おばけなんて嘘さ 前編
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※先生死んでる設定
※弟子記憶消します
※時間軸?わかんねぇ!!!!
※とりあえずいつものように何でも許せる人向け
一人のヒーローが死んだ
大したニュースにもならず、多くの市民の記憶に彼は残っていないであろう
彼を覚えているのはわずかなヒーロー達だけである
それとーー・・・わずかな怪人
ヒーロー、サイタマは、なりたかったヒーローになれてから死ねただろうか
つい、一週間前のことである
人類が、いや人類だけではない。動物や植物でさえ死を覚悟した
死を、予感した
いや予感なんて生ぬるいものではない
直感―予言が下されたのである
この世界を生み出した神直々に、我ら地球に存在するものに、この星の終わりを告げた
何故か
醜くなったからだ。この星が
主には人類のせいだと神は言う
人間のせいで動物や植物が滅び、哀れにも人間自身を滅ぼそうとしている
神が地球を作る上で想定していなかったことは、人間の進化だ
正してあげることはできないことはない
だがそれには大変な労力と時間がかかるのだ
ならば一旦リセットしまえばいいのだ
また、一から地球を作りこの失敗を生かして今度こそ美しく、誇らしく、平和な星を作れば良いのだ
時は、来た
「・・・・!!」
「きゃあああああ嘘!!う・・・そ」
「助けてぇ!!いやあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
様々な絶叫も静かになるのはすぐであろう
人々が築き上げた建物、道路、文化、文明、全てが一瞬で消されてゆくのを見て人間は涙を流すしかできなかった
ヒーローも、もちろん出動したが神に立ち向かう前に足を止めた
誰しもが地球の終わりを諦めたかのように思えた
「あー・・・こんな気持ち久々だわ。名無しさんはどう思う?」
「・・・私も」
ただ、一人のヒーローと怪人を除いて
二人は今までの誰もが見たことないほど怪我をし、息を荒げている
二人が勝てそうにないのは明らかでもあった
ジェノスは何度も何度も叫んだ
もう無理だと。やめてくれと
それでも二人は立ち向かった
結果はどうなったか?
もちろん――・・・
「・・・・・・」
広くなった夕焼けの空を名無しさんは眺めていた
前まではマンションやらビルやらで、空は狭かったように思う
今はまったくの真逆で、空と地の境界線がはっきりとわかるほど更地となっている
神と人類の戦いは、人々は勝ったと言っている
だからこそ、今も人々は更地を築いてきた文明で直そうとしていた
戦争を行っていた人類が一致団結し、元に戻そうと奮闘中だ
・・・あれは勝ったというべきなのだろうか
相打ち。いや、それも適当でない気がする
諦めた。・・・呆れた?どちらであろう
ただ確実なのはサイタマのおかげで地球は滅びずに済んだということ
名無しさんの「待って」という言葉が届かなかったこと
もし―終わってしまったことに何と言っても無駄だが―あの時彼に追いついていれば少しだけ未来は変わっていただろうか
少なくとも、彼女は孤独にならずに済んでいた
神がいなくなった地球で、名無しさんはただ呆然と立っていた
「・・・おい」
声をかけられた
それは誰が聞いても怒りの声であることは明らかである
半壊した足を引きずり、人間でない部分が丸出しの顔で名無しさんへ近づく
そして、鋼鉄の拳を振った
何度も何度も何度も何度も
それと一緒に怒鳴る声も聞こえる
「貴様のッ・・・!!貴様のせいでッ!!何故!!何故止めなかった!!!貴様のせいで!!」
名無しさんは避けようとしなかった
ジェノスの攻撃を、全て受け止めた
わかっている。サイタマが死んだのは自分のせいだと
だから、この攻撃を避ける資格がないと受け止めているのだ
「やめんかいジェノス君!」
バングに抑えられても、ジェノスは叫び続ける
声の振動は、地にも伝わっているようでかすかな塵が震えた
「貴様のせいで先生が死んだんだッ!!!」
「やめろジェノス!!」
別の怒鳴る声。ゾンビマンであった
彼は傷の再生が終わっているようで、血の痕だけが艶めかしく残っている
ゾンビマンは彼女に声をかけたがったが、今はこのサイボーグをどうにかするのが優先だと思いこの場を後にした
他の者たちも、自爆しかねないサイボーグを連れて帰るためこの場に残ったのは名無しさんだけかと思えた
名無しさんは先ほどから動かない
服が破れ肌が露出していようと、血が止まらなかろうとその場から動かなかった
空が名無しさんに気を使って色が変わってい行くようだ
名無しさんは泣いてもいないし、笑ってもいない
星が輝く夜空を見ても何も感じていない
「・・・大丈夫か」
肩に手を置かれ、そこでやっと名無しさんは現実へと帰ってきた気がした
振り向けば白い姿をしたボロスであった
目を合わせるとボロスは段々元の姿へと戻っていく
彼も再生が済んでいたらしい
すごいものだ。身体の半分が吹き飛ばされていたのに生きているとは
「あ、あー・・・うん。んー・・・」
言葉を覚えたての子供のように返事をした
抑揚のない言葉は人間とは思えない
「・・・帰るかー。今日、晩御飯何にしよっかなー」
「・・・?」
「その前にうちの家平気かな・・・心配だ・・・壊れてたら野宿か・・・」
「おい」
「そしたらボロスも野宿じゃん。共に頑張ろうぜ!食べられる雑草とか知ってるし!!」
「そ・・・うだ・・・な」
たった今さっき、地球が滅ぼうとしていたというのに名無しさんの調子がいつも通りになった
これは、狂ったといってよいのか。それとも彼女の素なのか
ボロスには判断できない
彼女の後ろを歩いていくことしか、ボロスにはできなかった
※弟子記憶消します
※時間軸?わかんねぇ!!!!
※とりあえずいつものように何でも許せる人向け
一人のヒーローが死んだ
大したニュースにもならず、多くの市民の記憶に彼は残っていないであろう
彼を覚えているのはわずかなヒーロー達だけである
それとーー・・・わずかな怪人
ヒーロー、サイタマは、なりたかったヒーローになれてから死ねただろうか
つい、一週間前のことである
人類が、いや人類だけではない。動物や植物でさえ死を覚悟した
死を、予感した
いや予感なんて生ぬるいものではない
直感―予言が下されたのである
この世界を生み出した神直々に、我ら地球に存在するものに、この星の終わりを告げた
何故か
醜くなったからだ。この星が
主には人類のせいだと神は言う
人間のせいで動物や植物が滅び、哀れにも人間自身を滅ぼそうとしている
神が地球を作る上で想定していなかったことは、人間の進化だ
正してあげることはできないことはない
だがそれには大変な労力と時間がかかるのだ
ならば一旦リセットしまえばいいのだ
また、一から地球を作りこの失敗を生かして今度こそ美しく、誇らしく、平和な星を作れば良いのだ
時は、来た
「・・・・!!」
「きゃあああああ嘘!!う・・・そ」
「助けてぇ!!いやあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
様々な絶叫も静かになるのはすぐであろう
人々が築き上げた建物、道路、文化、文明、全てが一瞬で消されてゆくのを見て人間は涙を流すしかできなかった
ヒーローも、もちろん出動したが神に立ち向かう前に足を止めた
誰しもが地球の終わりを諦めたかのように思えた
「あー・・・こんな気持ち久々だわ。名無しさんはどう思う?」
「・・・私も」
ただ、一人のヒーローと怪人を除いて
二人は今までの誰もが見たことないほど怪我をし、息を荒げている
二人が勝てそうにないのは明らかでもあった
ジェノスは何度も何度も叫んだ
もう無理だと。やめてくれと
それでも二人は立ち向かった
結果はどうなったか?
もちろん――・・・
「・・・・・・」
広くなった夕焼けの空を名無しさんは眺めていた
前まではマンションやらビルやらで、空は狭かったように思う
今はまったくの真逆で、空と地の境界線がはっきりとわかるほど更地となっている
神と人類の戦いは、人々は勝ったと言っている
だからこそ、今も人々は更地を築いてきた文明で直そうとしていた
戦争を行っていた人類が一致団結し、元に戻そうと奮闘中だ
・・・あれは勝ったというべきなのだろうか
相打ち。いや、それも適当でない気がする
諦めた。・・・呆れた?どちらであろう
ただ確実なのはサイタマのおかげで地球は滅びずに済んだということ
名無しさんの「待って」という言葉が届かなかったこと
もし―終わってしまったことに何と言っても無駄だが―あの時彼に追いついていれば少しだけ未来は変わっていただろうか
少なくとも、彼女は孤独にならずに済んでいた
神がいなくなった地球で、名無しさんはただ呆然と立っていた
「・・・おい」
声をかけられた
それは誰が聞いても怒りの声であることは明らかである
半壊した足を引きずり、人間でない部分が丸出しの顔で名無しさんへ近づく
そして、鋼鉄の拳を振った
何度も何度も何度も何度も
それと一緒に怒鳴る声も聞こえる
「貴様のッ・・・!!貴様のせいでッ!!何故!!何故止めなかった!!!貴様のせいで!!」
名無しさんは避けようとしなかった
ジェノスの攻撃を、全て受け止めた
わかっている。サイタマが死んだのは自分のせいだと
だから、この攻撃を避ける資格がないと受け止めているのだ
「やめんかいジェノス君!」
バングに抑えられても、ジェノスは叫び続ける
声の振動は、地にも伝わっているようでかすかな塵が震えた
「貴様のせいで先生が死んだんだッ!!!」
「やめろジェノス!!」
別の怒鳴る声。ゾンビマンであった
彼は傷の再生が終わっているようで、血の痕だけが艶めかしく残っている
ゾンビマンは彼女に声をかけたがったが、今はこのサイボーグをどうにかするのが優先だと思いこの場を後にした
他の者たちも、自爆しかねないサイボーグを連れて帰るためこの場に残ったのは名無しさんだけかと思えた
名無しさんは先ほどから動かない
服が破れ肌が露出していようと、血が止まらなかろうとその場から動かなかった
空が名無しさんに気を使って色が変わってい行くようだ
名無しさんは泣いてもいないし、笑ってもいない
星が輝く夜空を見ても何も感じていない
「・・・大丈夫か」
肩に手を置かれ、そこでやっと名無しさんは現実へと帰ってきた気がした
振り向けば白い姿をしたボロスであった
目を合わせるとボロスは段々元の姿へと戻っていく
彼も再生が済んでいたらしい
すごいものだ。身体の半分が吹き飛ばされていたのに生きているとは
「あ、あー・・・うん。んー・・・」
言葉を覚えたての子供のように返事をした
抑揚のない言葉は人間とは思えない
「・・・帰るかー。今日、晩御飯何にしよっかなー」
「・・・?」
「その前にうちの家平気かな・・・心配だ・・・壊れてたら野宿か・・・」
「おい」
「そしたらボロスも野宿じゃん。共に頑張ろうぜ!食べられる雑草とか知ってるし!!」
「そ・・・うだ・・・な」
たった今さっき、地球が滅ぼうとしていたというのに名無しさんの調子がいつも通りになった
これは、狂ったといってよいのか。それとも彼女の素なのか
ボロスには判断できない
彼女の後ろを歩いていくことしか、ボロスにはできなかった
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