桜色の秒針
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ある時は、女子にモテモテナイスガイ高校生!
ある時は、悪口は苦手だが殴り合いはほぼ無敵のヤンキー!
しかしてその実体は!?
街中を歩いていた飛段は、トイレの帰りに他校の生徒に絡まれていた。
「しつけーぞ、てめーら。急いでんだよ!」
鋭い目を向け、今にも咬みつきそうな勢いだ。
相手は3人。
勝てない数ではない。
3人の体にはところどころ包帯が巻かれていた。
先日、飛段にやられたあとである。
「今日こそ片つけさせてもらうぜ」
「怪我の恨みだ!」
喧嘩を吹っ掛けてきたのはあちらである。
逆恨みというものだ。
「ハァ? 知るかよ! 自業自得ってやつだろ!」
街の真ん中で騒いだだめ、通行人達が次々と立ち止まり、飛段と不良達を囲う。
これは喧嘩に勝たなければその通行人達に見下ろされるという恥ずかしい刑を受けることになる。
「こいよ、クソヤローども」
飛段が挑発的な笑みを浮かべ、目の前の不良達をびびらせたとき、
「飛段」
人込みの中を掻きわけ、角都が現れた。
少し離れた場所で飛段を待っていたのだ。
飛段の動きが止まり、挑発的な笑みからキラキラと輝きを持った笑みを浮かべ、角都に振り返って飛びついた。
「かーくずゥ」
「!!?」
そのギャップに不良達も通行人もびっくりだ。
さっきまで危うげな雰囲気を漂わせていた男が、ハートを飛び散らせながらさらに危うげな男に抱きついているのだから。
不意に可愛さを覚えてしまう。
「おまえ、随分と長いトイレだったな」
「ちげーよ。また変な奴らに絡まれてよォ。「ちょっと付き合えよ」とか…」
角都は目の前の不良達を睨みつけた。
飛段よりもごつい男に不良達は明らかに怯えている。
「ナンパか?」
不良達は速攻で否定する。
「違います!!」
殺意剥き出しの目でそう言われても。
それから恐れを成し、人込みをかき分けてその場から逃げ去った。
「次にああいう連中に絡まれたら無視しろ」
「しつけーしィ」
「ならすぐにオレを呼べ」
「速攻で殺す」と内心で呟く角都。
「ゲハハッ」
渋い最強数学教師の愛しい愛しい恋人、飛段。
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