01.幼少期 ~6歳~
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――翌日、エミリオとルヴィアは互いの剣の腕を確かめるため、手合わせをしていた。
『……っ!』
エ「はっ!」
『っ!――えい……!』
エ「っ!?」
カキンッと剣がぶつかり合い、エミリオのソーディアン・シャルティエが地に落ちる。エミリオはまさかここまでとは思わなかったようだ。目を大きく開いて驚いている。
声は相変わらず出しにくそうでか弱いが、ルヴィアの剣の腕はかなりのものだった。流石ソーディアンマスターというところだろう。
ルヴィアは仲間に地に捨てられた衝撃で、顔の筋肉が麻痺し声が無くなってしまった。
それは一晩経った今日でも、誰にも話していない。知っているのは、ずっと一緒にいたシリウスだけだ。
『……エミ……リオ……私……かち?』
エ「ああ、まけたよ。ルヴィアのかちだ」
シ≪ぼ、坊ちゃんが……こんなあっさりと……≫
≪私の主様ですよ?ましてやただ者でないのは事実です。しかし、貴方の主様も結構できるみたいですね≫
シ≪当たり前ですよ!だって、坊ちゃんですから!≫
エ「どういういみだ、シャル」
落ちたシャルを拾いながら、その剣を睨むエミリオ。そんな様子に、シリウスはクスクスと笑っていた。
すると、それを見ておかしく思ったのか、ルヴィアも突然静かに笑い出した。
『……ふ、ふふっ……はは……!』
エ「!//」
エミリオは、突然笑い出したルヴィアに目を丸める。そしてそれと同時に、胸がドキッと音を立てたのが聞こえた。
エミリオ(――ドキッ……ってなんだろ?)
ふとそんなことを考える。ルヴィアはまだ面白おかしそうに口に手を当てて上品に笑っていた。
口元が一番重いのかあまりニヤついては見えないが、その口元が隠れていることで、一番軽そうな目がニコニコと笑っているように見えるのだ。
『……あ……ふふっ……二人とも……おもしろい……!』
シ≪やりましたね、坊ちゃん!ルヴィア様が笑いましたよ!≫
エ「ああ」
≪お嬢様は元々お転婆な方なんですよ。だから、早く元に戻してあげたいんです。笑顔満点なあの天使様に……≫
シ≪天使……?元はそんなに可愛らしいんですか?≫
≪元はとは失礼ですねっ!私が今まで見てきた中で、お嬢様が一番美人ですっ!≫
シ≪えっ!?≫
エ「シャル!いつまでつづけている、うっとうしいぞ!」
『……っ、シリウスも……やめて……はずかしい……//』
≪≪すみません/ごめんなさい……;;≫≫
軽くシャルを睨みながら怒るエミリオと、恥ずかしそうに顔を真っ赤にして俯くルヴィアに叱られ、シュンと謝罪するシャルとシリウス。
そんな楽しそうな会話は、まだまだ彼らだけの耳に届いていくのだった――。