「名無しさん氏ー、きたよー」

「いらっしゃいキング」


今日はキングが泊まりだよ
明日Q市に発売されるゲームがあって、朝早くから並ぶらしい
そのために私の家を利用している
男女二人が一つ屋根の下で･･･っていいたんだろ？
もう何回もいったことなので省略


キングが泊まりにきてくれるのは嬉しい
ご飯のときぼっちじゃないし、一緒にゲームできるし
もうここに住んでしまえ




















男女二人が一つ屋根の下で一晩過ごすってどうなの
俺、男として見られてないのかな？
何回か泊まりにきているとはいえ
俺も男なので女の子と二人で緊張しないわけがない
激しい鼓動が止まらない


「どうしたの、キングエンジンならしちゃって」

「い、いや･･･明日のゲーム買えるかなって」

「もう不安になってるの？心配しすぎでしょ」


一緒にゲームしている今だって、俺の肩に頭のっけてくるし
名無しさん氏がすぐそばにあって、女の子の匂いがする
･･･これでドキドキしない男なんているのだろうか
なんなの？これなんてギャルゲーなの？
どうして名無しさん氏はこうも男に対して危機感ないの？
一回それを軽く注意してみたら


「心配してくれてるの？ありがとう、優しいねキングは」



と言ってふんわり笑った
こうして女の子らしく笑えば普通にかわいいのに
どうしてこの子の趣味は人をウザがらせることなんだろうか･･･



ゲームをした後、ご飯食べてお風呂に入った
名無しさん氏が最初に入って、その後に俺が入った
もう、パジャマや歯ブラシも泊まりにくることが多いので名無しさん氏の家に置いといてもらってる
あれ？今更だけど、夫婦で住んでるみたい･･･？
変なことを考えちゃったのでまたしても激しい鼓動がなってしまった


ドッドッドという音がなりやむまで長風呂してしまったせいか、名無しさん氏はソファで寝てしまったようだ
お腹出して寝るって女の子としてどうなの･･･
せっかく寝てるのに起こすのもなぁ、と思い毛布をかけてあげる
まったく、無防備なんだから


スヤスヤと寝ている姿は、童顔ということもあって子供みたいだ
こうして見るとあんなに強いなんて思えない


･･･あ、頭を撫でてもいいだろうか
そーっと、優しく名無しさん氏の頭を撫でてみる
すると気持ち良さそうな顔をした
あ、やばい。かわいい
ほんと、おとなしくしとけばかわいいのになぁ


「･･･お父さん」


と寝言を言った
お、お父さん･･･!?
確かにもうお父さんという年でもあるけれども
そう直（でもないけど）に言われるのはショックだった


自分の年齢を改めて知り、ショックを受けながら寝た





さっきの名無しさん氏の声が震えていたのは気のせいかな？