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女子会がしたい
その思いが名無しさんを動かした
きっかけはテレビである
テレビのニュースでおしゃれなカフェで女の子がキャッキャしていたからだ
ただ単純に羨ましい!と、ただただそう思う
これはもう女子会をするしかない!と、数少ない女友達のフブキへ電話した
「もしもし名無しさん?」
「もっしもーし!フブキちゃん」
「電話なんて珍しいわね。どうしたの」
「いやぁ今日お暇あるかなーって」
「ごめんなさい。今日は行くところがあるのよ。また誘ってちょうだい」
肩を落とし、電話を切る
まぁフブキちゃんはモテるし私のように暇じゃないか、と自虐混じりの納得をした
仕方ないので、女子会は諦めキングの家へ行くことにする
どうせ奴なら今日も家で暇していることだろうから
したいゲームもあったことだし
さっそく準備をして家を出た
「やほキングー」
「なんで名無しさん氏いつも急に来るの!?」
「どうせ暇だと思って」
「俺だって用事あるときあるし」
「ゲーム買いに?」
そのあとは無言で家を入れたので、図星だったのだろう
相変わらずキングの部屋は片付いていない
ひょとして女性として見られていないのでは、と思うが今更の問題である
こちらも遠慮はいらない
我が家のようにどっかりと座った
そして前に途中で終わらせてしまったゲームに手を伸ばそうとする
だが、ない
別の場所かな、どこかに転がってるのかと思いそこら辺を漁ってみても見つからない
「ねーキングー。私が前やってたゲームはー?」
台所でお茶を淹れてくれているキングへ声をかける
あちあち、と小さく声を漏らしながらテーブルへ持ってくる。手を振り熱くなった手を冷ましつつ、部屋を見渡すため首を回す
「あれー?おかしいな、割といいところまでいってたんだよ」
手を眉間にあて考えてる素振りだ
記憶をそこへ集中させてるつもりだろうか
「あ、あ……もしかしてこの前サイタマ氏が持って帰っちゃったかも」
「えー!くそーあの野郎……」
「後で取りに行こうか?」
「そうだね。せっかくお茶も淹れてもらったし、あとで行く」
お茶を啜り一息
仕方ないので別の格闘ゲームをすることにした
本来したかった女子会とはかけ離れたものになってしまったが、まぁ楽しいでよしとしたようだ
相変わらずキングの圧勝だったようだが
テレビ画面を見て震える名無しさんにキングはふふん、と鼻をならす
あれだけ強い名無しさんに、こうしてゲームだけでも勝てて嬉しいようだ
ここでしか男を見せられないので、この時とばかりあ優越感に浸りたいようだ
こうしてダラダラと過ごしていたら、午後になるのもあっという間であった
お昼はどうする?という話にサイタマの家でごちそうになると話し合われた
ゲームを勝手に持っていったのだからそれくらいはいいだろう
名無しさんは自分も被害者だという面構えだ
「何食べよっか」
「いやその外食行くみたいなノリ」
「大丈夫ジェノス君何でも作れるから」
「……」
本当にこの子というやつは、とキングはやれやれと目線で訴えるように名無しさんを見る
戸締りをしっかりしてから家を出た
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