第12話 シュークリームはカスタードもいいけど生クリームもおいしい
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「うぅ……イア、イ、……いた、い」
「もう少しいけるか?」
「うん……あ、でも、もう……!」
そんな名無しさんの懇願を無視し、イアイアンは名無しさんの背中を押した。
「ギャァァァァ!!」
ダンベルをゆっくりと床に落とす。
インクラインベンチの上で呼吸を整える。
イアイアンはそんな名無しさんを見て、辛辣な言葉を送った。
「目標はもう1セットだったぞ」
「ム……む、り……腕……千切れる……」
名無しさんとイアイアンはジムにいた。
暇があれば名無しさんとイアイアンはこうして一緒に筋トレをしているのだ。
今日は予定が合ったのか、ブシドリルとオカマイタチも一緒であった。
あちらでベンチプレスを頑張っている。
「まぁ手合わせの後出しな」
「そうそう」
「名無しさんは余裕そうだっただろ」
「そんなことねぇよ。イアイだって前より速くなってるし。俺いつ負けてもおかしくない」
「ハハ、ありがとう。今度は勝つ」
筋トレの前は手合わせをアトミック侍の稽古場でしていた。
結果は名無しさんの圧勝である。
見物していたブシドリルが飽きたようで、「ジム行こう!」と言い出したのだ。
途中でオカマイタチも合流し、4人でジムに来たわけだ。
「イアイはムキムキで良いなぁ」
半袖姿のイアイアンの右腕を見る。
誰が見ても筋肉がついているのは分かるほど、太く余計な脂肪がついていない。
「お前も筋トレ頑張れ」
「がんばりまーす」
次の器具へ行こうとした時、褌一丁のブシドリルが大きな声で言う。
「おいお前ら! 怪人が出たようだ、準備しろ!!」
「何?」
イアイアンの何、は色々な意味を含んでいる。
怪人が出たこと、ブシドリルが半裸な事、全てが謎に包まれている。
ブシドリルが半裸なのは、ジム備え付けのシャワーを浴びていたからだ。
準備が必要なのはブシドリルの方ではないか。
「やだドリル~誘ってるの?」
「はいはい、カマさん俺らは着替えている暇ないあからそのまま行きますよ」
オカマイタチの服を引っ張り出口へと向かう。
本当は着替えたい。シャワーも浴びたい。名無しさんはここで浴びることはできないが。
だが、怪人が出ているなら一刻も早く向かわなければ!
それぞれ武器だけ持ち、怪人が発生した市へと向かう。
「あら名無しさん、汗も滴る良いお・と・こ♡」
「ぶった斬っていいか?」
「いいぞ名無しさん、言ってやれ!」
名無しさんを応援するブシドリル。
そんな3人を見てイアイアンは呆れてしまう。
怪人が出ているのになんて呑気なのだ。
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