合コンに行く数日前


「あら？」


こんなところに写真が落ちている
拾ってみてみると、写ってた人物はプリンスソルジャーの名無しさんだ
驚くこともない。名無しさんはアイドルみたいな存在でもあるからプロマイドぐらいあるだろう

誰かの落し物らしいので拾っといてあげよう
私の部下の誰かのかしら
そういえば･･･マツゲが「名無しさん様･･･」とか言っていた
あれはさすがの私でも引いた


「これ、誰のかしら？」

「さぁ･･･私は落としてないです」

「私もです」

「私は････キチンと持ってます」

「俺も落としてないです」



どうやら部下のじゃないみたいね
男がまじっていたのは気のせいでしょう。そう思いたい
誰のものなのかしらこれ･･･？


と、歩いていたら姉が
ウロウロして何か探してるっぽい
何か落としたのかしら
だけど、自分から話しかけにはいかない

私と姉の関係はそんなによくない
まぁ、私が一方的に話しかけず、仲良くしようとしてないだけなのだけども


「！、フブキ･･･」

「お、お姉ちゃん」


隠れてたけど見つかってしまった
まぁどっちにせよ超能力ですぐに見つかってしまうのはわかっていたのだけど


「･･･この辺に写真、プロマイドみたいなの落ちてなかった？」

「え」


もしかして


「これ？」

「!!」


バッと超能力を使って私の手元にあったプロマイドを自分のとこへやる
顔が真っ赤だ



「ありがとう、拾ってくれて」

「お姉ちゃん･･･もしかして、」

「ち、違うわよ!?別にこいつのことなんてどうも思ってないし!!たまたま、たまたま貰ったから持ってただけで、好きとかそんなこと全然思ってないわよ!!」

「･･･まだ何も言ってないよ」

「っ!!」


さらに顔が赤くなる
正直驚いた。あの化け物中の化け物でもこういう感情を持っているんだと
人を近づけさせないオーラと口調だし


でも、TVで名無しさんがでてたときに反応してたなと思い出す
他にもヒーロー雑誌買ったりしてたし
あれはそういうことだったのか･･･


姉に限って、アイドルみたいに顔だけ見て好きになったとかそういうことはないだろう
あ、どうしよう。すごく、すごく詳しいこと聞きたい


少しだけ、姉が近い存在に思えた