の指揮官。
「な、なんで………。」
外にも出れず、慌てた所を数人の軍人に囲まれる。
私は力が抜けて倒れそうな所を日本号に支えられる。
「密偵より報告あり。
紅葉軍および、紅葉殿の本丸を調べさせて貰いました。
ご同行ください。」
そう言うと、数人で紅葉様を抑え込む。
鋭い瞳は、私を捉えたけど。
抗えず連行されていく。
「雛菊、大丈夫か?」
力が抜けて抱きとめられる形の私に、日本号が心配してくれる。
「大丈夫………。残ってる皆は無事ですか?」
私が襲われたあと、時間遡行軍が入ってきたのは聞いていたから。
「心配ねぇよ。伊達に鍛えてねぇからな(笑)」
そう言って笑うと、わしゃわしゃと頭を撫でられる。
「そっか。良かった………。
日本号………。ありがとう………私を見つけてくれて………。」
気が遠くなりそうな痛みに耐えながら笑うと。
呆れたように抱き上げてくれる。
「俺が雛菊を見間違えるわけねぇだろ。」
その言葉を聞くと、心底安心して、力が抜けていった………。
息を切らしながら入ってきたのは、やはり日本号で。
「日本号!!」
声を張り上げて呼びかけても、全くこちらに気づいてくれない。
日本号の瞳には、私に成り代わった紅葉様の姿。
「日本号!!」
瞳を涙で潤ませて、日本号の腕の中に飛び込んだ紅葉様を、日本号は優しく抱きとめる。
「大丈夫だったか?三日月から本丸と通信が取れないって連絡が来たから急いで帰ってみりゃ、みんな外で時間遡行軍と戦ってる。」
慌てながらも私の心配をしてくれるけど。
腕の中の紅葉様は胸に顔を埋めて泣いている。
「刀剣達が、ここから動くなって言うから………。
怖かった!!」
震えながら泣く紅葉様を抱きしめて、背中を撫でる日本号。
「日本号!!それは私じゃない!!」
いくら大声を出しても、全く届かない。
腕の中の紅葉様は、日本号に見えないよう顔を伏せて口元が笑ってる。
「気付いてよ………。その人は、私じゃない………。」
ポロポロと、涙が溢れて、自分の弱さを痛感する。
実力も、統率も私は紅葉様には適わない。
こうして、縛られていては、何もできない。
「もう、大丈夫だ。」
慈しむように、いつもの優しい声をかけてあげているのも、私じゃない。
「日本号………。」
紅葉様は泣き顔を日本号に向けると、そっと日本号の頬を両手で包む。
「私………ずっと前から……。」
言葉を紡ぎながら、どんどん近づく距離に、目を背けたくなる。
「もう、やめて!!日本号!!」
気付いて!!
泣きながら叫んだ時。
「お前、何やってんだ?」
急に真顔になった日本号が、さっきまでとは違う冷たい表情で紅葉様を見下ろした。
「日本号………?」
急に変わった態度に驚いた紅葉様は、頬に手を添えたまま見つめている。
「そんな格好で何やってるのか聞いてるんだよ。紅葉。」
添えられた手を払うと。
私の姿のままの紅葉様を離した。
「な、何言ってるの!?
私は、雛菊だよ!?」
動揺しながらも私を続けようとした紅葉様は、立ち上がり、日本号に寄り添おうとする。
「俺に触るな。」
冷たい言葉に、伸ばした手が止まる。
日本号は持っていた槍を構えると、紅葉様に向ける。
「日本号、やめて!」
ボロボロと泣きながら、それでも私を続けようとする紅葉様に呆れたのか、周囲を見渡す。
「雛菊はな、お前みたいに自分から俺に飛び込んで来ないんだよ。
それにな………。」
そう言うと、御簾の向こうに居るはずの日本号と目が合った。
おもむろに振り上げた槍を御簾に刺して薙ぎ払う。
「お前、煙管クセェんだよ。」
ハラハラと、御簾と共に砕ける結界。
やっぱりか。
私を見つけて日本号がニヤリと笑う。
「日本号!!」
やっと届いた声に、日本号は笑い、縛られた縄を切ってくれる。
「なんでなのよ………。」
悔しそうに、私を睨む紅葉様と、私を抱き上げる日本号。
「雛菊はな、本丸に残る刀剣達を一人一人名前で呼ぶし、御簾なんて下げねぇんだよ。
何年もの付き合いだからな。
本丸に雛菊の気配はあるのにおかしいとは思ったんだ。」
そう言うと傷の開いて包帯を濡らす血を見た。
「雛菊、その包帯、悪いんだけど外せるか?今はお前の血が必要だ。」
周りを見れば、今にも襲いかかりそうな蜻蛉切と宗三の姿。
頷くと、包帯を外す。
開いた傷からはどんどん血が滲む。
「日本号、下ろして。」
大丈夫だから。
そう言うと、そっと下ろしてくれる。
「なにが長い付き合いよ。
そんなの知らない。
雛菊なんか認めない!!」
その叫び声と共に、姿は元に戻り、宗三と蜻蛉切が襲いかかってくる。
「日本号、待たせたな!」
それと同時に岩融が入ってきて応戦してくれる。
私は流れた血を手に付けると、日本号に守られながら蜻蛉切に近づく。
「蜻蛉切、気がついて!!」
血で濡れた手で口元を撫でると、口に入った血を飲み込む蜻蛉切。
膝から崩れ落ちていく。
「宗三は厄介だぞ!」
動きが早い分、宗三は抑え込めない。
岩融が応戦しながら、日本号が宗三を押し倒す。
「宗三さん、ごめんなさい。」
そっと、手を口に当てて血を飲ませると。
ビクビクと体が跳ねて、気を失った。
2人とも、自我が戻るのも時間の問題。
「さぁ、どうするんだ?」
槍を構えたまま、日本号は紅葉様ににじり寄る。
もう、紅葉様を守る強い刀剣は居ない。
「………ちっ!!」
舌打ちをした紅葉様は踵を変え逃げようとした瞬間。
「失礼。紅葉殿。」
突然現れたのは政府軍の指揮官。
「な、なんで………。」
外にも出れず、慌てた所を数人の軍人に囲まれる。
私は力が抜けて倒れそうな所を日本号に支えられる。
「密偵より報告あり。
紅葉軍および、紅葉殿の本丸を調べさせて貰いました。
ご同行ください。」
そう言うと、数人で紅葉様を抑え込む。
鋭い瞳は、私を捉えたけど。
抗えず連行されていく。
「雛菊、大丈夫か?」
力が抜けて抱きとめられる形の私に、日本号が心配してくれる。
「大丈夫………。残ってる皆は無事ですか?」
私が襲われたあと、時間遡行軍が入ってきたのは聞いていたから。
「心配ねぇよ。伊達に鍛えてねぇからな(笑)」
そう言って笑うと、わしゃわしゃと頭を撫でられる。
「そっか。良かった………。
日本号………。ありがとう………私を見つけてくれて………。」
気が遠くなりそうな痛みに耐えながら笑うと。
呆れたように抱き上げてくれる。
「俺が雛菊を見間違えるわけねぇだろ。」
その言葉を聞くと、心底安心して、力が抜けていった………。