01.幼少期 ~6歳~
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エミリオがルヴィアを探しに行ってしまい、それから間もなくマリアンはカートを押してどこかへいってしまった。
置き去りにされ、残されたのは、シャルティエとシリウス。静かな景色に気を配りながら、シャルティエが何かをボソリと呟いた。
シ≪――……でも、アテナだなんて不思議な名前だなぁ……まるで女神様のような……≫
≪……≫
シ≪そういえば、シリウス。二人っきりになるのは久しぶりだね≫
≪そうね、ピエール。本当に……久しぶりだわ……≫
それはそうと話を変えたシャルティエに、つい嬉しそうな声を漏らすシリウス。
そう、二人は1000年前地上軍にいた時の親友であり、そして恋人同士でもあった。
シリウスは元々捨て子で孤児院で育った。12歳の頃軍に入りたいという志望を出し、そこでシャルティエと出会ったのだ。
彼女は生まれつき大いなる星の力を持っていたが、それが半分ほどしかソーディアンに受け継がれなかったことで、"幻のソーディアン"と呼ばれ捨てられた。それを、ルヴィアの母親である女神アテナが拾い、もうすぐ生まれる娘の為に取っておいたのだという。
久しぶりに呼ばれた本名を懐かしく思い、シャルティエは嬉しそうに笑う。今この名を呼んでいいのは彼女だけ――それだけ、シャルティエが彼女を大切にしていた証拠だろう。
シ≪その呼び方も懐かしい……また会えて嬉しいよ≫
≪私もよ、ピエール。これから暫くはずっと一緒ね≫
いつまで続くかわからない、今この時が幸せの一時……。
そう互いに和んでいると、シリウスがシャルティエに向かって静かに呟いた。
≪……ねぇ、ピエール。ルヴィリアスがどこから来たのか――だなんて、まだ聞かないでね≫
シ≪聞かないよ、シリウスはルヴィア様を気に入ってるようだしね≫
≪ええ、ありがとう≫
周りにもし彼らの声が聞こえる人間がいたのなら、必ずは"バカップル"という言葉が飛んでくるだろう。
互いの性根を現せるこの時間は、とても長いようで、安心できるものだった――。