第15話 ラッキースケベ発動!! 説明しよう!! ラッキースケベとは
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【A級ヒーロー軍人貴公子さんのおかげで今回の被害も少しで済みました。さすが軍人貴公子さん! 怪人を倒すその姿はまるで映画のワンシーンのようでした】
サイタマはニュースを寝っ転がりながら見ている。
特にやることもないので怪人でも出ないかなぁ、と思いながらニュースを見ているだけだ。
映し出される軍服の綺麗な人間。
この軍人貴公子というヒーローも人気だなぁとぼんやり見ていた。
「女で学生でヒーローか。大変だな」
ぼそりと呟いた言葉を、皿洗いしているジェノスはキャッチした。
サイタマ先生のお言葉を1文字たりとも聞き逃さないために、クセーノ博士に聴感の精度を上げてもらったのだ。
「いえ、先生。彼は男です」
「え!?」
泡のついたお皿を水で流す。
水の音は少し大きく、サイタマと距離も遠い。
だがサイタマはしっかりジェノスの言っていることを把握していた。
どうみても女なのに、男だと。
驚きはしばらくサイタマの中で響いていた。
嘘だろ、という言葉は驚きでまた声に出せない。
そんなサイタマの様子を見てジェノスは言葉を続ける。
「彼は約2年ほど前にヒーロー協会へ入ったそうです。当時は前例のない若さでB級から入り、着々と成果を上げて現在A級2位。市民からは顔の良さで人気も上々。軍人貴公子というヒーロー名は軍服を着ていることと顔の麗しさから貴公子ということだそうです」
「へぇ」
サイタマはジェノスの話を聞いていない。適当に返事しただけだ。
なぜなら長い話はサイタマの耳に入っていないから。
女子アナウンサーが名無しさんにマイクを渡す。
どうやら自身の活躍について聞かれているようだ。
【しかし被害が出てしまったのは事実です。これは俺の力不足のせいで起きたこと。被害に遭われたかた、申し訳ございません】
深々と頭を下げている。
被害が出たといっても地面のコンクリートが抉れただけ。
これだけの事でこんなに誠実に謝罪する者がいるとは。
自分は怪人さえ倒せればそれで満足。あまり町の被害については考えていなかった。
ほとんどのヒーローは、街の被害について仕方ないと割り切っている。
怪人を倒すことが第一優先だから。
けれど完璧なヒーローは市民と町を守ること、と考えるとこの軍人貴公子とやらはそれに近いのでは。
顔もよくて性格もいい。それは人気もでるに決まっている。
そんなこんなで軍人貴公子についてあれこれ考えていたが、お風呂に入ったらすっぱり忘れてしまい別のことを考えていた。
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