七十六発目
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船から下りる人々を二人は見ていた
綺麗なドレスや燕尾服などが海と月に反射して光っている
まるで宝石が動いているようだ
一足先に船から下りていたソニックと名無しさんは既に船から離れた場所にいる
「終わっちゃったねー」
「・・・そうだな」
結局あの後は、主催者を縄で捕らえ少女達の居場所を吐かせ無事救出した
救出した少女達は疲れというのもありホテルの一室で休ませている
パーティーも終わり、依頼主へ連絡したのですぐ向かえが来るだろう
人身販売場も名無しさんが壊したようであったし、ソニックの仕事はすべて終わっていた
後は依頼主がすべてどうにかしてくれるだろう
ライヤに関してはあえてソニックは何も触れなかった
あの場に残され捕まるか、処分されるか
どちらかであろう
彼が生きるかは神次第だ
神が味方をするか、悪戯をするか
所詮人の死など神の悪戯に他ならないのであるのだから
二人は・・・といっても主にソニックだけだが疲れから来る倦怠感でその場から動かなかった
星空と海をみつめる目が飽きるまでここにいよう
「ソニック怪我大丈夫?」
「多少は痛むがその内治る」
淡々とした会話が流れていく
短い言葉が紡がれていくが、大した長さにならない
だがその長さはソニックにとって適度な長さであった
ソニックの視線が、海と星空の境界線から名無しさんへ移る
暗いせいか子供っぽい名無しさんの顔が今だけは大人っぽくみえた
胸が少し焦げたような感覚が走る
ちりちりとした熱さがもどかしくてしょうがなかった
今、もし自分の気持ちに正直な行動をできる勇気があったならこの熱さは冷めるだろう
そんな勇気があったら今頃苦労していないな、と自虐的に頭を掻いた
もしあったとしても名無しさんに笑われてお終いだ
冷たい風ができたばかりの瘡蓋を撫で、冷やしてくれてるようだった
「さーて、そろそろいい時間だし帰ろうか」
手を組んで上に伸ばし背伸びをする名無しさん
ソニックは正直もう少しこの場にいたかったが身体は休みたいと訴えていたので名無しさんの言葉に頷いた
怪我も早めに完治させなければならないし、武器もすべて駄目にしてしまったので調達しなければならない
とにかく帰ったらやることが大きく積まれている。この場でモタモタしている暇はなかった
名無しさんが歌いだしそうな勢いで海とは反対の方向へ歩き始めた
月が名無しさんの頭で隠れて、陰が一層濃くなる
「あ、そうだ」
思い出したかのように名無しさんは声を上げた
そして振り向く
少し前へ屈んだので月が半分だけみえた
明るい月が眩しく、ソニックは少しだけ瞼を細くした
名無しさんの笑顔が正面にある
「ソニックかっこよかったよ。お疲れ様」
時が止まったような感覚がした
視覚も嗅覚も聴覚も、すべての感覚が名無しさんに集中してしまい呼吸をするのでさえ忘れてしまうほどに、彼女へ釘付けになってしまった
まるでここの空間だけ重力がないような、地に足がつかないような
不思議と焦がれるような気持ちはなくなっていて、代わりのようにあるのは真っ白な羽が開いたような気持ちであった
疲弊しきった身体を無視して、ソニックの脳内はただ”綺麗”という感情しかなかった
名無しさんは髪を翻してまた月を隠した
月がみえなくなり、また暗くなったところでソニックは我に返る
自分の心臓が圧迫数が上がるのと同時に血液たちが熱くなっていた
それを隠すため名無しさんの隣には並ばず、少し後ろを歩いていた
綺麗なドレスや燕尾服などが海と月に反射して光っている
まるで宝石が動いているようだ
一足先に船から下りていたソニックと名無しさんは既に船から離れた場所にいる
「終わっちゃったねー」
「・・・そうだな」
結局あの後は、主催者を縄で捕らえ少女達の居場所を吐かせ無事救出した
救出した少女達は疲れというのもありホテルの一室で休ませている
パーティーも終わり、依頼主へ連絡したのですぐ向かえが来るだろう
人身販売場も名無しさんが壊したようであったし、ソニックの仕事はすべて終わっていた
後は依頼主がすべてどうにかしてくれるだろう
ライヤに関してはあえてソニックは何も触れなかった
あの場に残され捕まるか、処分されるか
どちらかであろう
彼が生きるかは神次第だ
神が味方をするか、悪戯をするか
所詮人の死など神の悪戯に他ならないのであるのだから
二人は・・・といっても主にソニックだけだが疲れから来る倦怠感でその場から動かなかった
星空と海をみつめる目が飽きるまでここにいよう
「ソニック怪我大丈夫?」
「多少は痛むがその内治る」
淡々とした会話が流れていく
短い言葉が紡がれていくが、大した長さにならない
だがその長さはソニックにとって適度な長さであった
ソニックの視線が、海と星空の境界線から名無しさんへ移る
暗いせいか子供っぽい名無しさんの顔が今だけは大人っぽくみえた
胸が少し焦げたような感覚が走る
ちりちりとした熱さがもどかしくてしょうがなかった
今、もし自分の気持ちに正直な行動をできる勇気があったならこの熱さは冷めるだろう
そんな勇気があったら今頃苦労していないな、と自虐的に頭を掻いた
もしあったとしても名無しさんに笑われてお終いだ
冷たい風ができたばかりの瘡蓋を撫で、冷やしてくれてるようだった
「さーて、そろそろいい時間だし帰ろうか」
手を組んで上に伸ばし背伸びをする名無しさん
ソニックは正直もう少しこの場にいたかったが身体は休みたいと訴えていたので名無しさんの言葉に頷いた
怪我も早めに完治させなければならないし、武器もすべて駄目にしてしまったので調達しなければならない
とにかく帰ったらやることが大きく積まれている。この場でモタモタしている暇はなかった
名無しさんが歌いだしそうな勢いで海とは反対の方向へ歩き始めた
月が名無しさんの頭で隠れて、陰が一層濃くなる
「あ、そうだ」
思い出したかのように名無しさんは声を上げた
そして振り向く
少し前へ屈んだので月が半分だけみえた
明るい月が眩しく、ソニックは少しだけ瞼を細くした
名無しさんの笑顔が正面にある
「ソニックかっこよかったよ。お疲れ様」
時が止まったような感覚がした
視覚も嗅覚も聴覚も、すべての感覚が名無しさんに集中してしまい呼吸をするのでさえ忘れてしまうほどに、彼女へ釘付けになってしまった
まるでここの空間だけ重力がないような、地に足がつかないような
不思議と焦がれるような気持ちはなくなっていて、代わりのようにあるのは真っ白な羽が開いたような気持ちであった
疲弊しきった身体を無視して、ソニックの脳内はただ”綺麗”という感情しかなかった
名無しさんは髪を翻してまた月を隠した
月がみえなくなり、また暗くなったところでソニックは我に返る
自分の心臓が圧迫数が上がるのと同時に血液たちが熱くなっていた
それを隠すため名無しさんの隣には並ばず、少し後ろを歩いていた
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