年下女の子に暴言はかれてなにかに目覚めそう
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「・・・はぁ」
最近、フブキ様の様子がおかしい
ため息が多くなったしぼーっとすることが増えたのだ
最初は原因がわからなかったし悩み事でもあるのかと思った
心配の言葉をかけるも「なんでもないわ」の一点張り
これは何かある、と踏んだ私はフブキ様を観察することにした
尊敬するフブキ様を悩ますとは一体どこのどいつなのか
見つけたらぼこぼこにしてやると活きこんでいた
B級で、女で、子供で完全に舐められるような外見だけど腕っぷしには少し自信がある
フブキ様の下でヒーローとしての活動をさせていただき、ちょっとした怪人などは一人で倒せる
フブキ様を悩ます奴なんて、三日間ほど病院送りにしてやるんだから
しかし困った
困った、というのはその奴が見つからないというより奴が問題であった
「・・・あ」
「!」
「フブキさん!と・・・」
腰につけた二丁の銃と刀
軍服とキラキラとしたオーラ
「あぁ。こっちは私の部下のリリーっていうの。まだ14歳だけどこれからに期待できる子よ」
「へぇそうなんですか!はじめましてリリーさん、名無しさんっていいます」
「・・・!!」
フブキ様のいつものあの物憂げな顔
確定した。こいつがフブキ様を悩ましている人物だ
しかしまさか、その奴が社会的にもヒーローとしても名が高くかの有名な軍人貴公子の名無しさんだったなんて・・・!!
差し伸べられた手をただ呆然と見つめることしかできなかった
「リリー?」
「!」
フブキ様に声をかけられ、我に戻る
いや、いや、いや
相手が誰だろうと関係ない
フブキ様が快適に過ごしていただくらめに、邪魔するものを排除するのがフブキ組の役目だ
A級とB級。差がありすぎるだろうがやるしかない
フブキ様のためにも、お前はフブキ様に近づかないでいただこう
この握手は宣戦布告である
「よろしくお願いします、名無しさんさん」
絶対に潰してやるんだから
「午後十七時半。時間ピッタリだわ」
あの宣戦布告をしてからの私は忙しかった
奴の戦歴、住所、学校、その他モロモロを調べ上げ徹底的に潰すため寝る間も惜しんだのだ
戦歴をみて、到底私では適わない相手だが奴は男である
年下の、しかも女の子相手に本気を出すとは思えない
そこを狙っていくとしよう
私は今、奴のマンションの部屋の前にいる
そしてこの時間は奴が学校から帰ってくる時間である
帰宅早々、勝負を申し込まれるとは思いもしないだろう
この三節棍のリリー、負けるわけにはいかない!
――そうして三十分
「・・・帰ってこないじゃない!!」
太陽が沈みかけ、空も少しずつ暗くなっていきオレンジと空色のグラデーションが綺麗に広がっている
そこからまた五分、十分と待ち――
「あれ?」
スーパーの袋を持ち、制服姿の奴がエレベーターから出てくるのがみえた
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