今日も殺されそうになった怪人を助け、趣味終了
仮面をとって怪人のほうへむく


「さぁさ、早く帰り。もう二度とこんなことしないように」

『は、はい!ありがとうございました!!』


ヒーローにやられた血だらけの尻尾を引きずりながら奥へ帰っていく怪人
それを見届けて私も街中のほうへ戻る
あーあ･･･最近本当に怪人の出現率ハンパなくて手が届かない
猫の手も借りたいわー
あ、でもこれ趣味だしな･･･仕事じゃないし
まぁまぁニュアンス的に、ね？

さっきとは違って華やかな街中を歩いてるとコンビニ発見
なんか軽食でも買っていこうかな
外から見えるように配置されている雑誌たちに目をやる
その雑誌の三分の二ぐらいを占めている表紙の人物はよく知った顔だった


「うわ･･･ボロスもう超人気モデルじゃん」


そう、ボロスはモデルは始めた
それで数日たったらこれですよ
【期待できる超大型新人モデルボロス～彼の素顔にせまる～】
とか
なんであの自己中な性格でモデル続けられてるし
･･･きっと猫かぶってるんだろうな
今度ボロスとケンカしたら事務所のほうにボロスの正体言ってやろ
もちろん宇宙人っていうことじゃなくて自己中で我侭なことね
でもまぁ、働きにでてくれて私は嬉しいよ
子が働きにでる親の気持ちがよくわかったわ
･･･わかりたくなかった



「ただいまー」

「おかえり」

「あれ、今日仕事なかったんだ」

「まぁな」


モデルということもあって家にいる時間が少なくなったボロス
それでもきちんと晩御飯の時間に帰ってくるんだけどスケジュールどうなってんだ
まぁ嬉しいけども


「またコンビニスイーツか。そんなんだから金がすぐなくなるんだ」

「うるへー。だって私のぶんだけだし」

「二個入ってるが？」

「クソ、ボロスの目のよさ侮ってたわ」


お茶を入れて一緒にスイーツを食べる
こういうボロスと一緒にいる時間結構久々だなぁ
モデルの仕事どう？って聞けば楽なものだ、とのこと
貴様は働く辛さをわかってないな
そのうち先輩にイジめられるから絶対
イジめられてしまえ!
私は汗水たらして働いてるというのに!
そんな怒りとスイーツの美味しさにぐらついていると、話かけられた


「この後また一緒に出かけてくれないか」

「え、なんで？」

「携帯を買いにいきたくてな。仕事で必要なんだ。選んでほしい」

「あぁーなるほど。うんいいよ」


今まで持ってなかったのか。それに驚きもものきだわ
どうやって連絡とりあってきたんだ
そんな疑問はおいといて、さっきまで履いていた靴下を探す