酔い痴れて
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
角都のポケットを探り、マンションの鍵を取り出した飛段は角都を中に入れ、ちゃんと靴を脱がして部屋に上がった。
「ん~…」
「おっまえ…、オレが女だったら運んでやれねーんだからなァ」
脱力したままの角都に呆れながら、飛段は角都の上着を脱がし、ネクタイをとってベッドまで運び、仰向けに寝かせた。
「ふぅ…」
ベッドの脇に腰掛けた飛段は、手の甲で疲れの汗を拭い、一息つく。
「なにをムキになって賭けしてたんだか知らねーけどさァ…。酒はほどほどにな…」
その寝顔を見つめ、その顔にかかる長めの髪をよけ、ベッドから腰を上げた時だ。
「!」
酔っ払いにあるまじき力で左手首をつかまれた。
驚いて振り返った時には世界が反転していた。
「な…っ、ん…!?」
大きな体が覆いかぶさり、いきなり口付けと同時に舌を差し込まれてしまった。
口内をアルコールの味がする舌に掻きまわされる。
「か…っ、ふぅっ、んん…っ!」
手加減なしの激しいキスに、飛段は息苦しさのあまり、角都の背中を叩いたり、押しのけようとしたが、角都の体はビクともしない。
「んや…っ、~っ!」
飛段の力が緩み、ようやく角都は飛段の口から舌を抜き、その潤んだ瞳を見つめた。
「飛段…」
角都の髪が飛段の顔にかかる。
「か…」
飛段は、名前もまともに呼べない状態だ。
角都の顔が離れ、ようやく解放されたと安心したのも束の間だった。
「飛段…、あとで言えそうにない…。だから…、初めに…言っておく…」
「な…、なん…だ?」
角都の両手が、飛段の頬に触れ、ゆっくりと下に伝う。
「…卒業まで…待てなかった…。すまない…」
バリッ!
瞬間、制服のボタンが跳んだ。
「!!?」
飛段の白い胴体が露わになる。
「わっ、わああ!!」
飛段はさらに顔を真っ赤にして叫んだ。
角都は構わず、飛段の胸に顔を埋め、痕をつけていく。
「まっ、待て角都! や…、やめろって! アッ…」
「飛段…」
角都の右手が飛段のズボンの中に侵入してくる。
飛段は浮かんできた涙を拭いながら訴えた。
「ズリィ…! オレだって…、卒業まで…、ガマンしてんのに…! こんな…! 角都…」
その時、角都の動きが止まった。
「…角都?」
飛段は角都を見下ろし、首を傾げる。
角都は飛段の胸に顔を埋めたまま、寝息を立てて気持ち良さげに眠っていた。
「~っ!」
勝手な角都に飛段はその頭を軽く叩いた。
怒ってそのまま出て行ってやろうかと思ったが、押しのけられない。
「クソッ。あ゛ー、クソッ!」
惜しかったと思っている自分にも腹を立てた。
そのまま、生殺しを受けているような一夜を迎えてしまう。
.