プロローグ
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「イオン様!危ないっ!!」
ダアト付近の森で散歩中のイオンを背後から襲うオオカミのような魔物。
グサッ――と、森中に何かが刺さるような嫌な音が響き渡り、鉄のような臭いが辺りに広がっていた。
「イオン……様……」
イオンが気が付きふと目を開けた先には、自分の体の上を覆い被さる血塗れのレイの涙があった。
イ「レイ……!!」
「すみません、イオン様……約束……守れないようです……
イオン様の最期まで……お守りすることができなくてすみません……」
イ「レイ……」
「私にとって、イオン様は誇りです。大好きな……友達です……」
イ「レイ!止めて、もう喋らないで!!」
やっと満足したのか森に帰っていく魔物を横目に、レイは安心したような口調でイオンに話しかける。
その優しさは、彼らが出会った頃から変わらなかった。
イオンは思わず涙を流してしまう。
「イオン様……本当は……
イ「!!」
「今まで……ありがとう……僕の一番……大切な……
――イオン……僕の……たった一人の友よ……」
そう途切れ途切れに言いながら、レイは12年間という短い人生を終えた。
動かなくなったレイに、イオンは生まれて初めて"悲しい"という感情の涙を流した。