第二章
夢小説設定
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こちらは、食料の村エンゲーブ――。
導師イオンと純白騎士レイが、村を散歩していた。
「イオン様、そんなに歩かれて……またアニスに怒られますよ?」
イ「これくらい平気ですよ、レイ。それに、食料泥棒の犯人が分かりましたし……」
「ええ、それはそうですが……」
二人は、最近起きている"食料泥棒"の件の捜索をしていたのだ。
しかしそれは、食料倉庫の隅に落ちていたチーグルの毛で、付近の森に住むチーグルの仕業だと気が付いたのだ。
それを皆に伝えようと、ローズ婦人のところへ向かおうとしていた。
小さな小屋に近づいてくると、何やら揉め事のような声が聞こえてきた。
?「――!―――!!」
?「――――!!」
「……?何事でしょうか?」
イ「少し遅かったようですね……急ぎましょう」
「え?あ、イオン様!そのお身体で走ってはなりません!;;」
レイは、かなり坂の厳しい場だというのに走り出そうとするイオンを止め、二人でゆっくりと坂を上った。
そして小屋に着くと、中に多数の人間が、赤毛の青年を責めるように取り囲んでいた。近くには、レイも
ロ「――どういうことですか?大佐」
ジ「彼女の言う通り、漆黒の翼らしき盗賊は、キムラスカ王国の方へ逃亡しました」
イ「それに、食料泥棒は人間ではないようです」
ジ「!イオン様、レイさん」
一同の間に、イオンとレイが入っていった。中にいたジェイドが、二人の登場に驚く。
イオンは、先ほど見つけたチーグルの毛を持ってローズの方へ歩み寄り、ローズにそれを手渡した。
イ「食料倉庫を調べさせてもらいました。部屋の隅に、こんな物が落ちていましたよ」
ロ「……うーん、これは聖獣チーグルの毛だねぇ」
イ「ええ。恐らく食料を荒らしたのは、チーグルでしょう」
?「ほーら見ろ!俺じゃねぇっつんだよ!」
「「「……っ」」」
疑われていた赤毛の青年が、少し怒った様子でプイッとそっぽ向くと、その青年を囲んでいた大人達も、申し訳なさそうに黙ってしまった。
すると、ローズが手をパンパンと叩いた。
ロ「さぁさぁさぁ!真相は分かったんだ。みんなは仕事に戻りなよ!」
村1「ああ、そうだな……」
?「あ、あの!」
村人達が仕事場に戻っていく中、一人の女性がリンゴ屋の主人に駆け寄り、お金を渡した。
?「これ……リンゴ代です。すみませんでした……――ルークも謝りなさい」
ル「っ!何で俺がっ!」
村1「あぁ、いや……こっちも悪かったし。じゃあ」
これで一件落着というものか。リンゴ屋の主人は反省の色で苦笑いし、仕事場へ戻っていった。
良かった――とでも言いたそうな、ホッとした表情で、レイはルークと呼ばれる青年の方へ歩み寄った。
「濡れ衣を着せてしまったようで、すみません。食料泥棒の件で、皆さんピリピリしているようで……」
ル「全くだぜ!俺に濡れ衣を着せるなんて、いい度胸してらぁ!」
テ「もう、ルーク!」
「あはは……いいんですよ。知らぬ土地に来てこんな目に遭ったら、僕だって同じ事を言いますよ」
ル「……お前、いい奴だな」
「そうですか?ありがとうございます^^」
ル「ああ……//」
ルークは少し顔を赤くして、レイから目線を反らした。
レイは昔から人に好かれる体質らしく、
だが、今の彼は"レプリカ"だ。彼には、
この世界で生きていく中で必要になる、基本の事は覚えているだろう。
しかし、
だが、生みの親であるヴァンに、自分が純白騎士レイの7番目――最後のレプリカであり、他のレプリカは全て破棄されていることは聞いていた。ヘルの存在を知らない彼には、今はきっと解らないだろう。
――彼女が恨んでいるのは、ヴァンとモースだけではない。ここにも一人、いるという事を……。