12発目
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「見つけたぞ、名無しさん!」
「貴方は……」
名無しさんの前には以前出会った黒いスーツを着た、チョンマゲの男性が立ちはだかっていた。
見たことのある顔と恰好に、過去の記憶を思い出す。
そしてあぁ、と思い出したように名前を聞いてみる。
「同中の吉舎箕田くん?」
「違う! 誰だソイツは!! なんと読むんだソイツは!!」
「冗談です。えと……マジで誰でしたっけ?」
「音速のソニックだ!! 覚えてろと言っただろ!!」
ソニックは大きな声を出したせいで少しの体力を使ってしまった。
おかげで口が渇いてしまう。
会って数秒で突っ込みの嵐にさせるとは。
名無しさんはやっとソニックのことを思い出し、申し訳なさが襲った。
彼の股間は大丈夫だろうか。
しかしそんな罪悪感はすぐに消え去り、早くスイーツ屋さんに行きたかった。
今日の名無しさんの目的は美味しいマカロン探しだ。
ソニックは名無しさんへクナイを向ける。
「俺と勝負しろ」
「え、何でですか」
「お前は俺の技を見切った。プライドが許さない」
名無しさんは首を傾げる。どういうことだろうか?
プライドが許さないと言われても、自分には関係ないことなのだが。
戦う理由が名無しさんには無かった。
この場を去ろうかと走ろうか? そう思ったが、股間のことを思い出し脚を止めてしまう。
仕方ない。一回だけならいいか。
しかしだ、用を済ませてから。
「後でならいいですよ。今美味しいマカロンを探しているので」
「まかろん? 何だそれは」
「はぁぁぁぁぁん!!?!?」
名無しさんは大きな声で驚きの声を上げてしまう。
今の時代にマカロンを知らない人がいるとは信じられなかった。
しかも知らないということは、あの味も知らないということだ。
なんてもったいない!
聞けば、彼は幼少の頃忍者の里から出た後すぐに裏社会に入ったそう。
ずっと修行と仕事しかしていなかったため、社会に疎いのだそうだ。
「しょうがないなぁ……一緒にスイーツ屋さんに行こう!」
「はァ!?」
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