25発目
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「砕いたのか!?」
フラッシュが驚く。
名無しさんは笑顔のまま頷いた。
「……信じられん」
「世の中にはあぁいう化け物がいるんですよ」
破片が街へと落ちていく。
あれだけでも被害は大きいだろう。
でも、隕石が直接落ちるより大分マシなはずだ。
苺大福を最後の一口を食べる。
「じゃあ私行きますね。フラッシュさんもヒーロー活動頑張ってください」
用も済んだことだし、帰ろうとしようと立ち上がる。
歩き始める前にフラッシュが呼び止めた。
「待て名無しさん」
「なんですか」
流石にタダで返すわけにはいかなかったのだろう。
と名無しさんは思っていた。
どうやらヒーロー協会で有名になっているみたいだから。
趣味で怪人とはどういうことだ、怪人はどこにやっている……根掘り葉掘り聞かれるだろう。
「この間話した和菓子屋を教えろ」
滑るように転んでしまった。
まさかこの流れでそれはないだろう、と。
顔に似合わず天然だと言いたかったが、面倒なことになると思い黙っておいた。
「よう名無しさん」
「ちーっす。隕石やったのサイタマ?」
「おう」
帰る前にZ市が気になって来てみれば、街は思ったよりも酷い有様であった。
瓦礫だらけであるし、建物という建物は無かった。
よく探せば無事なアパートはあるが。
そして名無しさんの想像通りであったので、思わず笑ってしまった。
やはり、サイタマはサイタマだ。
そう思っていると、頭にピリリとしたものを感じた。
「今日飯食ってく?」
「あー、いいや」
「あ、そう。珍しいな」
頭に「早く帰れ」と呻いたような声がした。
その声があまりにも疲れてて、泣きそうな声だったので、同情から言う通りにする。
本当はサイタマの家でご馳走になりたかったが、仕方ない。
声が可哀そうだから。
1/3ページ