22発目
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「私たちはヒーローと怪人。……最初から相容れない立場だったんだよ」
「そうだな」
「どうして、こうなっちゃったんだろうね」
「……さぁな。でも、次会った時は敵同士だ。マジでいくぜ」
「私もね」
そう言って名無しさんは地面に向かって蹴った。
その風圧だけで地面が割れる。
まるで、境界を作って敵同士だというように。
「じゃあね。ヒーローサイタマ」
「じゃあな。怪人名無しさん」
名無しさんとサイタマは互いに背を向け歩く。
ジェノスはサイタマの隣にいたが、彼に付いて行かない。
作られた境界をジッと見つめている。
境界の間は真っ暗で、吸い込まれてしまいそうなほど底が見えない。
何となく、恐怖を感じて視線を外す。
名無しさんの背中を見た後、サイタマの背中を見た。
白いマントがヒラヒラと舞っている。
「……俺には、何ができたのか」
小さく呟いたジェノスの声は、誰にも聞こえない。
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